ここのところ業界内で大きな話題となっている居宅支援事業所のケアマネジャーの
賃金改善については、”新たな処遇改善加算”の創出によって一旦決着となりそうだが
ケアマネジャーの賃金を介護職の賃金が逆転する日はそう遠くないことから、まだ
納得できていないケアマネジャー及び関係者も多くいることだろう。
ただ個人的には、この話題はそう長くは続かないだろうと考えている。なぜなら、
私は『ケアマネジメント業務を専任する職種は、20年後には存在しなくなる』と
予想しているからである。
ケアマネジャーという資格そのものはなくなることはないのかもしれないが、現在
のように”ケアマネジメント業務を専任する”状況ではなくなると考えている。
こんなことを言うと「こいつ何言ってんだ」と思う方も大勢いらっしゃるかもしれ
ないが、私なりのそれなりの根拠はある。
まず一つは、ケアマネジャーの受験資格要件に関係する。
本当はもっと複雑なのだが敢えてわかりやすく例えると、新しく家を建てる時には
建築士等の国家資格を持った人に図面を作ってもらう。当然その際には、依頼者の
要望を伺いながら、建築にかかわる法律や予算と照らし合わせて図面を作る。
そして、その出来上がった図面に沿って大工等が建物を造っていく。
ここで言う建築士等の役割はケアマネジャーの業務に似ており、大工等の役割が
介護保険サービス事業者の業務に似ている。
特異な状況を除いて一般的には、建築士等が現場で金槌や鋸をもって作業しない
ように、ケアマネジャーも現場でご利用者を直接介助をするわけではない。
つまり完全分業制となっているわけだ。
分業制について触れてしまうと話が長くなってしまうので、その部分は省略する
として、建築士の国家資格取得を目指す人の多くは、大工仕事を経験したことが
ない。つまり、現場経験の延長線上にその資格取得があるわけではなく、初めから
その資格そしてその仕事をめざして受験するのである。
ところが、ケアマネジャーの受験資格要件は医療や介護の現場経験が前提として
あるため、初めからその資格そしてその仕事をめざす職種ではない。また同時に
ケアマネジャーの資格を所得した時点で、医療や介護にかかる経験や知識を持って
いるということである。
そこにきて昨今の人手不足である。
人手が潤沢にあるときであれば、分業制も良かったのかもしれないが、人手が足り
なくなると多くの人が考えることは、”専任ではなく兼務”である。
ただでさえ医療や介護にかかる経験や知識を持っているのだから、ケアマネジャー
は兼務にしやすい性質がある。
そう考えると近い将来、ケアマネジメント業務を専任する人がいなくなることは
十分にあり得る。
ちょっと話が長くなってきたので、続きは次回に持ち越すことにする。
