北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問介護施設を運営するみのりの丘グループ

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多機能サービスを提案できない専門職

2026.8.19

在宅介護を継続する上で、『多機能サービス』が非常に有効であることは、数多くの

事例から実証されていることである。

にもかかわらず、多くの居宅介護支援事業所に所属するケアマネジャーがこのサー

ビスを有効に活用することができていないことが大きな問題となっている。

 

『小規模多機能型居宅介護』とは、

「通い」を中心として、要介護の様態や要望に応じて、随時「訪問」や「泊り」を

組み合わせて一体的に提供するサービスで、24時間365日切れ目なくサービス

を提供する事業のこと指す。

 

多様なサービスを切れ目なく利用できることで、今までであればあきらめなければ

ならなかった在宅生活の継続が実現できるとして、『小規模多機能型居宅介護』は、

在宅サービス最後の砦などと表現されることもある。

 

多くのケアマネジャーがこのサービスを有効に活用することができていない理由は

大きく二つあるように思う。

その一つは、同じ在宅介護サービスである通所介護や訪問介護と決定的な違いや

優位性があることを理解していないことにある。

 

ご利用者やその家族が在宅生活の継続を断念する理由は、客観的に見ると些細な

小さな壁であることが少なくない。しかしサービスの性質上、通所介護や訪問介護

はその壁を取り除く支援を行うことが難しいことが多い。

それは、サービスの連続性や頻度、提供時間といった点で制限があるからだ。

 

そういったある種の欠点を補う意味から、24時間365日切れ目なくサービス

を提供することが可能な『多機能サービス』が新たに誕生したのだが、そのことを

理解できていないケアマネジャーがあまりにも多い。

理解できていないケアマネジャーは、当然のことながらご利用者やご家族へ多機能

サービスの利用を提案することもできない。

 

もう一つの理由は、多機能サービスを有効に活用できないケアマネジャーからよく

聞こえてくる「今のサービスやケアマネジャーに慣れているから」ということが

挙げられる。

 

はっきり言って、この手のケアマネジャーは大きな勘違いをしている。

ご利用者やご家族にとって最も重要なことは「サービスやケアマネジャーに慣れる」

ことではない。言うまでもなく「在宅生活を継続する」ことである。

 

変化による一時的なストレスを勘案しても、「在宅生活の継続」にとって有効な手段

であれば躊躇なく提案しなければならない立場にあるケアマネジャーが、ご利用者

やご家族と自分自身との情緒的な結びつきを重要視するなど言語道断である。

ご利用者はケアマネジャーの家族でもなければ所有物でもない。ましてや、ケアマ

ネジャーの自己顕示欲や承認欲求を高める道具でもない。

 

さらに言えば、自分自身との情緒的な結びつきを重要視するケアマネジャーほど

ご家族が在宅生活の継続を断念した場合には、躊躇なく施設サービスを調整するの

である。「情緒的な結びつきはどこへやら」である。

 

皆さんには、ご利用者やご家族が抱えるニーズに合わせて、『多機能サービス』を

提案することができないケアマネジャーは、技術力が劣る専門職と見ていただいて

差し支えないと伝えておこうと思う。

 

無駄なルールの撤廃

2026.8.18

介護業界では、「毎年数万人規模で人員が不足するため、外国人労働者を積極的に

受け入れなければ現場が回らなくなる」ということが定説として語られることが

非常に多くある。

でもこれって本当なのだろうか?

 

確かに、生産年齢人口が減りつつある中で高齢者人口は増えているわけだから、

単純に計算すると介護の担い手の頭数が足りないということにはなる。

ただしこの理屈は、「業務量や内容を全く変えずに現状を維持した場合」という前提

条件が付くはずだ。

 

予てから、介護業界には(恐らくは他の多くの業界もそうだろうが)無駄や無意味

が多すぎると訴えてきた。

以前に何度か、申請や報告の無駄を指摘したことがあるので、今回はその話題には

触れないこととするが、それ以外にも無駄や無意味は数えきれないほどある。

 

その代表的なものとしては、何かといえば「集まって会議しろ」という謎のルール

である。この国は本当に”集まって話し合う体”が大好きだ。

国会を見てもわかる通り、集まって話し合って物事が決まることなどほぼない。

 

物事は、”集まって話し合う場”に議題が挙がっている時点で根回しや下準備がすで

に行われており、結論が出ていることがほとんどだ。仮に修正点があったとしても

わざわざ関係者全員が集まってまで確認する作業ではない。

つまり、”集まって話し合う場”はパフォーマンスでしかない。

 

でも、”集まって話し合う体”が大好きな人たちが、精神論で「集まることの意義」と

やらを布教するものだから、「意味わかんないけど、とりあえず集まって話し合って

いる振りかなにかしたほうがいいのかなぁ」となってしまう。

 

ケアマネジメントの流れの中で、計画の立案時や修正時には関係者が一堂に会する

サービス担当者会議を開催することとなっている。

このご時世、関係者と連携する方法などいくらでもあるにもかかわらず、会議の

ための準備や移動時間を浪費してまで開催することがルールとして強要される。

 

しかも、計画に変更点など全くなくても、一定期間内にサービス担当者会議を開催

することが必須とされている。こういう場で話し合われることといえば、「今まで通

りでよろしくお願いいたします」という内容だ。

こんな無駄を繰り返していれば人材が不足ばかりではなく、現場は疲弊し意欲も

減退していってしまう。

 

そもそも、医療モデルにならった介護の計画期間の設定には無理がある。

病気やけがを治す、あるいはこれ以上改善が見込めないと判断する計画期間と生活

を維持するための計画期間が同じ物差しで測れるはずがないだろう。

 

こうした小さな無駄が積もりに積もって、膨大な無駄な時間として介護現場の業務

を圧迫するのである。

人員基準を緩和して、無駄なルールを撤廃することができれば、今の頭数で十分に

現場はまわるはずだ。

「加算の撤廃」の一択

2026.8.17

昭和の古き悪しき時代に称賛された「寝ないで働く」という言葉が、令和の時代に

移っても未だに根強く残っている。

そして、そういった思考を牽引し継承し、国民を洗脳し続けているのが行政機関で

ある。それは、行政の長の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」という

発言からもうかがえる。

 

行政はとにかく仕事を増やしたがる。

物事を複雑化し、事業者に対して煩雑な手続きを要する申請や報告を求めるのだ。

我々は、「改革」や「改善」という名の下で政策を実行に移される都度に震えあがる

のである。それは、変化への対応を苦慮しているからではない。

ただでさえ労働力不足に喘いでいるにもかかわらず、「改善」などとはほど多い状況

が待ち受けているからだ。

 

”煩雑な手続きを要する申請や報告”は、労働力不足を解消するどころか、我々に更

なる労働を課すうえに、この申請や報告の方法は毎年のように衣替えするので、労

働時間の短縮など一生できない。

 

介護業界の中でその象徴ともいえるものが介護報酬における『加算』の存在だ。

年々この加算は増え続け、今や星の数ほどある。そして、その加算の中には算定

されることなく日の目を見ないものや我々にほとんど認識されないものまである。

 

なぜ行政はそのようなことをするのだろうか。

それは、物事を複雑化しておけば、国民を手の内で掌握しやすいからだ。

言い換えれば、「国民が馬鹿のままでいてくれれば、自分達の思い通りに動かすこと

ができる」という発想だ。

その結果として、自分達の存在を強固なものとするとともに、利権などの甘い蜜を

吸い続けることが可能となる。

 

また、物事を複雑化して、労働時間の短縮など一生できない状況によって新たな芽

が生まれるのである。それは、人材紹介・派遣やコンサルティング業種だ。

人材紹介・派遣についてはこの場で何度も取り上げているし、口に出したくもない

のであえて無視するが、個人的にたちが悪いとかんじているのはコンサルティング

の方だ。

 

彼らは、我々の味方面して、雄弁に『介護報酬における加算』の解釈や算定方法を

語るのである。そして、この加算の重要性を強調し、「加算を算定しないことは負け

を意味する」とか言ってみたりするのだ。

こういった輩には馬鹿を言うなと言ってやりたい。我々にとって一番いいことは、

加算など無くシンプルな介護報酬体系が維持されることをおいて他にはない。

 

でもこの手の輩は絶対にそんなことは言わない。

なぜなら、自分の飯の種を失うからだ。

この構図は、行政のそれと全く一緒だ。

仕舞には、外国人労働者やICTの積極的導入を扇動したりする。

当然のことながら、これらの導入には煩雑な手続きを要する申請や報告を求められ

毎年のようにルールが変更されるので、労働力不足が解消されることも労働時間が

短縮されることもない。

 

今介護現場で一番問題となっていることは、介護スタッフの頭数が足りていない

ことではない。その介護スタッフが直接介護にかかわることができる時間が足りて

いないことだ。

ただ残念なことに、介護事業者はすっかり洗脳されてしまっており、自ら「新たな

加算の創設」を要望して、自分で自分の首を真綿で絞める行為を繰り返している。

余計な加算など設けずに、労働に見合う基本報酬があればそれだけでいいはずだ。

 

介護業界、そしてその経営者はこの手の輩の口車に乗せられてはいけない。

我々が望むことは、「加算の撤廃」その一択だ。

そうすることで労働時間は大幅に短縮されるし、そうしなければ労働力不足の解消

の日など一生訪れない。

第6回大麻フリマストリート&おもひで祭り

2026.8.13

9月26日(土)に第6回目を迎える『大麻フリマストリート』に昨年と同様に

『おもひで祭り』がコラボ開催することになった。

 

一昨年の8月に開催をした『大麻フリマストリート』も今回で6回目となった。

この活動の目的は「大麻がより住みよい町になるための活動」ということにあるの

だが、商店街を元気づけたいとの思いもある。

今回もイベントも大いに盛り上がるべく、心を込めて準備を進めている。

 

何と言っても目玉の一つは、今年1月に火事で店舗が消失してしまった隣の商店街

の名店”焼肉後楽園”がこのイベントに出店してくださることだ。

私も大好きだった後楽園のホルモンを串焼きにして販売するらしい。東町商店街で

の限定復活が今から待ち遠しい。

 

東町商店街からも”コーヒーショップ駅馬車”、”焼きそばじろ”が参戦する。

また、キッチンカーや創作品の展示販売など目白押しとなっている。

 

そして、今年も共催することになった『おもひで祭り』も昭和の古き良き時代を

呼び起こす出店や仕掛けを用意している。

 

ご都合の良い方は是非とも大麻東町商店街に立ち寄っていただきたい。

お盆休み

2026.8.11

今日は祝日の『山の日』である。

ということもあって、今日から”お盆休み”に入っている方も多くいることだろう。

今週は北海道全域で天候が良いようなので、最高の行楽あるいはお墓参りに適した

日になりそうだ。

 

ただし、東北や関東地域の一部は不穏な天候となるらしい。

台風15号が今日の午後、関東に上陸する見通しで、台風の接近に伴って午後から

東北の太平洋側や関東で雨や風が強まる予想となっている。

 

そして、この台風は非常に珍しい”逆走台風”と呼ばれている。

通常日本付近で発生した台風は、西から東へ進むことが一般的であるが、この台風

は逆の進路を辿っている。

 

そのため、これまでは台風の影響をほとんど受けなかった地域が被害に遭う危険性

が指摘されている。また、台風が過ぎれば一気に青空が広がる”台風一過の晴天”と

はならず、むしろ中心が過ぎてから雨や風がひどくなり、しかも長引くらしい。

本州方面へお出かけの方は気を付けていただきたい。

新陳代謝がほとんど行われない職種

2026.8.10

先日、介護労働安定センターが先月末に公表した昨年度の『介護労働者実態調査』

によると、ケアマネジャーの平均年齢は介護に携わる職種の中で最も高い55.1

歳で、平均年齢が高いと言われているホームヘルパー(平均年齢は51.1歳)

より上回っているということだそうだ。

 

ケアマネジャーの受験資格は、特定の国家資格を持つ者(一部例外はあるが)で

5年以上の実務経験があることが条件である。

例えば、高校を卒業して3年間、専門学校へ通い介護福祉士資格を取得して5年間

実務経験を積み、6年目に受験して合格すると7年目で、ケアマネジャーの資格を

取得して実務に就くことになり、その最短の年齢は28歳となる。

これは、医療や介護の分野で国家資格を取得して実務に就く年齢が最も遅いとされ

る医師(25歳)よりも高い年齢である。

 

ケアマネジャーの平均年齢の数字は、2000年の介護保険制度施行後から実務に

就いていたケアマネジャーが26歳年を取った結果とほぼ一致する。

この結果から、ケアマネジャーは新陳代謝があまり行われていないと読み取ること

ができる。

 

ケアマネジャーの資格を取得して実務に就くにはとても長い道のりがあるにもかか

わらず、先週述べた通りケアマネジャーの平均月収は他の介護に携わる職種と比較

しても特に高いわけではない。

そして、意味不明の資格更新制のおまけ付きとくれば、この資格を取得して実務に

就くことに大きな魅力を感じる人が少なくてもうなずける。

 

こうして、新陳代謝がほとんど行われずに、毎年平均年齢が1歳ずつ上がっていく

ことになるのだろう。

国は口先だけではなく、本当にケアマネジャーが世の中に必要な資格であると考え

ているのであれば、「5年以上の実務経験という受験要件」や「意味不明の資格更

新制」を即刻廃止するべきだろう。

それとも、本音は「ケアマネジャーは世の中に必要な資格ではない」と考えている

のであれば、そう言ってくれ。

原発の再稼働を考える前に

2026.8.7

相も変わらず、「アメリカ・イスラエルとイランとの武力衝突」が続いている。

その代償は大きく、中東諸国からの原油が滞ったため世界的にエネルギー関連の

価格が上昇を続けている。

 

我が国は、エネルギー源の約3割を占める原油を中東諸国からの輸入に頼っている

こともあって、ガソリンや灯油の価格が急上昇しており、家庭も企業も支出を抑え

る限界を超えてきているのではないだろうか。

 

そのため、国内では”原発の再稼働”を求める声が次第に大きくなってきている。

そういった声を聞くほどに、「福島第一原子力発電所の被災をなぜすぐに忘れること

ができるのか」と思う。

未だに同地域では居住することもできない地域が多くあるのだが、自分自身が直接

的被害に遭わなければ他人事に思え、時とともに出来事が風化していってしまう。

また、核関連廃棄物の処理を「一万年先のこと」として、どこか他人事で問題を

先送りしている状況がまかり通ってしまっている。

 

昨日は、81年前に広島で原爆が投下された日であり、9日は長崎で投下された。

世界で唯一の被爆国である我が国は、”原子力”の恐ろしさを一番よくわかっている

はずだ。

 

エネルギーが足りないのであれば、原発の再稼働を考える前に、日々無駄使いして

いる状況を見直すことから始めるべきだろう。

介護労働者実態調査の結果から見ても

2026.8.6

先日、介護労働安定センターが先月末に公表した昨年度の『介護労働者実態調査』

の結果が報告された。

そして、介護従事者の職種別平均月収が下記の表となっている。

 

 

上記の表を見る限り、概ね平均月収は前年比2%前後の増額となっている。

 

この表から特に注目する点が二点ほどある。

その一つは、医療職(看護職、リハビリ職)と介護・相談職との平均月収差が縮ん

できているということである。

市場の原理から見ると、世の中に求められていて且つ不足している職種の比重が

介護・相談職に寄っているということなのだろう。

 

もう一つは、サービス提供責任者が介護支援専門員(ケアマネジャー)の平均月収

を上回っているということである。

ちなみにサービス提供責任者とは、訪問介護(ヘルパー)事業所でご利用者に提供

される介護サービスの質を確保するために配置が義務付けられた専門職のことで、

簡単に表現すると「ヘルパー事業所の現場責任者」のことを指す。

 

先日、「高齢者介護の分野では、介護支援専門員と介護職との所得差はほぼなくなっ

てきており、介護支援専門員という職種は、より多くの所得を得る対象ではなくな

ってきている。」と申し上げたのだが、もう現実のものとなっているようだ。

 

居宅介護支援事業所も所属する介護支援専門員も毎年減っており、現実問題として

介護支援専門員が足りていないという状況にあるにもかかわらず、他職種と比較す

ると前年度比率の伸びが低いということは、やはり国はこの職種をあまり重要視し

ていないということなのだろうと思う。

 

そうであれば、これまでの首をかしげたくなる政策の数々にも合点がいく。

限りある人材や財源の有効活用

2026.8.5

前回、『介護業界の関係者はいい加減、「介護報酬引き上げ=人材不足解消」などと

妄想することはやめて、限りある人材や財源を有効に活用するためには何をしなけ

ればならないかを考えたほうがいい』と申し上げた。

 

当然のことながら、介護にかかわる専門職の数も減っている。そのため、限られた

専門職を有効に活用することを考えなければならない。とすると、専門性の低い

介護保険サービスに専門職を配置することをやめていくべきだろう。

 

自宅でも入浴できている人が銭湯代わりに通所サービスを利用している状況や麻雀

などの娯楽支援のために専門職を配置することはナンセンスだ。限りある専門職は

より専門性の高いニーズに応えるために存在しなければ”宝の持ち腐れ”となる。

 

介護業界においては、必ずしも専門職がかかわらなくても代替えが効くサービスが

数多く存在している。例えば、一般的な機能訓練と混同して”リハビリテーション”

を乱発していることもその一つと考えられる。

 

機能訓練は、広域的には「散歩やラジオ体操」もその一つと言える。また、対象者

によっては、「食事を摂る、トイレで排泄する、着替えをする」といった日常生活

動作そのものが機能訓練に該当することもある。

一方でリハビリテーションは、医学的見地から知識を持った専門職が直接かかわる

行為である。上記の全ての場面でリハビリテーションが必要なわけではない。

 

にもかかわらず、ケアマネジャーもご利用者やご家族も何かというと「リハビリ、

リハビリ」といって専門職の介入を求めるのである。

そんなことを続けていたら、専門職が何人いたって足りやしない。結果として、

専門家の必要性が高い方へ関わることが出来なくなってしまう。

 

もういい加減、”限りある人材や財源の有効活用”に舵を切るべき時だ。

介護報酬引き上げ=人材不足解消という妄想

2026.8.4

来年度の介護報酬改定に向けた審議が佳境を迎えている状況下で、介護業界の多く

の関係者から軒並み「経営状況などを反映させた介護報酬の引き上げ」の声が上が

っている。

高齢者介護事業の経営者としては、当然そのようにして頂きたい。

ただ、声を上げているその多くの関係者と私とでは一部分の考え方に違いがある

ように思えてならない。

 

「目下の物価上昇を反映させた介護報酬の引き上げ」は、その通りだと思う。

公的社会保険サービスは、事業者自身で価格の設定を行うことができない。我々の

サービス提供料は、あくまでも国で定めた報酬単価によって請求することが可能と

なっている。そして、原則その報酬単価は3年に一度しか見直しが行われない。

つまり、物価の上昇のタイミングに合わせて報酬単価が見直されるとは限らないの

で、複数年間耐えなければならない状況が生じてしまうことが少なくない。

 

しかし一方で、「介護職の確保・定着を図るための介護報酬の引き上げ」について

は、違うだろうと思う。

日本の生産年齢人口(15歳~64歳)は、1995年がピークの約8700万人

までいたのだが、2024年には約7300万人にまで減ってきている。そして、

その数は減る一方で40年後には5000万人を切ってくるという推計がある。

 

国内において、人材不足で困っているのは介護業界だけではない。はっきりいって

ほぼすべての業界で人材を欲している。ただし、肝心の働き手が減ってきているの

だから、どの業界も人材が減っていくことを前提とした事業運営を考えていくこと

がより現実的と言える。

 

介護報酬を引き上げて、介護職員の賃金を引き上げれば業界の働き手が増えるなど

と考えているとしたら、理想を通り越して”妄想”の領域に入る。

私は、志を持って介護業界で働くたちに対して、物価上昇に見合う賃金をお支払い

できるように介護報酬の改定を行ってもらいたいと考えてはいるが、その結果とし

て人材不足が解消するなどとは夢にも思っていない。

それに、夢や希望を持って他の業界へ転職するスタッフがいたとするならば、心か

ら応援したいとさえ思っている。

 

介護業界の関係者はいい加減、「介護報酬引き上げ=人材不足解消」などと妄想する

ことはやめて、限りある人材や財源を有効に活用するためには何をしなければなら

ないかを考えたほうがいい。

 

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