最近話題に上がることといえば、芸能人の不倫か、新型コロナウイルス感染拡大と
言ったところだろう。
日頃より、持病をお持ちの方や虚弱高齢者と密接にかかわっている私たちにとって
感染予防や拡大の阻止は至上命題である。
そこで、同業の仲間との間でよく話題になることは、そうした対応や対策について
「どこまで企業側の義務や権限が生じるのか」である。
当方では、法定伝染病等の法令に基づいた対応を行うことから、法人内規として
取り決めしていることなど様々な対策を講じている。
今回の新型コロナウイルスや毎年流行するインフルエンザウイルスについては、
法人内規に基づいて対応することとなっているが、だからといってスタッフ全ての
行動を管理するわけではない。
端的に言えば、「人からうつされない」ことは個人の責任において対応することで
あり、「職務上、人にうつさない」ことは法人が管理することであろうと思う。
「ウイルスが蔓延している人込みは極力避けよう」という判断は、個人が行うこと
であって、法人が「ウイルスが蔓延している人込みへは行ってはいけません」と
命じることではない。
ウイルスを保菌しているスタッフに対して、「他のスタッフやご利用者へ感染する
危険性がある間は出勤停止を命ずる」ということは法人の責任において行う。
全ての事柄をスタッフ個人に委ねることはあってはならないし、全て法人が管理
するということもバランスを欠くことになる。
企業も個人も『ウイルス感染に対する理解』が不十分であればあるほど、感染が
拡大していくことになるのではないかと考えている。