北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

小規模多機能型居宅介護の理解(その2)

2020.3.23

前回の続き・・

国が定義する小規模多機能型居宅介護の「通いを中心に・・」という文言

が同事業の理解を歪めていると思っている。

通い=通所サービスを中心にして組み立てを行うということである。

 

そのため、小規模多機能サービスを検討する上で、通所サービス利用のニーズが

ない方やニーズはあってもサービス利用に結びつくまでに時間がかかる方を除外

して考えてしまう傾向がある。

 

ヘルパー(訪問介護)のニーズがあるからこそ、小規模多機能型居宅介護の能力が

如何なく発揮されるのであって、通所サービスの延長線上にある事業ではない。

つまり、「訪問を中心に・・」と定義したほうが正しいと思っている。

 

「訪問を中心に考えるのであれば、『定期巡回・随時対応型訪問介護看護』の方が

適当ではないか!」という突っ込みが入りそうである。

 

一見、一理ありそうだが現実的ではなく、合理的でもない。

 

江別市内には、小規模多機能型居宅介護は5事業所あり、これからも増えていく

ことが予想されるが、定期巡回・・は1事業所しかなく、これから増えていく

可能性は低い。どちらが柔軟かつ随時対応できるかは一目瞭然である。

そして、この状況は江別市に限ったことではなく、大なり小なり他の市町村も同様

の状況にある。

 

また、自宅内で行う支援と外出にかかる支援では、労力を含めて難易度が高いのは

外出に係る支援だろう。

つまり、ヘルパー(訪問介護)のニーズしかない方であっても、近い将来に通所

サービスのニーズが出てくる可能性が高いということである。

 

定期巡回・・は、ヘルパー(訪問介護)と訪問看護の機能しか持ち合わせていない

ので、通所サービスのニーズが出た段階で、改めてサービス利用の調整や変更を

行わなければならない。

 

その点、当初から小規模多機能型居宅介護を利用していれば、改めてのサービス

利用の調整や変更の必要がなくなる。

 

認知症状を抱えている方にとって、コロコロとサービスが変わることは、合理的

とは言えない。