昨日、非常に残念なお別れがあった。
故人との出会いは15年前になる。
当時、『在宅介護支援センター』に所属していた私は、地域の高齢者の困りごとを
聞いてまわり、解決へと導くことを業としていた。
しかし、地縁がなく、勤め先を変えたばかりの私は地域住民との接点が見いだせず
与えられた役割を担いきれずにいた。
そんな折に、自治連合会の役員だった故人との出会いがあった。
若輩者の私が、自分の業や役割についてまとまりのない話を長々としている間も
熱心に耳を傾けてくださり、地域住民との接点が持てるように様々な会合や催しへ
誘い出してくださった。
時が流れ、私が同地域で独立開業することとなった際には、私の一番の応援団長に
なってくださった。
自身のお子さんと同世代の私がよほど頼りなく見えたのか、何かにつけて気にかけ
てくださり、アドバイスをいただいた。
中年となり、会社経営者となった私を未だに「くん」付けで呼ぶのは、故人ご夫妻
くらいのもので、なんだか心地が良かった。
今の私がここにいることも、みのりの丘が今ここにあることも、故人によるところ
が多大にある。
駆け付けていたお子さんやお孫さん、そして最愛の奥さんに見守られて、昨日旅立
ってしまった。
「いままで本当にありがとうございました。あなたの遺志を受け継ぎ今後も懸命に
地域のために邁進していく所存です。」
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。