先週末に、厚生労働省より全国の自治体へ『ケアマネジャーの試験に合格した人が
受ける実務研修について、今年度に限り条件付きで実習の免除を認める』との通知
が出された。
今年の4月に当ブログで取り上げた『教育現場に携わる資質』でも強く訴えた通り
自分たちの病院や施設で新型コロナウイルス感染症が発生及び拡大しないようにと
必死に対策を講じている最中に、危険因子となる実習を受け入れることへの配慮を
実施主体に求めたが、大多数の声が上がるようになって、ようやく国が重い腰を
上げてくれた。
コロナ禍において、職場も教育現場もリモートや時差出勤(登校)など工夫して
対応しているのだから、同様の措置がとれるはずである。
第一波どころか第二波が中盤に来ている今頃になってのこの通知を見て、「厚生
労働省の皆さん!起きてますか?寝ぼけてませんか?」と言いたくなる。
何も、「何人たりとも病院や施設へ入れてはならない!」などと言っているわけ
ではない。かえって、未だに家族の面会を完全に遮断している病院や施設に対して
「思考が止まってる」という違和感を覚えるくらいである。
病状によっては、もう二度と家族と会えないかもしれないという人だっている。
創意工夫の中でできる限りのことはするべきだと思う。
だからこそ、『絶対に欠かすことができないこと』と『そうではないこと』をメリ
ハリをつけて対処するべきであろう。
通常時は、マニュアル通り、ルーティンに従って行動すればいい。
緊急時にこそ、思考し、創意工夫するのではなかろうか。
先日、こんなアメリカンジョークを聞いた。
『沈没しそうな船の乗客に対して、アメリカ人には「英雄になれるから」というと
飛び込む。フランス人には「飛び込むな」というと飛び込む。イギリス人には「紳
士は飛び込むものである」というと飛び込む。ドイツ人には「規則だから」という
と飛び込む。日本人には「すでに皆が飛び込んでいる」というと飛び込む』
「皆がやってるから!(やらないから!)」が重要な場面の判断根拠となって
しまうなんて、
思考しない、主体性がないのは、日本人全体の特性ということか・・・。