北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

ウイルスか人かとか言ってていいのか

2020.9.10

新型コロナウイルス感染症拡大への対策はまだまだ続く状況にあるが、

先日、ある記事が目に留まった。

 

その内容は、

新型コロナウイルスに感染する恐れがあることを理由に、必要な外部の介護サービ

スを入居者に使わせない有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅があるとし

て、厚生労働省は改善を求める通知を4日に発出した。~中略~ 有料老人ホームや

サ高住の入居者には、外部の訪問介護、訪問看護、訪問診療、通所介護などを使っ

て生活を維持している人も多い。~中略~ 厚労省の担当者は、「感染拡大の防止

が非常に重要なのは分かるが、過度な一律の制限によって入居者が逆に追い込まれ

てしまうことのないように配慮して頂ければ」と話している。

という内容だった。

 

当方が運営している通所介護事業所をご利用中の有料老人ホームにご入居されて

いる方が何名かいらっしゃるが、未だに当方の事業所を利用できず制限を受けて

いる方がおり、中にはその間に心身の状態が悪化して他の支援を受ける必要が高ま

ったことで当方の事業所の利用を終了することになった方もいる。

 

明確な因果関係を証明できないため、「当方の事業所の利用を中断したから心身の

状態が悪化した」というつもりはないが、そうした施設に対しては、「思考停止

せず創意工夫を!」と訴え続けており、今もその考えに相違はない。

 

一方で、ウイルス感染症研究で著名な大学の研究者が「ウイルスよりも人の方が

私は怖い」と言っていたことがいまだに印象に残っている。

 

同氏は「PCRが独り歩きしてしまっている。その検査は、感染力がない保菌者であ

っても陽性と出る。また、陰性と出た人の中にも保菌者はいる。検査を受けた次の

日に感染する可能性は大いにある。検査なので当然治療の効果などはない。にも

かかわらず、とにかく検査数を増やせば安心できると訴える人があまりにも多い。

毎日検査を受けたとしても安心材料にはならないし、症状がない人にまで検査を

行うことは国家予算の無駄遣いにしかならない。より有効な手立てに時間とお金を

費やすべきだ。ウイルスや検査に対する知識が十分にはない人が誤解を生みだし

拡散し、差別や偏見を助長して、適切な感染症対策の邪魔をしている。」と訴えて

いた。

 

身近なところでは、

「毎日情報が発信されている新型コロナウイルスの道内感染者の内訳で石狩管内と

表示されている件数のほとんどが江別市である。正確な件数を把握するためにも

積極的に地域の公表を行ってほしいと言っている医療機関がある」とのうわさを

よく耳にする。

こうしたうわさ話もまことしやかに拡散され、多くの市民の不安と恐怖心を煽って

いる。そして、感染が表に出ると誹謗中傷される地域だという誤解が生まれ、益々

公表を躊躇してしまうことになる。

 

有料老人ホームの経営者の中には、本当に怖いのはクラスターの発生ではなく、

誤解から生まれる悪評の方と考えている人がいるかもしれない。

 

ただし、怖いのは人かウイルスかと言って警戒強めたとしても、その対応や対策の

中心にご利用者や入居者が不在であれば、それは本末転倒であろう。