北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

看護小規模多機能型居宅介護の理解(その1)

2020.11.12

『看護小規模多機能型居宅介護』は、平成24年に新たに創設された介護サービス

種別で、介護保険制度が制定されてから12年後、小規模多機能型居宅介護が創設

されてから遅れること6年後に誕生した比較的新しい介護サービス種別である。

 

どんな介護サービスかと問われた場合に「小規模多機能型居宅介護+訪問看護」と

答えることが一般的である。

 

「小規模多機能型居宅介護」も「看護小規模多機能型居宅介護」も

一般的な在宅介護サービスを組み合わせて利用するときの欠点でもある

・対応する介護者(スタッフ)が全て違う人になる。

・通いと泊りとでは過ごす場所(施設)が変わる。

・契約で定めたサービス提供時間以外の対応はしない。(一部例外あり)

を解消し、なじみの介護者(スタッフ)に、なじみの場所で、24時間365日切れ目

なく多様(多機能)なサービス提供を受けることで、今までであれば、あきらめて

いたた在宅生活の継続が実現できる在宅サービスとして創設された点においては

共通している。

 

がしかし、

「小規模多機能型居宅介護」と「看護小規模多機能型居宅介護」とは、名称ほどの

共通点が少ない、全くの別物と思っている。

ここから先は、私見120%で述べるので、遭い入れないと感じる方は読み飛ばし

ていただきたい。

 

「特別養護老人ホーム」も「介護老人保健施設」も施設系の介護サービスという点

においては共通しているが、誕生した経緯が全く異なっており、そのため配置され

る人員の基準も違えば、施設の役割も大きく異なっている。(残念ながらどちらも

同じように運営している施設も少なくないため説得力に欠けてしまうが・・)

それくらい「小規模多機能型居宅介護」と「看護小規模多機能型居宅介護」とには

違いがあると思う。

 

「小規模多機能型居宅介護」普及の発生源は、居宅介護支援のケアマネジャーでは

ないかと思っている。(発祥は別の話だが・・)

それは、一般的な在宅介護サービスを組み合わせた利用を調整する過程で生じる

「歯がゆさや煩わしさ」という思いから発生したのではないだろうか。

 

通所介護(デイサービス)、訪問介護(ヘルパーサービス)、短期入所(ショート

ステイ)といった在宅介護サービスを同時に利用する場合、当然のことながら対応

する介護者(スタッフ)が異なる。

が、それだけではなく、それぞれのサービスを運営する母体(会社や法人)が異な

るという状況も決して珍しくない。

 

母体が違っていても、一人のご利用者を支えるチームの一員であることに変わりは

ないはずであるが、母体が変わればサービス提供の考え方が変わってくる。

昨今の新型コロナウイルス感染症への対応について、母体の考え方によってチーム

ワークをうまく機能できない事例が後を絶たないことからも伺えることである。

 

また、物理的な距離感が精神的な距離感につながってしまうことも残念ながら発生

してしまうことがある。

 

同一の運営方針に従って、同一の指揮命令系統で、同一のスタッフが、同一の場所

で、多様なサービスを切れ目なく提供することで、今まで届かなかった「痒い所」

にも手が伸びて、ご利用者やご家族に負担の少ない在宅生活の継続を支援すること

ができるのではないかと考えた一部のケアマネジャーが普及させたのではないかと

思っている。

事実、私も長年そのように思い続けて開設に至った。

 

一方で、「看護小規模多機能型居宅介護」普及の発生源は、訪問看護ではないかと

思っている。(これも発祥は別の話だが・・)

 

とかなんとか前置きしているうちに話が長くなってしまった・・・。

続きは次回に持ち越したい。