次回に持ち越すと言っておきながら、忘れていた。
前回の続き・・
「小規模多機能型居宅介護」と「看護小規模多機能型居宅介護」の主な対象となる
ご利用者は、「特別養護老人ホーム」と「介護老人保健施設」の主な対象となる
入居者との違いに匹敵し、当方で行ったいくつかの試みを通じて、この違いを再確
認することになったとお伝えした。
予め申し添えておくと、「○○の対象」といっても明確な境界線があるわけでは
なく、どちらにも当てはまる方も多くいる。
当方が運営する小規模多機能型居宅介護事業所と訪問看護ステーションは、壁一枚
隔てた場所にあり、ドアを開けると行き来ができる。
「看護小規模多機能型居宅介護」とは、どんな介護サービスかと問われた場合の
一般的な答えである「小規模多機能型居宅介護+訪問看護」と全く同じシチュエー
ションである。
無論、看護小規模多機能型居宅介護ニーズのご利用者も受け入れることができる
ことを意識してこの様な作りにした。さらには、一般的な小規模多機能型居宅介護
と比較すると珍しく、3名の常勤看護師を配置していた。
がしかし、
それでも、小規模多機能型居宅介護ニーズのご利用者と看護小規模多機能型居宅
介護ニーズのご利用者を同時に対応することは難しかった。
いくつもの仕切られた空間(部屋)がある大型の施設で潤沢なスタッフ数を抱えて
いる状況であれば、工夫次第で可能かもしれないが、『小規模』と名の付く事業所
では、大きく異なるケアニーズを限られた人員やスペースで同時進行に実施する
ことは極めて困難である。
例えるなら、同じ教室の中で数学と英語の授業を同時に行うほど難しいと感じた。
「餅は餅屋」という言葉があるように、どの業種であっても『小規模』に求められ
るものは特化で、『大規模』に求められるものは一般化ではなかろうか。
そんな経験から、小規模多機能型居宅介護とは別に看護小規模多機能型居宅介護の
開設を目指すこととした。