以前、当ブログでこんなアメリカンジョークを紹介した。
『沈没しそうな船の乗客に対して、アメリカ人には「英雄になれるから」というと
飛び込む。フランス人には「飛び込むな」というと飛び込む。イギリス人には「紳
士は飛び込むものである」というと飛び込む。ドイツ人には「規則だから」という
と飛び込む。日本人には「すでに皆が飛び込んでいる」というと飛び込む』
まさに、この国民性が昨今の新型コロナウイルスワクチン供給の出遅れに結び
ついているように思えてならない。
「ワクチンは危険」という強い刷り込みに、「副反応!副反応!」と煽りたてる
マスコミ各社が手伝って、
「今回のワクチンも他国の状況を見極めてから行動を起こそう!」などと悠長に
構えていたら、1日でも早く1回分でも多くワクチンを国民に供給したいと考える
他国の後れを取ってしまい、先進国やアジア諸国の中では断トツビリの接種率と
なっている。
オリンピック・パラリンピックを今年に控えているホスト国とは到底思えない現状
である。
同ワクチン開発についても同様のことが言える。
「ワクチンは危険」という強い刷り込みは、一般国民に限らず、政治家や官僚にも
刷り込まれているため、リスク管理や法整備が疎かになっていた。
当然、製薬会社はワクチン開発に二の足を踏むことになる。
「ワクチンの供給や開発が遅れている」とボヤくのは勝手だが、自らまいた種だと
いうことを自覚しなければならない。
のほほんと過ごして、生命や生活を脅かされずに過ごせる毎日が保証されるなどと
言うことはあり得ない。
他の生物と共存し、自然という自力では管理統制できない地球上で生活を営んで
いるのだから。
平時には左程大きな問題とならない『平和ボケ』も、有事には『命取り』になり
かねないことを心に刻まないと命がいくつあっても足りなくなるように思う。