『看護小規模多機能型居宅介護』には、様々な役割があると思う。
一つには、治療の目的で病院へ入院した後に、治療は終了して退院できる状態には
なったが、在宅復帰にはまだ療養やリハビリが必要と言った場合である。
この様な状態にある場合は、回復期リハビリテーション病棟や老人保健施設を利用
して在宅復帰を目指すことが多いが、看護小規模多機能型居宅介護も同様の役割を
担う事がある程度できる。
また、同事業所を利用することの最大のメリットは、在宅生活を過ごしながら在宅
復帰を目指せるということである。
それはどういうことかと言うと、病院や施設で行うリハビリはあくまでも施設内で
施設の設備を利用して行うことになる。しかし、自宅で行うリハビリは、これから
の生活で利用する設備そのものを活用して行うため、より実践的な内容となる。
ある程度の療養も必要となれば、通いや泊りサービスも併用して利用することが
できるので、在宅生活を過ごしながら在宅復帰を目指せるのである。
別の役割としては、在宅生活を過ごす方で寝たきり度が高くなった場合である。
この様な状態にある場合は、『外出』が非常に高いハードルとなってくる。外へ
出るための手段が狭まるだけではなく、外出先で長時間滞在することも心身の負担
から難しくなってくることがある。
そのため、利用する介護サービスは訪問系サービスが中心となることが多い。
「入浴するためだけ」とか「外の空気を吸うためだけ」とか「気分転換するため
だけ」といった『ちょっとした外出』を普段訪問サービスとしてかかわってくれて
いる看護スタッフやリハビリスタッフ、介護スタッフが直接対応してくれることが
看護小規模多機能型居宅介護の特徴でもある。
まだまだ魅力的な役割はたくさんあるが、話が長くなってきたので、近いうちに
再度取り上げてみたいと思う。