『胆振東部地震』が発生して3年が経過する。
「わずか3年前に起きたあの大きな震災は記憶に新しい。」はずである・・。
しかし、昨年から国内外で大流行している新型コロナウイルス感染症の影響も
あってか、あの凄まじい震災の記憶が少し遠くに行ってしまっている感覚がある。
実際に、震災後には様々な防災にかかるイベントや取組が行われていたが、昨今
同感染症の影響で大勢が集まるということ自体がなくなってしまっている。
また、多くの店頭に並んでいた防災グッズが鳴りを潜め、感染症対策グッズに置き
換わっている。
深夜にあの大きな地震が起きた直後の大混乱を思い起こすと「身の毛がよだつ」
思いがよみがえってくる。店頭からはほとんどの商品が消えてなくなり、ガソリン
スタンドには長蛇の列ができていた。水や食料、電源を確保することで必死になり
ながら、ご利用者やスタッフ、関係者の安否を確認して回っていた。
唯一の幸は冬期間ではなかったことぐらいであるが、北海道の冬で同様のことが
起きると10倍、100倍の被害が出てもおかしくはない。
同地震の震源地と言われている厚真町では、未だに余震が頻繁に続いているとの
ことであり、また復旧できずに震災後のまま手付かずの場所も多くあると聞く。
自然災害は、「空気を読む」ことはない。
人類がどれほどウイルス感染症に苦しめられていようとも、その影響で医療や介護
の現場がひっ迫していようとも、「手を抜く」などと言うことはせずに容赦なく
襲ってくるものである。
同ウイルス感染症で混乱している今だからこそ、今一度『防災』について深く考え
備えてみたいと思っている。