北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

介護職の専門性が求められてくる

2022.1.21

「日本における平均的な年収」を語る場合に用いられる数値には、『平均年収』と

『年収中央値』とがある。

 

前者は、総年収額を頭数で割った数値である。

この数値は、「平均」と名がつくため多くの人が中央に位置すると考えている。

ところが、数人の数百億万長者がいるとこの数値は大きく跳ね上がるため、多くの

人の年収とは乖離してしまうことがある。

例えば、1億円の年収の人が1人と100万円の年収の人が9人いた場合の平均

年収は1,090万円となる。そうすると、多くの人は自分の年収の十倍が平均と

なってしまう。

 

後者は、最も多くの人が支給されている年収の中央値を指す。

この数値は、多くの人が受けている所得と合致することから、国民の平均的な年収

の感覚に近いと言われている。

 

ちなみに、昨年の『平均年収』は436万円で、『年収中央値』は370万円で

ある。両者の数値の差を見てもわかる通り、数値と感覚にはずれが生じている。

 

ところで、低賃金の代名詞と言われている介護職であるが、当方の同スタッフの

多くが年収中央値を超えており、平均年収を超える者も少なからず出てきている。

これも偏に、ここ数年の国の政策によって年収の引き上げを図っていただいた

おかげである。そして、今年新たな賃金引き上げの政策が打ち出されたこともあり

これから先まだまだ年収が上がっていくことだろう。

今や、介護職は安定した収入が得られる職種となってきており、もう「低賃金」と

は言わせない。

 

しかし、現役の介護職は、「年収が上がった!」といって浮かれてばかりでは

いられない。

年収が高いということは、世の中に必要とされている度合いが高い職種であり、

専門性や特殊性を伴うことが非常に多い。

そのため、年収が上がると次には『専門職としての質』を求められることになる。

また、安定した収入を求めて優秀な人材が職を求めてくる。

つまり、質の向上を探求できない人は淘汰されていくことになる。

 

個人的には大変喜ばしい状況になってきた。