全く持ってNTTという会社はどうなっているのだろうか。
先日、「契約内のある特典が2年半以上提供されていないことが判明した」との
お詫びの文書が届いた。
こちらの設定に問題や不備がなかったか確認したかったので、問い合わせ先へ連絡
するとNTTにではなく代理店につながる。
そして代理店の担当者の言う理屈は、「特典が提供されなかったことは申し訳なく
思うが、その2年半の期間で特典を利用することはなかったので影響はない。」と
いうものだった。
この担当者の言う理屈には大いに疑問を感じる。
そもそも基本料金以外のセキュリティー契約を結びたいために謳っていた特典で
あるにもかかわらず、「結局使わなかったからいいじゃない」などという理屈が
通用するわけがない。
それに、2年半以上使っていない機能をそのまま黙って契約させるあたりも悪意を
感じてならない。
一時期、NTTの代理店による『インターネット設備やWifi機器を送り付けて、半ば
強制的に契約させててしまう商法』が流行った。
「初回は無料」とか、「毎月定額数千円」とかいうが、知らない間にこの金額が
1万円以上になっている。
慌てて解約しようとすると「解約金10万円」といわれる。
こんなやり方をしている代理店に大きな問題はあるが、見て見ぬふりをしている
NTTにも大いに問題がある。
こうした契約を目の当たりにすると、3年前に話題になった『かんぽ生命の不適切
販売』を思い出す。
日本郵政が手掛ける生命保険で、契約件数を増やすために、使いもしない複数の
契約を内容が十分には理解できない高齢者をターゲットとして、重複契約させて
荒稼ぎしていた悪徳商法で、「高齢者を食い物にしている」と非難された。
NTTも日本郵政株式会社も早い話が民間企業であり国営企業ではない。
にもかかわらず、未だに公的資金が投入されていることもあり、執行部を含めた
同社の方々は、古き良き公務員時代の感覚が抜けきれておらず、民間企業であり
ながら体質は旧体制と大きく変わっていない。
さらに言えば、『元国営』という国民からはある種の安心感を与える企業イメージ
を逆手にとって、一般企業からは考えられないような営業手法をやりたい放題に
行っている。
NTTしかり、日本郵政しかり、
信用に足りる企業にはなりえていないように感じる。
調子のいいことを言ってきても、口車に乗せられないように、契約する際には身近
な人に確認してもらってから行った方が良いと強く思う。