『医療経済研究機構が主催する第8回「地域包括ケアシステム特別オープンセミナー」が8日にオンラインで開催された。基調講演では、介護報酬を議論する国の審議会の会長も務める埼玉県立大学の田中滋理事長が登壇。「口腔ケア・栄養ケア・生活ケアの連携」をテーマに語った。田中氏は前回の2021年度の報酬改定で、自立支援・重度化防止の文脈でリハビリテーション・機能訓練、口腔ケア、栄養ケアの”3つの連携”が柱の1つとされたことについて、「それぞれ単独ではなく、全てセットで強化していくべきこと。これが将来の方向性」と解説。「国は全体に広めるべく報酬に反映させた。この3つの連携が全国の標準となっていくことを求めている」との認識を示した。』
との記事を見て思うこと。
未だにこの手の“呪いの呪文”を唱えている人がいる。
言うのは勝手だし、やるのも勝手だが、多額の国費を使っておいて明確な科学的
根拠も示さず、またより有効な他の手立ても検証せずに呪文を繰り返すことには
大いに憤りを覚える。
こういう人は、人間を“細胞の塊”としか見ていないのではないだろうか。そして
臓器や筋肉が正常に動いていれば健康であると思っているのではないだろうか。
しかし、人間は意志を持った生命体である。そして、精神活動が行動や体調の変化
に大きな影響を与える。我々は、新型コロナウイルス感染症対策で、嫌というほど
そのことを学んだはずである。
なにも、「リハビリテーション・機能訓練、口腔ケア、栄養ケア」が重要ではない
と言っているわけではない。医療的サポートを受けることで、より豊かに生活を
過ごすことができる方も大勢いるし、当方の事業の中で同ケアにかかわる事業内容
も過分にある。
ただし、自立支援・重度化防止という観点に立てば、人間の元となる精神活動を
踏まえずに、半ば強制的に臓器や筋肉を正常な状態に整えたところで急場しのぎの
対処法でしかなく、「やらないよりはまし」という程度のことであり多額の国費を
使ってやるようなことではないと申し上げている。
こういった考えを持った方が主流となって、自立支援・重度化防止にかかる政策に
携わると、十分な効果が得られたのか分からない状況のまま、国家予算を垂れ流す
ことになりかねない。
当方では国費など一切使わずに、たまり場活動や地域交流、サークル活動などを
主催している。はっきり言って、上記の呪文を唱えるよりも自立支援・重度化防止
に大きな効果が得られると自負している。
当方としては、呪いを解く呪文を唱え続けたいと思う。