当方では、6年前から『給食・配食サービス事業』を開始している。
そして、事業開始当初と比較するとここ数か月間の食材料費は1.5倍にまで跳ね
上がっている。さらに運営に不可欠な水道光熱費の高騰も含めると2倍近く経費が
増えていることになる。
かといって、その増額分をそのまま販売価格に反映させると、ご利用者の生活に
大きな支障をきたす恐れがあるため、ここ数年で微増程度の価格変更で何とかやり
くりしてきた。
しかし、そのやりくりもいよいよ限界に達してきた。
『給食・配食サービス事業』部門の赤字が大幅に増えて、他の部門の運営に支障を
きたし始めてきたのである。この6年間で多くのご利用者の給食・配食サービスを
担ってきたこともあり、今も多くの方へサービスを提供しているため、「赤字が
酷いからやめます。」というわけにもいかない。
飲食店を経営する友人たちからは、「値上げしなければ店がつぶれる。だけど値上
げして客が離れていくことも非常に怖い。」との悲痛な思いが聞こえてくる。
昨今の“経費高騰”が一時的な事であれば、何とかやりくりを継続していこうとも
思うだろうが、どうやら物価の高騰は一時的なことではなく今後も高騰が続くよう
である。
飲食店を経営する友人たちとは違って、当方が運営する給食・配食サービスは、
「生活を支える」ことを主な目的としている。配達は安否確認を兼ねて実施して
おり、気になることがあればご家族や関係機関との速やかな連携も行ってきた。
そのため、多少の赤字でも運営を続けるつもりではいるのだが、冒頭で申し上げた
通り限界点を大幅に突破してしまっている。
そこで、断腸の思いではあったが、来月9月ご利用分から給食・配食サービスに
ついて、50円ほど値上げすることとした。
すでにご利用されている方々に対しては通知済みである。そうした中で「家庭でも
食費が大きく増えているから理解できますよ。ここまで低価格を保ってくれて感謝
しています。」という温かいお言葉を頂戴することが多くある。
申し訳ない気持ちとともに感謝の気持ちでいっぱいになる。
これから先も企業努力を怠らず、皆様にご満足いただける給食・配食サービスを
続けたいと考えている。