北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

主役はあくまで人でありその人の生活である

2022.10.31

当方の運営方針は設立当初から変わっていない。

それは、「ご利用者の生活をみる」である。

 

介護業界はなまじっか、かかわっているご利用者の多くが病気や障がいを抱えて

いるため、医療的側面のみを重視する傾向にある。

やがて、「病気を治す・管理する」ことが業務に従事する上での主な目的となり、

「どのように生きていきたいか、生活していきたいか」といったご利用者のご意向

が蔑ろになってしまう。

結果として、医療的管理の名のもと、本人の意向を無視した治療を強要されたり、

ベッドに縛り付け、部屋に閉じ込めたりする行為が当たり前のように横行した。

さらに、介護現場では、どちらが医学的な知識をより多く持っているのかを競う

“マウント取り合戦”が始まったりする。

 

先日、当方のスタッフから中井貴一さんがベテランナースに扮するテレビドラマを

見るように勧められたので見てみた。

なるほど、当方の運営理念と同じようなことを言っていた。

ただそこでも、医学的アプローチを否定しているわけではなかったという点も同じ

と感じた。生活を支える上で、医学的なアプローチは非常に有効なものである。

しかしそれは、生活を支えることが大前提にあって、最も有効な手段が医学的アプ

ローチであればそれを採用するという程度のことでしかない。

 

残念ながら、医療従事者にも介護事業従事者にも、そのことが理解できていない人

があまりにも多い。いつ何時も「医療優先!」とかほざいている輩には、フローレ

ンス・ナイチンゲールの考え方を一から学びなおした方が良いと進言したい。

 

目的は“生活する”ことであって、その手段として“医学的アプローチ”がある。

私達の日常はテレビドラマとは違う。医療が主役になることなど無い。

主役はあくまで人でありその人の生活である。