北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

ケアプランデータ連携システム

2022.11.10

ここのところ、居宅介護支援事業所と他の介護サービス事業所によるケアプラン

などのやり取りをオンラインで効率化する「ケアプランデータ連携システム」が

身近な話題となっている。

介護業界の生産性の向上が目下のテーマとなっているところで、この取り組みは

一つのきっかけになると期待している。

 

居宅介護支援事業所に所属するケアマネジャーが、月末月始に行う業務の中には

“給付管理請求業務”というものがある。

それは簡単に言うと、前月に立てた利用予定の介護サービスが予定通りに利用され

ているかどうかを確認して国に報告するというものである。

その手続きの流れの中で、居宅介護支援事業所と他の介護サービス事業所との間で

“予定と実績を突合する”ために書類を取り交わす行為が発生するわけだが、これが

地味に手間のかかる作業だ。

 

その方法の多くは、まず提出する書類をPCデータをプリントアウトするところから

始まる。そして、居宅介護支援事業所も他の介護サービス事業所も、相手は1か所

ではないので介護サービス事業所毎に仕分けして、手持か郵送かFAXかに分ける。

当方の居宅介護支援事業所の場合は、毎月約1000枚の書類をプリントアウト

して仕分け作業を行う。

書類がそろったら、“予定と実績を突合する”ために、PCと各介護サービス事業所

から提出された書類とを睨みながらチェックする。その結果、訂正が必要となれば

電話やFAXで訂正内容を確認して修正作業を行う。

 

今回話題となっているオンラインで効率化する取り組みは、プリントアウトや仕分

けの手間を省くとともに、訂正修正の作業もオンラインでやっちゃおうというもの

で、“給付管理請求業務”が非常に効率的に行うことができる。

そして、この取り組みのもう一つの話題は「使用料が有料」ということにある。

 

「国の取組なのだから何でも無料にしろよ!」などと言う気はない。ただ、年間

2万1千円という料金設定は何を根拠に導き出されたのだろうかと不思議に思う。

全国には、約40000の居宅介護支援事業所がある。各事業所からその利用料金

を徴収すると年間約8億4千万円となる。

「毎年8億円以上ないと維持できないデータ連携システムって、どんだけ壮大な

システムなんだよ!」と思わず突っ込みを入れたくなる。

そもそも、PC端末も必要書類を作成するソフトも各居宅介護支援事業所が自前で

用意するものである。

 

デジタル音痴が何かやろうとすると無駄に余計に金がかかる。

そして余った金は、官僚が・・・となるのではなかろうか。