北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

漁業関係者のような良識

2022.12.26

『厚生労働省は19日、要介護1と2の高齢者に対する訪問介護、通所介護を市町村が運営する「総合事業」へ移管する構想について、2024年度に控える次の介護保険制度改正で実施しないことを正式に決めた。』

との報道を見て思うこと。

 

おそらくは様々な政治的判断が働いての結論だろうとは思うが、このことに大喜び

している業界関係者や団体を見ていると呆れてものも言えない。

「総合事業へ移管する構想」はただ単に先送りされたにすぎず、いつかは実行しな

ければならない日が来る。

なぜなら、社会保険制度とりわけ高齢者介護事業は、資源(財源や人材)が枯渇

寸前の状況にあるからだ。

そして、先送りされた分のツケは、子や孫の世代に押し付けられるのである。

 

もしも、漁業関係者が目先の利益を追求しようと考えれば、目の前にある水産資源

を捕れるだけ捕りつくすことだろう。そうすることで収益は上がり、関係者の生活

はより豊かになる。

しかし、漁業関係者はそうはしない。

なぜなら、限られた資源を捕りつくしてしまえば、次の世代に資源を残すことが

できないからである。

 

今回の「総合事業へ移管する構想」の先送りに大喜びしている業界関係者や団体等

の馬鹿どもは、限られた資源(財源や人材)を食い潰そうとしている。次の世代に

資源が残っていようがいまいがお構いなしだ。

 

漁業関係者のような良識(常識?)を持つ者が、高齢者介護業界にはいないのだろ

うか。