北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

社名を正直に名乗れない業界

2023.3.7

ここのところ、個人名を名乗って求人の応募を装い、詳しく話を聞くと実は人材

派遣・紹介会社の職員だったという電話を毎日のように受けている。

人材派遣・紹介会社の職員は、なぜ初めから連絡した趣旨や社名を正直に名乗らず

に電話をかけてくるのだろうか。まして、まるで自分が求人の応募者であるかの

ように装うのだろうか。

何者かを装って電話をかけてくるところだけを見ると、まるで詐欺集団のようだ。

 

国の審議会においても、介護サービス事業所からの人材紹介・派遣会社に対する

支出はどれくらいあるのかを詳しく調べるよう求める声が相次いであがっている。

また、同審議会では「病院では人材派遣料がどんどん高額になってきているが、

どうしても頼らざるを得ないのが現状。介護の分野でも、これから人材派遣などに

頼っていく施設・事業所が更に増えていくのではないか」、「そうなると財務は

かなり圧迫される。本当にそれで立ち行かなくなるのではないか」との意見が

相次いで出た。

 

こうした状況から見えてくることは、人材派遣や紹介そのものは当然犯罪行為では

ないが、その対価として受け取っている紹介手数料等のあまりの高さに疑問を抱い

ている方が数多くいるということであり、その会社の職員も罪悪感にも似た感覚を

持ちながら業務に従事しているということである。もし、「そんなことはない」と

いうのであれば、初めから連絡した趣旨や社名を正直に名乗ればいい。

自分が、人の弱みに付け込み、法外な手数料を要求している自覚があるのだろう。

 

先日、「そちらのホームページを見て応募しました」といって、個人名を名乗って

求人の応募を装った人材派遣・紹介会社職員からの電話を受けた。

本当に当方のホームページを見たのであれば、是非このブログも見てほしい。

当方は、人材派遣・紹介会社に対して嫌悪感しか抱いていない。

 

そして、以前に当ブログで

『労働者派遣法』って、多くの企業や国民に対し、社会主義的な生き方を強要する

一方で、一部の企業が暴利をむさぼり、意欲のない怠け者を量産する矛盾だらけの

悪法以外のなにものでもない。正直者が馬鹿を見るような派遣法など糞くらえだ!

と申し上げている。

 

ジョブ型雇用が定着している欧米先進国であれば、人材派遣や紹介がうまく機能

することは理解できる。しかし、メンバーシップ型雇用が体の隅々までしみ込んで

いる我が国では、欧米先進国の猿真似をしても詐欺集団かと勘違いしてしまう程度

ことしかできない。

だいたい、同一労働同一賃金などと言っている国で、人材派遣や紹介が上手く機能

するわけがない。

 

本来、企業が人材派遣・紹介会社に求めることは、「その道のプロ中のプロ」と

呼べる高い専門性やスキルを持った人材の発掘と紹介である。そして、その対価と

して高額な紹介手数料等を支払うのである。

今我が国における人材派遣・紹介の実態はというと、どこの組織でも上手く適応で

きない「役立たず」を人材不足にあえいでいる企業の弱みに付け込み、高額な報酬

で「押し付けている」ことにある。

 

そう考えると、連絡した趣旨や社名を正直に名乗れないことも理解できる。