衆議院議員選挙が本日公示され、27日の投開票に向けて選挙戦がスタートした。
今回専ら話題となっていることは「パーティー収入の不記載などの裏金疑惑」で
政党の公認が受けられる受けられないといった内容が中心であるが、私としては
各党が「介護職員の処遇のさらなる改善」、「基本報酬の大幅な引き上げ」など選挙
期間の風物詩ともなっている非現実的な公約を掲げて票取りに必死になっている
ことが大いに気になる。
全人口や生産年齢人口が減り続けている状況下で、どこにそんな財源があるのか?
高齢者介護事業者の経営者として、誰よりも「介護職員の処遇改善」や「基本報酬
の引き上げ」を切望している私でさえ、非現実的であることがわかっているのに、
よくもまぁぬけぬけと口から出まかせが言えるものだと思う。
そして、こうした公約を掲げている政党の中には、さらに減税もするといっている
ところまである。
こうした状況をみていると、選挙における公約がいかに守らなくてよいものである
かがわかる。
「公約に掲げてはみたものの、実現出来ませんでした。逆に増税して財源を確保し
たうえで基本報酬を減額します。」もしくは「自分が死んだ後のことなど知らんから
50年100年先に借金を回して公約を実現する」という”オチ”が目に見える。
もう少し真剣に今後の社会保障制度を考えている政党や候補者はいないものか。
今後の我が国の社会保障制度は「身の丈に合った品質の社会保障に戻す」ことが
求められていると思う。
そして、社会保障制度の元来の目的である貧困対策を主軸として、出来る範囲内の
所得保障や生活保障の実現へ考え方を改める必要がある。
そのためには、行き過ぎた社会保障サービスを終了すると同時に、元来我が国の
強みであった家族や地域の相互扶助機能の再構築を図ることが重要であろう。
27日、どの政党のどの候補者に投票したらよいものか・・。