北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問介護施設を運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

搾取と労働者不足

2025.4.15

労働における一般的な種別は、雇用主と労働者とに分かれる。

そして時にして起きることは、雇用主による”搾取”である。

搾取とは、雇用主が生産手段を持たない直接労働者を必要労働時間以上に働かせ、

そこから発生する剰余な労働による生産物を無償で得ることを指す。

俗にいう「サービス残業」などがあてはまる。

 

そのため、労働者はこうした搾取などの不当な労働から守られなければならないと

して労働基準法が定められており、雇用主は法令遵守することとされている。

私も一雇用主として、不当な労働を是正することはもとより得た利益をスタッフへ

適切に還元されるように心がけている。

 

しかしこの”搾取”は、雇用主と労働者との間でだけ起こることではない。

例えば最近、アメリカの大統領が発令した関税や物価高などへの対策として、

政府・与党内で国民に現金を給付する案が検討されているとの報道を耳にするが

この給付金の原資は我々が納付している税金である。そしてこの手の給付金は

国政選挙が近くなるとやたらと発動される。

給付金を手当てすることができると言うことは、我々から余剰に税金を徴収して

いることに他ならない。つまり、国による搾取が行われているということである。

 

徴収した税金がどの程度適正に活用されているのか、我々には知る由もない。不正

を行おうと思えばあの手この手で実行することは可能だ。

現総理大臣がポケットマネーで支払ったという新人国会議員へのお小遣いだって

基をただせば我々が納付している税金だろう。

労働者を守るための労働基準法のように我々の税金が適切に活用される法律がない

わけではないが、立法を司るこの手の輩があの手この手を使ってくるので国民は

お手上げ状態だ。

国会議員なんて、今の定数の10分の1程度の人数で十分だ。

 

それから”搾取”といって、今一番に連想するのは「人材紹介・派遣会社」である。

人材を右から左へ動かすだけで高額な報酬を得ることができるなんて、搾取以外の

何物でもない。

彼らの決まり文句は、「御社にぴったりの人材がいます」であるが、当社のことを

どれだけ知っているのか確認しても答えられない。当社のことを知らずして当社に

ぴったりかどうかが、何でわかるのか不思議でならない。この程度のことしかしな

い業種に人材を握られて、我々が苦労して生み出した収入を搾取されることなど

まっぴらごめんだ。

この手の業種を規制緩和によって蔓延ることを助長した”時の政権”は大罪を犯した

と言っても過言ではないだろう。

人材にかかわる業種は、公的な機関に委ねるべきだ。

 

私の中では、「搾取する人=どうでもいい仕事をしている人」という認識でいる。

しかし残念なことにこの手のどうでもいい仕事をしている人の方が、必要な仕事を

している人より所得が高かったりする。

今の若者が労働することへの意識が変わってきていることは、こうしたことが背景

にあるように思えてならない。搾取されるために懸命に働くなど時代錯誤であり、

アホらしくてやってられないと考えていたとしても不思議ではない。

 

この先、どうでもいい仕事を減らす(できれば無くす)ことを本気で手掛けなけれ

ば、この国は労働意欲の低下と労働者不足とが相まって、終わりを迎えてしまうの

ではないかと恐怖を感じる。

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