早いもので今日で4月が終わる。
そして、昨日から大型の連休に突入し、お出かけされる方もいることだろう。
最近、高速道路を逆走して死傷者が出る事故があったとの報道もある。車を運転
される方は十分に気を付けて連休を楽しんでいただきたい。
4月が終われば5月が来る。
5月と言えば色々あるが、頭に浮かんだのは”5月病”である。
5月病とは、新生活が始まる4月に抱えたストレスが大型連休を挟んで一気に噴き
出して、うつ病やパニック障害を発症してしまうことなどを総称してそう呼ぶ。
人は環境の変化に弱い。(あらゆる動植物も同様ではあるが)
そして、その変化とは外的環境のみにあらず、自分自身の変化を伴う場合もある。
しかし、こうした変化に比較的強い人と弱い人がいるように思えるが、それはなぜ
なのだろうか。
「変化に強い人」というと強靭な精神力を持った人というイメージを持たれる方が
いらっしゃるかもしれないが、私はそういうことではないように思う。
「変化に強い人」とは、変化を事前に予測して、想定外を含めて起きた変化を受け
入れることができる人なのではないかと思う。
その逆で、これまでの趣向や生活スタイルに固執する人は、変化に非常に弱いよう
に感じる。
自ら望んで変化する環境へ身を置くこととなった場合はまだしも、望まずして変化
を余儀なくされた場合には、中々受け入れることは難しい。
私は日ごろ、病気や障がい、加齢によって自身の生活環境が一変する方とかかわる
仕事をしているが、望まずして起きた変化に苦しんでいる人が多くいる。
かと言って、そのように苦しんでいる方に対して「現状を受け入れましょう」とは
中々言えない。
介護保険制度の政策は、何にかにつけ”アンチエージング”一辺倒であることが気に
入らない。健康を維持することは大賛成だし、そのための政策も多いに結構なこと
だと思うが、人は等しく年を取るし、加齢とともに変化は出てくる。
今の政策を見ていると年を取ることが”悪いこと”といわれているように感じる。
そうではなく、変化することを前提としたエージングケアや変化した後も過ごしや
すいと感じることができる政策をより多く打ち出していくべきだろう。
世の中全体でこのような動きを取って初めて、「現状を受け入れましょう」という
言葉が効果を生むように思える。