先月の中旬に道内のある特別養護老人ホームで、給食を食べた複数人の職員や入所
者が下痢やおう吐の症状を訴え、保健所がノロウイルスによる集団食中毒と断定し
たとの報道があった。
私がこの報道を見てまず驚いたことは、「ノロウイルスって、もう少し寒い時期に
流行するもの」と思い込んでいたが、6月中旬であっても発生するということだ。
これからは、食中毒が発生しやすい季節となるわけだが、一般的な食中毒予防対策
だけではなく、”ノロウイルス対策”も念頭に置いて対応しなければならないという
ことになる。
『ノロウイルス』は、それほど毒性の強いウイルスではないのだが、とにかく感染
力が強い。その感染経路は、経口だけではなく、飛沫や空気感染もある。
それに、毒性が強くないとはいっても、感染すると下痢や嘔吐の症状がでることが
多く、乳幼児や高齢者、特に持病を抱えている方にとっては、脱水症状から重篤な
状態に陥る危険性のあるウイルスとなる。
ただでさえ、乳幼児や高齢者は熱中症や脱水症状を警戒しなければならない時期に
あって、ノロウイルスに感染してしまえば、生命の危険すらある。
厚生労働省のホームページには、ノロウイルス対策にかかる情報が提供されている
各ご家庭でも、今一度確認してみていただきたい。