先の参議院議員選挙で、与党である自由民主党の大敗とともに、大幅に議席数を
伸ばして大躍進を遂げた参政党が大きな話題となっている。
この参政党がテレビや新聞で大きく取り上げられているのは、多くの国民から支持
されて議席数を伸ばしたからではなく、選挙期間中に「日本人ファースト」をキャ
ッチコピーに掲げて、軍国主義や外国人排除を彷彿とさせる主張を繰り広げていた
ことやアメリカの現大統領のような極端な自国主義を主張しているとされている
からである。
たしかに、候補者や代表者の発言には首をかしげたくなる内容がいくつかあったと
記憶している。そしてその中には些か稚拙と感じる内容も含まれてはいた。ただし
訴えている政策は受け取り方次第でネガティブにもポジティブにもなるものが多く
あったようにも感じた。
例えば、党の代表が選挙の街頭演説で「申し訳ないが高齢の女性は子どもが産めな
い。日本の人口を維持していこうと思ったら、若い女性に子どもを産みたいとか
産んだほうが安心して暮らせるなという社会状況をつくらないといけない」と述べ
たことに対して、高齢者や女性蔑視と批判が出ていた。
ただこの発言って、高齢者や女性蔑視なのだろうか。
昨今、出生者数が過去最少を更新し続けていることや少子高齢社会が加速している
日本社会においてこのことが議論にならないことの方が不自然と感じるし、生物学
的に高齢女性や男性が妊娠できないことはゆるぎない事実であろう。
○○蔑視という便利な言葉を使って、議論を避けようとしている人の方が批判され
るべきではなかろうか。
また、オールドメディアと呼ばれる新聞やテレビが参政党に対してネガティブキャ
ンペーンを繰り広げているのはもう一つ理由があるように思う。
それは、この政党が既成政党やオールドメディアをやり玉に挙げて、強く否定する
主張を繰り返していたことに対する反撃と捉えることができる。
オールドメディアはこれまでにも「自分達は何も間違えてはない。自分達の存在を
脅かすものは徹底的に排除する。」といった思考からインターネットやSNSに対して
ネガティブキャンペーンを繰り返している。
しかし、オールドメディアの要であるはずの取材力の低下は地に落ちているように
思える。取り上げている報道の内容のネタ元が、毛嫌いしているインターネットや
SNS、そして週刊誌の情報をそのまま引用していることが非常に多い。
忖度にまみれ、偏向報道をいとわず、そこらに落ちている情報を垂れ流すだけの
オールドメディアに公金や利権を与えてまで存在させる価値があるのか大いに疑問
がある。
