厚生労働省が7月30日に公表した統計結果によると居宅介護支援の事業所数が
前年から516ヵ所減ったそうだ。これで7年連続の減少が続いている。
また、同統計結果によると通所介護の事業所数は、前年から362ヵ所減り、3年
連続の減少となった。
この数字を見てどう思うか。
純粋に数字だけを見て、「人手不足で事業所数が減ってきているのだなぁ」と考える
こともできるが、実際にはそう単純ではないように思う。
私は、「弱肉強食、大規模至上主義がますます加速してきた」と見ている。
介護保険制度が制定された当初は、ちょっと極端に表現すると「小規模は善、大規
は悪」という傾向があった。規模が小さいほうが、ご利用者に対してよりきめ細や
かなサービス提供ができると考えられていたことから、こうした傾向が強くあり、
当初の介護保険報酬は小規模事業所が優遇される内容が多く含まれていた。
しかし時代は、人手不足と財源不足へと変わってきた。
小規模事業所は性質上、事業効率が悪く人手とお金がかかる。そこで国は、介護保
険制度が制定された当初から180度方針転換し、事業効率が良い大規模至上主義
へ政策を変えてきた。
そうなると規模の小さな事業者は一溜まりもない。
大規模な事業者と比較して、経済基盤がぜい弱な小規模事業者は、人材確保に費や
すことができる財源が限られていることもあって、人材獲得競争に負けてしまう。
人材の流出や既存スタッフの高齢化に伴い、事業継続が難しくなってきてしまう。
「小規模は善」と言われてきたのに、完全に梯子を外されてしまった状況だ。
しかし、こうなることはあらかじめ予測はできていた。
そのため、「小規模は善」などという言葉のまやかしに騙されず、少しずつ事業規模
の拡大を図ってきた事業者もいる。おそらくは、そのような事業者が今後も生き残
る可能性が高いだろう。
江別市内やその近隣市町村でも、比較的事業規模の小さな事業者の廃業や経営統合
の話が耳に入ってくる。そして、今後益々こうした状況が加速していくだろう。
そのことが「良いことか悪いことか」ではなく、状況に合わせた経営判断が必要と
いうことなのだろう。
私も一経営者として身が引き締まる思いがある。
