厚生労働省が5日に開催した審議会で、昨年6月から旧3加算を一本化した「介護
職員等処遇改善加算」の取得率が公表された。
「介護職員等処遇改善加算」は、文字通り介護サービス事業所で勤務するスタッフ
の処遇を改善することを前提として、基本報酬に上乗せして頂戴することができる
報酬である。そしてその加算は、あらかじめ定められた条件をクリアする毎に上位
加算を算定することができる仕組みとなっている。
この加算を算定することは、事業運営や会社経営に大きな影響を与える。そして、
上位の加算を算定するほどに頂戴できる報酬があがるため、当然多くの事業者は
上位加算を算定すると思っていたが結果を見てみると、最上位の「加算Ⅰ」は
44.6%の事業者しか取得していなかった。

取得率をサービス別にみると、なぜ上位加算を算定できない事業者が多くあるのか
が見て取れる。
例えば最上位の「加算Ⅰ」は、特養では79.1%に達する一方、訪問介護は39.5%、
通所介護は39.2%、グループホームは33.0%と低く、最低は地域密着型通所介護の
23.9%であった。つまり、規模が小さい事業者ほど上位区分の加算を算定できて
いないということである。
最上位の「加算Ⅰ」を算定するためには、賃金を改善して職場環境を整えるだけで
はなく、毎年の昇給や一定水準以上の賃金支払い、一定量以上の専門職の配置など
をクリアしなければならない。
事業規模や会社全体の規模が小さいとこうした条件全てをクリアすることは非常に
難しくなってくる。
こうした加算の仕組みを見てもわかる通り、大規模有利で小規模不利という状況に
あり、今後益々こうした傾向が強くなっていくと考えられる。
以前にも申し上げたことではあるが、小規模事業者は性質上、事業効率が悪く人手
とお金がかかる。その上こうした大規模至上主義政策が加わると規模の小さな事業
者は一溜まりもない。
江別市内やその近隣市町村でも、比較的事業規模の小さな事業者の廃業や経営統合
の話が耳に入ってくる。そして、事業規模による格差は益々広がっていくだろう。
