北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問介護施設を運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

協働化モデルは必要なのか?

2025.9.24

当ブログで繰り返し、医療や介護業界は「弱肉強食、大規模至上主義が加速する」

と申し上げたが、国もそのことは当然承知しており、その打開策として小規模事業

者が複数で合同の法定研修や訓練を行ったり、事務を共同するなどの”協働化”を

推奨している。そして、業界内でも最近よく「こうした協働化モデルを広げる必要

がある」との声が聞こえてくる。

 

たしかに、小規模な事業者が個別に取り組むよりも複数の事業者が協働して取り組

んだ方が効率もよく、経営基盤の強化にもつながることだろう。

でもこれって、小規模な事業者の延命措置にしかならず、やはり「弱肉強食、大規

模至上主義」の波にのまれて淘汰されていくことになると思えてならない。

 

当方の事業所は商店街の中に所在しているのだが、その商店街はすっかり寂れて

しまっている。そして、そうなった歴史やその様を見ていると寂れてしまったこと

がよくわかる。

全国各地にある多くの商店街は、個人事業の店舗が集まって協同組合などを形成し

て成長を遂げたビジネスモデルだと思うのだが、現在は当方の商店街と同様に多く

の商店街が形骸化していたり、下手をすると廃墟と化している。

 

商店街を形成する個人事業の店舗は大抵理由があって”個人事業”を選択している。

その多くは、「大きな組織に属するのではなく、個人単位で商売がしたい」と考えて

いる。そのため、協同組合などに属しても他店舗と思惑が合わなくなり、離脱して

いく店舗も少なくない。また、個人単位で経営する場合には事業継承や世代交代が

上手くいかないと即廃業となってしまう危険性が高い。

中には廃業を嫌って、大規模な事業者に吸収合併してもらう店舗もある。

 

それに引き換え、全国に展開する大規模な店舗は、基礎となる店舗もテナントとし

て入る店舗も経営基盤が安定しているうえに事業継承ができず廃業となる危険性が

非常に低いため、結局はこういった店舗が生き残っていくことになる。

介護業界における「協働化モデル」を推奨している方々は、今一度商店街の歴史を

学んだほうがよいのかもしれない。

 

飲食業界などでよく見る「世代交代を意識せずに自分の思いのままに商売をする」

という方法はあっても良いと思う。こうした個人事業主にとっては、「協働化」は

足枷にしかならないことも多い。

もしも、「介護保険サービスのような生命や生活に直結する業種を飲食店などのそれ

と同様に取り扱うべきではない」とおっしゃる人がいるならば、高齢者介護事業は

小規模事業者を締め出して、行政サービスに戻すか大規模な事業者だけに参入させ

るしかないと答えざるを得ない。

 

介護の業界においても、「弱肉強食、大規模至上主義が加速する」ことを承知の上

で、それでも小規模で運営を続けるという意思を持っている事業者に対しては、

無理に協働化などを押し付けず、流れに身を任せても良いのではないかと思ったり

する。

 

最近の投稿