昨日、当方のご利用者で最高齢だった106歳の方が逝去された。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
一般的には106歳と聞けば、「大往生でしたね」と言う方も多くいるのかもしれな
いが、そのご利用者と20年近いかかわりの中で、大病を患ったり体調を崩して
ご入院されても何事もなかったかのように戻られてきたので、今回も同様に帰って
くると思っていただけに、ただただ残念でならない。
そのご利用者は、私のことを「会社の”おさ”という意味で”長さん”」と呼んでくだ
さっていた。100歳を超えても、遠くからマスク越しの私を見つけるとその呼び
名で声をかけてくださるほど、とてもしっかりした方だった。
私が小規模多機能サービスや看護小規模多機能サービスを立ち上げる際に、事業所
のサービス内容をイメージした方の一人だったこともあり、同サービスをご利用
いただくことができて本当に良かった。
そのご利用者は、毎日晩酌をする習慣があったので、主治医の許可とご家族の協力
をいただいて、こちらで宿泊サービスをご利用される際には自宅から持ち込んだ
ビール(一番小さな缶のヤツ)を嗜んでいらっしゃった。
私がその場に居合わせると「長さんも一緒に飲もう」と誘われることが度々あった
ため、とある宿泊サービスをご利用された日にご家族の承諾を頂いたうえで、事業
所の近所の焼き鳥屋へ一緒に行ったことが今でも思い出される。
焼き鳥を1本、ビールを二口三口飲むと「あ~満足」と言ってその場を楽しんで
いらっしゃった。
そのご利用者は、単に人生の先輩というだけではなく、事業を経営されていた経験
もお持ちだったため、私は会話の中でいろんなことを学ぶ機会を頂いた。
「これからもあなたに叱られないようにご利用者やご家族に満足していただける
ように心を込めて事業を運営して参ります。どうか、空から温かく見守っていて
ください。今まで本当にありがとうございました。」
