先週の5日に開催された『経済財政諮問会議』で示された社会保障改革が介護業界
で注目を集めている。
中でも、社会保障関係費の経済や物価動向等を踏まえた対応に相当する介護報酬の
増加分を加算することと、現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくこと
を目指し、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しや金融所得の反映などの応能
負担の徹底等に係る高額療養費制度の見直し、介護の利用者負担の見直しについて
特に注目されている。
医療や介護報酬は、他の業種と違って自分達で価格を決めることができないので
国で決めた金額しか請求することができない。そのため、物価や賃金が上昇して
支出が増えても価格に転嫁することはできない仕組みとなっている。
介護保険事業者にとっては、ここ数年急激に支出が増えている状況に報酬改定時期
を待たずに早めの対応を考えてくれていることは大変ありがたい。
また、OTC類似薬とは、医師が処方する医療用医薬品のうち、ドラッグストア
などで購入可能な一般用医薬品と成分や効能が類似している薬剤のことを指す。
この場でも何度か取り上げた、”箪笥の肥やしになっている湿布の山”がご利用者宅
で発見されるたびに「いい加減、この手の医薬品は保険外にすべきであろう」と
思っていた。
さらには、社会保険料等の増え続ける現役世代への負担に歯止めをかけるために、
資産や預貯金に応じて社会保険サービスの利用負担を増やすことの実現を目指して
いることについても、この場でよく取り上げたことだが、”負担増=高齢者切り捨て”
と訴えることはお門違いであることを言い続けてきた。
同じ社会保障制度の中でも、社会保険サービスの利用負担増と貧困救済は別物とし
て扱われるべきものである。高齢者であろうと若者であろうと貧困に陥っている人
は社会的な救済を受ける権利がある。ただし、預貯金額等で圧倒的弱者である若者
に多くの負担を強いて、圧倒的強者である高齢者を優遇することはどう考えても
バランスが悪すぎる。
高市政権は本気でこの改革を実現しようとしているように感じる。
恐らくは、数多くの自己中で短絡的なアンポンタンから反対を受けるであろうが
何とか実現してほしいものだ。そうしなければ、社会保険制度が崩壊してしまう。
