いい加減、この場で申し上げるのも嫌になる「人手不足」についてであるが、本当
に人手が足りていないのだろうかと思うことがある。
私は、バブル崩壊後に多くの企業が新卒採用を抑制した所謂『就職氷河期世代』に
あたる年代なのだが、その時は不景気という理由はあるもの、多くの企業は人員を
増やさずに事業を行っていた。
つまり、限られた人員で仕事を回すことができていたということになる。
それはひょっとすると、今までは非効率的だった仕事のやり方をより効率的に行う
ことによって実現できたことなのかもしれない。
しかし時と共に、不景気を完全には脱していないものの、少し落ち着いてきたとの
判断で、また元の非効率的なやり方に戻ってしまったのではないだろうか。
それは、相変わらず下位にいる『一人当たり名目GDP』を見てもよくわかる。
そこへ人口減少が相まって、昨今の『深刻な人材不足』が生まれたように思う。
一方で、正規社員として採用されなかった多くの新卒者だって生活費を稼ぐ必要が
あるため、不本意ながらも非正規社員として働いていた人も多くいたことだろう。
こうした背景から、生産性はさほど高くはない、これまでにはなかった類の仕事が
多く生まれたと思うし、中には”ブルシットジョブ”と呼ばれるものも多くある。
毎日引っ切り無しに、当方にかかってくる『人材派遣・紹介会社』からの電話を
受けていると特にそのように思う。
また、高市首相が発言した「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」に端を
発して、霞が関の官僚が長時間労働を強いられている”ブラック霞が関”がちょっと
した話題になっているが、私から言わせてもらえれば「自業自得」だろう。
それは、霞が関の官僚は「仕事を複雑にそして増やす」名人だからだ。
強すぎる承認欲求から来るものなのか、何らかの利権のために行っているのかは
わからないが、もっと簡素にそして明快にできる方法などいくらでもあることで
あっても、「わざとか」と思うほど、時間と労力を必要とするやり方を強要する。
その結果、自分達が長時間労働になることは自業自得だが、我々を巻き込まないで
もらいたい。
そのように考えると昨今の深刻な人材不足は、人口減少によるものというよりは、
非効率で無駄な仕事が多いことが原因のように思えてならない。
