国は、”何かしら新たな重し”を乗せないと介護保険事業者の報酬アップを図っては
いけないという見えない呪縛にとらわれているのではないだろうか。
先日も話題として取り上げた『新たな処遇改善加算』について、国はその算定要件
として「ケアプランデータ連携システム」の導入を事業者へ求めるらしい。
「ケアプランデータ連携システム」は、居宅介護支援事業所とその他介護サービス
事業所との間で、ケアプラン等の書面のやり取りをオンラインで効率化することが
主な目的となる。
「ケアプランデータ連携システム」は、介護業界の生産性の向上が目下のテーマと
なっているところで、この取り組みは一つのきっかけになると期待されている。
居宅介護支援事業所のケアマネジャーや介護保険サービス事業者は、月末月始に
行う書類業務に膨大な時間と労力を費やしていることから、オンラインで効率化
する取り組みは非常に効率的で現場も大変助かるので、このシステム導入は歓迎
されていいと思う。
ただし、このシステムは「使用料が有料」である。
「国の取組なのだから何でも無料にしろよ!」などと言う気はない。ただ、年間
2万1千円という料金設定は何を根拠に導き出されたのだろうかと不思議に思う。
全国には、約40000の居宅介護支援事業所がある。各事業所からその利用料金
を徴収すると年間約8億4千万円となる。
「毎年8億円以上ないと維持できないデータ連携システムって、どんだけ壮大な
システムなんだよ!」と思わず突っ込みを入れたくなる。
そもそも、PC端末も必要書類を作成するソフトも各居宅介護支援事業所が自前で
用意するものであり、データの入力や出力も自分達で行うものである。
穿った見方をすると国は、このシステムを半ば強制的に使用するルールを作って
利用料で儲けを出そうとしているのではないかと勘ぐってしまう。
有効なシステムを正当な価格で使用することには何の異論もない。むしろ大変あり
がたいことである。
ただし今回のやり口が、「給料上げてやるから手間賃よこせ」と言われているようで
不快以外の何物でもない。
