昨年末に「居宅介護支援費への自己負担金導入」に関連して、かなり強引で無理筋
の提案として、『住宅型有料老人ホームの入居者に係るケアマネジメントに対して、
利用者負担を求める』といった内容を取り上げ、その提案を「意味不明」と断罪し
たのだが、見方を変えると今後の居宅介護支援事業所の行く末が透けてみてるよう
な気がしている。
それは、「ケアマネジャーという資格そのものはなくなることはないのかもしれない
が、現在のように”ケアマネジメント業務を専任する”状況ではなくなる」ことへの
布石ではないかと考えている。
国は、「ケアマネジャーは公正中立でなければならない」と言っている一方で、介護
サービス事業所内にケアマネジメント業務を組み込む政策を打ち出し始めている。
今回の住宅型有料老人ホームのケアマネジメントに利用者負担を求めることについ
ても、「囲い込みはけしからん」と言っておきながらケアマネジメント業務をパッケ
ージ化した”囲い込み推奨プラン”または”ケアマネジメント業務兼任推奨プラン”と
言い換えることができるような内容となっている。
また、今後の在宅介護サービスの中心的存在となるであろう「多機能サービス」は
元来、ケアマネジメント業務をパッケージ化した”囲い込み”そして”ケアマネジメン
ト業務兼任”事業所であり、介護報酬の引き上げ率から見ても、同サービスを拡大し
ていこうという考えが見えてくる。
さらに言えば、国が介護保険制度を「全国一律のサービス基盤の整備」という原則
を更新し、それぞれの特性を踏まえた「地域ごとのサービス基盤の整備」へと大き
く舵を切る過程で、サービスの担い手不足や事業者の撤退が深刻な「中山間・人口
減少地域」に対して、人員基準の緩和や兼任の範囲拡大を打ち出しており、人口が
減少しない大都市部以外の地域にその考え方を拡大していく狙いが見てとれる。
手を変え品を変え、そして言葉を変えて多くの人に気が付かれないように振舞って
いるのかもしれないが、国は”ケアマネジメント業務兼任推奨プラン”を着実に進め
ようとしているのだろう。
そう考えると「意味不明」と断罪した各種提案も合点がいく。
