今朝、自宅を出ると目の前の車が、反対車線に向かって左折しようとしている光景
が飛び込んできた。
後方や対向車線にいる車のドライバーがクラクションを鳴らし、逆走しようとして
いることを知らせているが、当の車は気が付かないのか、低速ではあるがそのまま
左折しようとしていた。
結局、左折しきって数十メートル走ったあたりで気が付き、脇道へ入っていった。
その際、その車のドライバーに目をやるとご高齢と思われる男性が座っており、
助手席には同じくご高齢と思われる女性が座っていた。
どちらも気が付かなった様子である。
昨今、高齢者ドライバーの交通事故や違反は報道を通じて、日常的に聞く。
そして、その状況に対して「○○歳になったら運転免許証を返納しろよ。」とか
「家族が運転できないように対処しろよ。」といった論調が生まれる。
確かに年齢と共に抗うことが難しい心身の機能低下があり、運転能力にも大きな
影響を及ぼすであろう。
ましてや車は、歩行者にとっては、非常に危険な凶器ともなる。
私も、運転能力が著しく低下した場合には、大惨事を招く前に、運転免許証を返納
して運転しない生活へ切り替えようと考えている。
しかし、北海道は土地が広く、特に農村地区や過疎が進んでいる地区に住む方々に
とっては、車が無ければ日常生活を維持することが難しい場合が多い。
○○歳になったら、運転免許証を返納する政策も結構であるが、車が無くても日常
生活を維持することができる政策も同時に考えなければならないだろう。
これが、認知症状を発症して、運転能力が著しく低下しているが、自動車の運転を
続けようとしているといった場合には、さらに深刻で簡単に解決することが難しい
問題となってしまう。
政策や家族の介入にも限界がある。
こういったとき、地域の支え合いが機能すると問題が解決しやすいことも多い。