北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

育てるという生産性

2018.12.12

先日テレビで放映された『THE MANZAI』で社会風刺をネタにして話題となって

いる芸人の一つの下りが気にとまった。

 

それは、同性愛者などの性的少数者いわゆる『LGBT』に対して、某国会議員の

「生産性がない」との発言で話題となった問題に対して、

 

「生産性とは何か。互いの居場所を生産し合う、居場所を作ることだと思う。」

という内容についてだ。

 

私たちが日常的にかかわる『高齢者や障がい者』は、「生産性が低い、あるいは

ほとんどない。」と揶揄する方がいて、世間の目にもそのように映っているように

思う。

 

人は、この世に生を受けた瞬間から『消費者』となる。

 

その消費者のために、物を作り、サービスを提供する会社が存在する。そして、

その会社で働く人たちがいる。

全ての消費者は、事業や雇用を生み出す『生産者』である。

 

某国会議員は、少子化にある昨今を踏まえて、子どもを産むことを『生産性』と

表現したのかもしれない。

『子孫を残す』うえで、子どもを産むことは大事なことではあるが、『育てる』

ことの方がもっと大事なことではないだろうか。

一人の子どもを育てるためには、人的・物的・経済的な支援が不可欠であり、

どれほど道徳や財力があっても、親だけで子を育て上げることは不可能である。

 

会社でも同じような言動が見受けられる。

「私たちの部署は、直接お金を稼ぐ『生産性が高い』部署だ。」といった調子で。

大企業でも個人事業主でも、自分一人で事業にかかわる全てのことを完結すること

は不可能である。

内部、外部を問わず、様々な立場や業種の方々の支えがなければ会社の経営も事業

の運営もできないのである。

 

何かを『生む』ことを指して『生産性』と表現する動植物は、人間だけだろう。

その他の動植物は、『育てる』ことを重要視しているように思う。