北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

企業に丸投げ政策

2019.7.3

当ブログの『社会資本主義をめざすか?』で取り上げた、

「国は、本人の希望があれば65歳まで雇用を継続するように企業へ義務づけして

いるが、今度はその年齢を70歳まで引き上げようと考えている。」という話題を

若者の雇用問題や格差拡大といった視点で述べたが、

もう一つの視点が、最近話題になっている。

 

損害保険会社大手の損保ジャパン日本興亜が、

社員を70歳まで雇用することで生じる『余剰人員の整理』を主な目的として、同社

の子会社である高齢者介護サービス事業へ多くの社員を転籍させようとしている。

 

この話題に対して、「人材不足のこの業界にとっては朗報だ!」などと言っている

マスコミは能天気状態も甚だしい。

 

昨日、今日まで保険の営業を担当していた方が、何の知識も技術もなく、明日から

入浴介助や排泄介助にあたろうとしても無理がある。

これは、逆もしかりだろう。

高齢者介護業務にあたっている人が、「明日から保険の営業を担当してくれ。」と

言われても無理がある。

 

それなりに興味関心があるのであれば、仕事をしながら知識や技術を深めることも

できるかもしれないが、全く関心がない方には精神的な負担が計り知れない。

 

そうした精神的な負担へのはけ口が、高齢者へ向かうなどということはあっては

ならない。

 

 

国の考える政策は、企業に『丸投げ政策』でしかなく、後先を全く考えていない。