北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

水分より食事

2019.8.8

気温の暑さのピークは過ぎたのではないかと言われているが、それでも暑さは

まだまだ続くようである。

 

先日、当ブログの『声の掛け合い』でも取り上げた高齢者の脱水や熱中症への対応

について、些か誤解があるように思うので、今回はその点を取り上げたい。

 

『脱水』というぐらいだから水分を補給することが最良の対応策と考えている方が

多くいるように思う。

 

水分補給は、通常時と脱水症状時では分けて考えたほうが良い。

 

通常時であれば、コーヒーやお茶、真水などの嗜好する飲物を飲みたいときや

のどが渇いたときに補給するだろう。

それらは、一度にがぶ飲みしない限りは特に問題はない。

 

脱水時に同様の飲物を同様の方法で、水分補給と思って摂取すると、かえって

脱水症状を悪化もしくは改善しない状態にさせてしまうことがある。

 

栄養補給や老廃物の排出に重要な役割を持つ『体液』には、約0・85%の塩分

が含まれている。

この塩分は、体に水分を留めるという重要な役割を持っている。

 

脱水症状を改善するために、塩分が全く入っていないコーヒーや真水を多量に摂取

すると塩分濃度が下がってしまう。

体は、「それはまずい!」と反応して、塩分濃度を保つために多量の水分を体外へ

放出してしまい、脱水状態へ逆戻りしてしまう。

また、水分を多くとると消化不良や食欲不振の原因ともなる。

 

脱水症状時の水分補給対策として、スポーツドリンクを常温で保管しておくことを

お勧めしたい。

 

そして、もっと強くお勧めしたいこととしては、水分では十分に補給することが

できない栄養素を補給することができる『食事』をしっかり摂ることである。

食事を摂ることで、水分、糖分、塩分のほか、重要な栄養素をたくさん摂取する

ことができる。

 

夏こそ、しっかり食事を摂りましょう!