当方は、地域コミュニティーサロンや介護保険外の介護予防事業などの自主活動を
いくつか実施しており、当ブログにて何度となく紹介してきた。
毎回、多くの方々にご参加いただいている。
参加に至った思いはそれぞれ違うだろうが、「ボケないために!支援が必要な状態
にならないために!」といった思いを持って参加されている方が多いようである。
それは、先を見据えた素晴らしい考えであり、行動にしっかり結び付けているので
なおのこと素晴らしいと思う。
長年、高齢者の介護や福祉にかかる相談を受けてきた経験から、予防に対する意識
が高い方々が多くいらっしゃる印象がある。
しかし、そうした意識とは裏腹に『実際に認知症になったら!支援が必要な状態に
なったら!』ということについて考えている方々があまりに少ないように思う。
時折、「私は、ちゃんと考えている。将来、そのような状態になったら、施設へ
入ろうと考えている。」という方がいる。
しかし、その方にさらに話を聞いても、特養と老健の違いも知らなければ、市内
近郊にどれだけの施設があるのかも知らない。
施設と言っても様々な種類があり、それぞれの種類の施設でも経営母体が違えば
カラーが変わる。また、施設内の間取りやベッド数、雰囲気、施設外の環境など
が違う。当然のことながら、そこで働くスタッフも違うので、同じ種類の施設で
あっても、全く異なった施設に感じることも多い。
そういったことも知らずに「とにかく施設に入る。」というのは、
行先も決めずに「とにかく引っ越しする。」といっているようなものである。
実際に引っ越しはしてみたものの、「駅から遠い。間取りや日当たりが悪い。
セキュリティーがあまい。」などなどの不満が募り、結局再度引っ越しをする
はめとなってしまう。
そうならないために、引っ越しをするにあたっては、リサーチをするものであり、
施設選びも同様である。
色々リサーチした結果、「やっぱり今の家が一番いい。」という結論に達するかも
しれない。
施設選びをしてみたが、「やっぱり自宅が一番いい。」という結論に達するかも
しれない。