北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

行き場を失う方々への支援を本気で考える必要がある

2019.10.1

先日、担当しているご利用者が精神科病院から退院してきた。

 

もともと精神的に不安定な症状を抱えていたこの方は、同病院の入退院を繰り返し

ながら何とか在宅生活を継続していた。

 

身近に近親者がほとんどおらず、経済的な余裕がなく生活保護を受給されている

この方には、『成年後見制度』による保佐人がついていおり、諸手続きにかかる

日常的な支援は私とこの保佐人とで行っている。

 

今回の入院前から、精神面がより不安定になってきており、高齢者住宅で生活を

継続することが非常に難しくなってきている。

 

しかし、要介護度が軽度で認知症の診断はなく、高齢であることによる障がい分野

の入居施設対応が困難なことなどから、終の棲家となりうる場所を見つけることが

できずにいる。

 

これから先、昨今の社会事情を勘案すると、同様の方が多くなることが見込まれる

が制度が全く追い付いていない。

 

制度が整備されていなくともニーズがあれば、どこかが対応しなければならない

こととなる。

そこで起こるミスマッチは、ご利用者本人にとって不利益であるばかりか、対応

する側にとっても有益とは言えない。

 

無理をして対応することによって起こる事故や事件は、ここ数年の間だけでも何度

も報道されてきた。

そうした報道が出るたびに、施設等の運営者や従業者が非難にさらされる。

 

犯した罪を擁護するつもりは全くない。

しかし、臭い物に蓋をして、見て見ぬふりをしている人の罪もそれなりに大きいと

感じている。