少子高齢社会が到来し、団塊の世代が後期高齢者となる昨今
「支援の受け手となる高齢者は増え続けるが、支援の担い手となる若者が減り
続ける。」と叫ばれ続け、様々な対策が講じられ始めている。
介護関連施設開設時の助成金や介護職員等への処遇改善に係る費用の捻出などが
それにあたるだろう。
がしかし、一番肝心なことが抜け落ちている。
少子高齢とともに社会現象化している『未婚未出産』を選択する人が増え続けて
いる。結婚や出産育児は、個々人の人生設計や価値観によるものであり、他人が
とやかく言うことではない。
ただ、介護の現場において、一番の支援の担い手は家族である。
どれだけ介護保険や関連の諸制度が整備されても、「家族にしかできない。家族
だからこそできる。」ことは山のようにある。
未婚未出産が進行することは、一番の支援に担い手である家族が減少することでも
ある。
『女性の社会進出』は、文明や思想の発展に伴って発生した社会現象であろうが
社会環境がその変化についてきていないため、様々な歪みを生んでいる。
そこに対する手当をもっと積極的に行動へ移すべきである。
とはいえ、『未婚未出産』は個人の自由である。
今後もこの現象は進んでいくのではないかと思う。
なのに、
家族がほとんど(全く)いない支援を必要とする人たちに対して、信頼できる
第3者が柔軟にかかわることができる制度設計が完全に欠落している。