近年、パワハラ・セクハラ・モラハラ等々の『ハラスメント』に関わる用語が
日常生活にはびこっている。
ハラスメントとは、簡単に言えば『嫌がらせ』のことである。
ただ、この言葉、勝手に独り歩きしていて、本質とは違った形で使われることが
あまりに多く、様々な場面で弊害となっているように思う。
最近のことで思い出されることは、『神戸市の小学校教諭に対するいじめ』を
パワハラという言葉で括っていることである。
複数人で泣いて嫌がる当事者を羽交い絞めにして、激辛のカレーを無理やり食べ
させる行為は、『嫌がらせ』というレベルの話しではなく、暴行や傷害といった
歴とした犯罪行為である。
パワハラなどという言葉を使うから、「会見を開く」とか「謝罪文をだす」という
落としどころになるが、本来は刑事事件として立件される話しである。
また、今の話題とは違った弊害もある。
多くの人が日常的に「パワハラ!セクハラ!」を連呼するあまり、上位者は下位者
の『ご機嫌取り』に終始して、言わなければならないことも口にできない状況に
陥っているということである。
そこから話題が派生して、「部下は叱るのではなく、褒めて伸ばさなければ・・」
という話になりがちである。
私はこの『褒めて伸びるタイプ』という論調に予てから大いに疑問を持っている。
少々話が長くなったので、続きは明日書きたいと思う。