北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問介護施設を運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

月別: 2021年7月

訪問介護利用割合に対する監視強化のからくり

2021.7.30

『厚生労働省は28日、社会保障審議会の分科会で、給付費の適正化につなげる施策の一環として、区分支給限度基準額の利用割合が高く、かつ、訪問介護がサービスの大部分を占めるケアプランを作っている居宅介護支援を事業所単位で抽出していくことを今年10月から導入される新たなケアプラン検証制度として導入する。』

との報道を見て思うこと。

 

介護保険制度では、要介護度によって1カ月当りに保険適応されるサービスの利用

上限枠が決められている。この枠を超えてサービスを利用することは可能であるが

超えた分については保険適応されないため10割の負担がご利用者に求められる。

そのため、ケアマネージャーは極力同上限枠を超えない範囲で必要な介護サービス

が利用できるように毎月給付額の管理を行う。

 

しかし、今回の施策は、「同上限枠を超える前の段階で監視を強化しよう」という

内容で、ターゲットとなっているのは“訪問介護(ヘルパーサービス)”の利用割合

についてだ。

なぜこんなピンポイントで監視を強化しようとしているのか。その背景には、介護

保険財政のひっ迫を緩和する目的で、国にとって「金のかかる特養老健」をやめて

「金があまりかからない有料老人ホーム」、さらに「もっと金がかからない外部

在宅サービス利用型の有料老人ホーム」を量産しようとしたところから始まる。

 

通常の高齢者介護施設は、施設に所属する看護・介護スタッフがご利用者の身の

回りの支援を行う。しかし、外部の在宅サービス利用型の有料老人ホームは、施設

に所属する看護・介護スタッフを置かないため、ご利用者の身の回りの支援は、

外部の訪問看護や訪問介護が担う事となる。

 

“外部”というと「よその人」というイメージを持つ方も多いと思うが、その実情は

施設に併設する訪問介護事業所が施設に所属する介護スタッフの如く、入居して

いるご利用者の身の回りの支援を行うのである。

ご利用者の状況にもよるが、日常的な身の回りの支援を必要としている場合には

毎日複数回の支援を要するため、訪問介護の出動頻度は相当量になる。

結果として、1カ月当りに保険適応されるサービスの利用上限枠の大部分を訪問

介護が占めることになってしまう。

 

この様に言うと「有料老人ホーム側があくどいことをしている」と思う方がいらっ

しゃるかもしれないが、国も十分に想定していた経営戦略の一つである。

また、「不必要な訪問介護サービスをご利用者へ押し付けている」という方もいる

が、実のところは不必要なサービスを押し付けるどころか無償サービスにせざるを

得ないほど有料老人ホーム側が負担していることの方が圧倒的に多い。

 

「介護保険財政のひっ迫を緩和しよう」と目先の金にとらわれて、初めから無理が

あるタイプの施設を施策した厚生労働省の浅はかさがなせる業である。

そして「監視を強化する」とは恐れ入った。

さすがにこの暑さは尋常じゃないな

2021.7.27

東京オリンピック・パラリンピックの競技会場では、日々熱戦が続いているが、

北海道でも熱戦ならぬ猛暑が続いている。

ここ数十年、北海道でここまで暑さが続いたことは記憶にない。

来年以降も同様の状況が続くのかわからないが、ここまで暑いと『北海道には無用

の長物』と長年言われてきた『冷房設備』の設置が必要になってくる。

 

例年、北海道の夏は非常に短く、猛暑となっても扇風機で何日か凌ぐとすぐに秋が

やってきたものである。

そのため、「一瞬の暑さを凌ぐために高額な冷房設備を設置することは贅沢」と

考える道民は少なからずいたように思う。

 

あくまでも個人的な感覚によるものではあるが、ここ数年の北海道も他の地域と

同様に『梅雨』と思われる状況になることが多くあるように思うし、体感温度も

上昇傾向にあるように思える。

『健康や生命の維持』という観点に立てば、冷房設備を「贅沢品」とは言っていら

れなくなってきているように思うし、特に高齢者世帯は、熱中症対策のためにも

同設備の設置を積極的に検討したほうが良いのかもしれない。

 

ここまで暑さが続くとご利用者ばかりかスタッフも変調をきたし始めている。

適度な水分補給や休息を取りながら業務にあたっていただいているが、くれぐれも

体調には十分に気を付けてもらいたい。

祝日七変化

2021.7.26

先週末、出勤の際に「やけに交通量が少ないなぁ」と思っていたら、手元にある

カレンダーから祝日が変更になっていることを教えられて初めて祝日であることが

理解できた。

 

在宅における高齢者介護の現場は、週単位でスケジュールが組まれることが多く

あり、祝祭日というよりも曜日で業務管理を行うことが多くある。

そのため、年末年始や5月の大型連休といった祝祭日以外は無頓着になりやすい。

ただし、このように伝えると「高齢者介護の現場は休みがないのか」と思われて

しまうかもしれないが、そんなことはない。

ちなみに、当方では週休2日制を導入しており、その他の休日と合わせると

中小企業の平均年間休日数107.5日を大幅に超える休日数を確保することが

できている。

 

そういえばここ数年、手元にあるカレンダーから祝祭日が変更になっていることが

増えてきているように感じる。

祝祭日が状況に応じて変更されることを「良しとするか」、「迷惑と感じるか」は

人それぞれ価値観があるだろうから、その良し悪しをこの場で論じることには

あまり意味は持たない。

 

ただ個人的には、祝祭日も誠実に職務を全うしてくれているスタッフには、心から

感謝と尊敬の念を表したいと思う。

 

そして、今回の連休とも関係の深い東京オリンピック・パラリンピックがいよいよ

開幕した。コロナ渦にあって、いささか盛り上がりに欠けると言われてきたが、

柔道の阿部兄妹同日金メダルなどで出だしから盛り上がっている。

選手の皆さん!ファイト!

厚生労働省は相も変わらずズレている

2021.7.23

各業界と同様に高齢者介護にかかる業界も慢性的な人材不足に陥っている。

しかし、下記に挙げるような報道を目にするたびに「違う!ズレている!」と叫び

たくなる。

 

『コロナ禍で従来の仕事を辞めることになった人も含め、転職を考えている他業界の未経験者に介護現場へ多く来てもらうための施策をめぐり、厚生労働省は20日に今年度のメニューを改めて紹介する通知を発出した。新たに介護職員となって働き始める人に”支援金”として最大20万円を貸し、仕事を2年以上続ければ返済を全額免除する施策が目玉。初任者研修などを修了すること、介護施設・事業所へ就職することが要件となっている。厚労省は「関係事業者はぜひ活用の検討を」と呼びかけている。』

 

これではまるで「高齢者介護に興味がない人を金で釣って仕事に従事させる」施策

ではないか。そして2年が経過するころには「金の切れ目が縁の切れ目」とばかり

に挙って転職していくのではなかろうか。

同業界の仕事を知らない人が同施策を見ると「その仕事は、金を出さないと人が

集まらない。そんなひどい仕事なのか。」と思ってしまうのではないだろうか。

 

この仕事に『誇りとやりがい』を持って従事している同胞に対して失礼極まりない

施策である。なぜ、『今この仕事に従事している人たちを大切にする』という発想

がないのだろうか。

 

“支援金”を支給する対象者が違うだろう。

同じ“金”を使うのであれば、今この仕事に従事している人たちの身分を引き上げ、

『誇りとやりがい』が増すことに使用するべきであろう。

 

その結果、現在職についていない方や転職を考えている方にとって「憧れの仕事」

として従事する仕事の選択肢にあがるのではないだろうか。

利便性と暮らしやすさ

2021.7.22

新型コロナウイルスワクチンの接種を終えたとはいっても、依然としてコロナ渦に

あるため、極力人込みを避ける生活が続いている。

 

そこで、最近キャンプにハマっている。

と言っても、数カ所のキャンプ場へ行った程度の初心者である。

さすがに、猛暑続きのこの時期に日中帯長時間屋外で過ごすキャンプは自殺行為

なのでもう少し涼しくなってから再開したいと考えている。

 

先日、江別市では観測史上最高気温となる34.6℃を記録したそうだ。

アスファルトから発する熱や照り返しがさらに暑さを生み出している。

そう考えると、コンクリートジャングルの中で過ごすよりも、土や森の中で過ごす

キャンプの方が快適に思えたりするかもしれない。

 

ここ数年、『脱炭素社会の実現』が世界規模で進められている。

「地球温暖化の原因となる『温室効果ガス』が、人間活動による化石燃料の使用や

森林の減少などにより濃度が急激に増加した」ことが定説となっており、地球環境

を守るために、二酸化炭素の排出量を可能な限り削減し、実質的にゼロの状態を

目指すことが各国に求められている。

 

私は専門家ではないため、地球誕生から46億年の歴史の中で、現在の状況が

地球温暖化に該当するのか否か、また温室効果ガスの増加が主な原因なのか否かは

わからない。

ただ言えることは、利便性を追求しすぎると暮らしが豊かになる分だけ、過ごし

難さも増えるということである。

 

年を重ねるにつれ、利便性よりも過ごしやすさを求めたくなってくる。

そういった意味では、利便性の低い自然環境でキャンプに行くことが性に合って

きたのかもしれない。

地鎮祭

2021.7.21

来春開設予定の看護小規模多機能型居宅介護(ナーシングホームみのりの丘)の

建設予定地で地鎮祭を執り行った。

同儀式は市内にある『錦山天満宮』の神主へ依頼した。

 

 

 

当方のスタッフ数名と設計士さん、施行事業者さん、設備関連事業者さんにご出席

いただき厳粛に執り行われた。

 

ここまでのところ、大きな事故も滞りもなく進められてきた工事が、今後も無事に

進められることを心から祈りたい。

また、灼熱の中、ご出席いただいた皆様には心より感謝申し上げたい。

ミスを前提とすること

2021.7.20

先日、東京オリンピック・パラリンピックへ出場する予定の女子新体操日本代表

通称:フェアリージャパンを特集するテレビ番組を見た。

その中で非常に興味を持ったことは、コーチが「演技中にミスが出ることを前提と

して演技のプログラムやそれぞれの動きを決めている」と言う所についてである。

 

『ミス』はいつでも誰にでも起きる。

その原因は、単純な計算間違いや思い込みによるものから過度の緊張状態により

正常な判断や動きが取れずに起きてしまうことなど様々ある。

また、軽微なミスから重大なミスまで様々なものがある。

長年、色々な人を見てきて思うことは、『ミスを前提としているか否か』によって

その人のその後が大きく変わっていくと感じることが多くあるということである。

 

「人は自分も含めて誰でも間違う」という前提に立っている人は、同じ間違いを

あまり繰り返さない。

なぜなら、間違えることが前提となっているため、起きた間違いを受け入れて

なぜそのような間違いが起きたのかを分析して、同じような間違いが起きないよう

に何重にも予防線を張っておく習慣がついているからである。

 

「間違いは起きない起こさない」という前提に立っている人は、同じ間違いを

何度も繰り返す。

なぜなら、間違えることが前提となっていないため、起きた間違いを受け入れる

ことはせずに自己保身に走り、非難の目が自分に向かないように言い訳や取り繕い

でその場をやり過ごすことに懸命になり、なぜそのような間違いが起きたのかを

分析しようとしないからである。

そういった人は決まって「次は気を付けます」という決めゼリフを口にする。

しまいには、事実を隠蔽したり、他人に責任を擦り付けたりする人もいる。

 

こうした状況に陥らないようにするためには、『起きてしまったミスには寛容に

なると同時になぜミスが起きたのか、どのようにすることで同じミスが起きない

のかを一緒に考える』ことが重要ではないかと思ったりする。

 

コロナ渦で中々盛り上がりがない東京オリンピック・パラリンピックではあるが、

個人的には、『ミスを前提としている』フェアリージャパンの演技には大いに期待

しているし、注目したいと思う。

強きを助け弱気をくじく

2021.7.19

猛暑続きで『夏バテ』と言う方もいらっしゃることだろう。

熱いと言えば、西村経済再生担当大臣の「新型コロナウイルス対策の要請に応じ

ない飲食店に対して金融機関から働きかけを行っていただく」という発言が大いに

炎上している。

 

当ブログでは再三にわたって「飲食業へのイジメの度が過ぎる」と指摘してきたが

ここまでくると『愚の極み』と言ったところか。

 

お隣の国のように「国民の行動を完全管理しよう」とでも考えているのだろうか。

100歩譲って、緊急事態の状況下にそのような強権を発令する必要があると

なったとしても、法整備も明確な基準もなく「イジメやすいところをターゲットと

する」などと言うことが許されてよいはずはない。

 

オリンピック・パラリンピックなどの世界を舞台にした祭典は『強者』であるため

必要な行動制限をするどころか無観客の見直しやIOC役員の歓迎会開催など行動を

拡大する方向へ進んでいる。そして、「こうすることで同ウイルス感染拡大を抑止

できる」と理屈作りを懸命に行っている。

当ブログでは再三にわたって「飲食業の営業規制は同感染拡大防止に役立たない」

と指摘してきた。オリンピック・パラリンピックと同様にいくらでも理屈作りが

できるはずである。

 

これでは『イジメの構造』と全く変わらない。

「強気を助け、弱気をくじく」、これをいじめと言わず何というのか。

介護福祉士と言う資格

2021.7.16

厚生労働省と社会福祉振興・試験センターが9日に結果を公表した最新の「就労

状況調査」で、介護・福祉の現場で働く『社会福祉士』と『介護福祉士』の年収が

明らかにされ、両者を比較する内容の報道があった。

 

『2019年の社会福祉士の額面年収平均を男女ごとにみると、男性が473万円

女性が365万円(平均403万円)となっており、給与水準の満足度は

「満足」、「やや満足」があわせて35.8%で、「不満」「やや不満」の32.

5%を少し上回った。

2019年の介護福祉士の額面年収平均を男女ごとにみると、男性は373万円、

女性は269万円(平均292万円)となっており、給与水準の満足度は

「不満」、「やや不満」が28.3%で、全体の4分の1を上回り、「満足」

「やや満足」の17.4%より多かった。』

といった内容だ。

 

この報道の意図はわからないが、単純にみると社会福祉士の方が介護福祉士より

年収が高いということだろう。

しかし、資格のみで単純に年収を比較することはあまりフェアーには思えない。

日本では多くの先進国と同様に学歴が重要視され、それがそのまま年収に大きな

影響を与える。

 

社会福祉士を取得した方のうち、一定割合が福祉系の4年制大学を卒業している。

一方で介護福祉士を取得した方のうち、4年制大学を卒業している割合は少ない。

 

「『社会福祉士』と『介護福祉士』では、どちらがより価値の高い資格であるか」

をこの場で論じるつもりはないが、大いに私見を交えて言うなれば『社会福祉士』

が価値の高い資格だとは到底思えない。

この資格を取得するための教育プログラムを見ても、『医師』や『看護師』のよう

な実践に直結する知識や技術とはなっていないし、同分野の教育者は実戦経験が

あまりない方が多く、講義の内容は学者による概論や総論が非常に多い。

いざ社会へ出て、学んだことを生かそうとしても全くと言っていいほど

通用しない。

 

社会福祉分野で有資格者か否かで差を感じることは全くないが、介護の分野で

『介護福祉士』の有資格者か否かで差を感じることは大いにある。

そういった観点からすると、実践に直結する知識や技術を習得した者が取得する

『介護福祉士』と言う資格の評価がもっと上がってもよいのではないかと思ったり

する。そのためには、同資格も4年制にした方が良いのではないだろうか。

(結局、二つの資格を比較しちゃった・・)

コロナ対策も重要だが熱中症対策も

2021.7.13

今週の札幌市近郊の気象予報を確認すると、週末から気温30度を超える真夏日が

連続するとのことであった。

とうとう北海道にも『本物の夏』が来る。

 

この様な時期になる我々の業界の人たちが気にすることは、『熱中症』である。

熱中症と言うと、子供たちが炎天下の屋外で部活動をしていると起きてしまう状態

というイメージを持っている方も多くいらっしゃるかもしれないが、活動性が低下

して、屋内で過ごすことが多い要援護高齢者に起きてしまうことの方が多い。

 

熱中症とは一般的に、高温多湿の環境下で長時間過ごすことによって体温調節機能

や体内の水分と塩分のバランスを崩すことによって引き起こす症状のことを指し、

めまいや吐き気といった比較的軽度の症状からけいれん発作や意識障害といった

重篤な症状を引き起こし、時として命を取られてしまうこともある。

 

高齢者は、一般成人と比較すると

・体内に水分を溜める機能が衰え、脱水状態になりやすい。

・寒暖の感覚が鈍くなり、高温多湿の場所にいても違和感を覚えにくい。

・喉の渇きを感じにくく、自発的な水分摂取につながりにくい。

・汗をかく機能が衰え、体温を下げることが難しくなる。

などの特徴があり、体内に熱をため込んでしまい熱中症を発症しやすい。

また、持病を抱えているとその危険度はさらに増してしまう。

 

「それじゃー、室内の温度や湿度を下げて、水分を補給することで解決する

だろう」というとそれほど単純でもない。

高齢者の場合には、そもそも室温も体温も違和感を覚えていないことが多いため、

換気しようと窓を開けたり冷房を付けても「寒い」といって閉めたり消したりして

しまう方が多くいる。

また、喉が渇いていないのに水分摂取を促しても行動につながらないことも多い。

さらには、『真水』をむやみに摂取すると体内の塩分濃度が低下してしまい、調整

しようとして水分を体内から排出する作用が働くと脱水状態が加速してしまう。

 

そのため、周囲の方々の配慮や支援が重要になってくる。

対象となる高齢者の生活習慣や嗜好に合わせて、換気や適切な水分・塩分摂取が

できるように支援する必要がある。

また、冷房機器を利用するとしても、「寒い」と感じにくい除湿機能のみを利用

するなどの工夫も必要となる。