北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問介護施設を運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

月別: 2022年10月

主役はあくまで人でありその人の生活である

2022.10.31

当方の運営方針は設立当初から変わっていない。

それは、「ご利用者の生活をみる」である。

 

介護業界はなまじっか、かかわっているご利用者の多くが病気や障がいを抱えて

いるため、医療的側面のみを重視する傾向にある。

やがて、「病気を治す・管理する」ことが業務に従事する上での主な目的となり、

「どのように生きていきたいか、生活していきたいか」といったご利用者のご意向

が蔑ろになってしまう。

結果として、医療的管理の名のもと、本人の意向を無視した治療を強要されたり、

ベッドに縛り付け、部屋に閉じ込めたりする行為が当たり前のように横行した。

さらに、介護現場では、どちらが医学的な知識をより多く持っているのかを競う

“マウント取り合戦”が始まったりする。

 

先日、当方のスタッフから中井貴一さんがベテランナースに扮するテレビドラマを

見るように勧められたので見てみた。

なるほど、当方の運営理念と同じようなことを言っていた。

ただそこでも、医学的アプローチを否定しているわけではなかったという点も同じ

と感じた。生活を支える上で、医学的なアプローチは非常に有効なものである。

しかしそれは、生活を支えることが大前提にあって、最も有効な手段が医学的アプ

ローチであればそれを採用するという程度のことでしかない。

 

残念ながら、医療従事者にも介護事業従事者にも、そのことが理解できていない人

があまりにも多い。いつ何時も「医療優先!」とかほざいている輩には、フローレ

ンス・ナイチンゲールの考え方を一から学びなおした方が良いと進言したい。

 

目的は“生活する”ことであって、その手段として“医学的アプローチ”がある。

私達の日常はテレビドラマとは違う。医療が主役になることなど無い。

主役はあくまで人でありその人の生活である。

赤字解消なら負担増額だろう

2022.10.28

『要介護1と2の高齢者に対する訪問介護、通所介護を市町村の「総合事業」へ移管する構想をめぐり、加藤勝信厚生労働相は26日の衆議院・厚労委員会で、「『市町村が地域の実情に応じたサービス提供を行う方が効率的であり、また専門的なサービスをより重度な人に重点化していくことが必要』など、様々な意見を頂いている」と説明。「今後とも高齢者に必要なサービスを提供していく、持続可能なものとしていくためには、介護保険制度の給付と負担のバランス、これも図っていく必要がある。そうした観点も踏まえてしっかり議論していきたい」と見解を示したことに対し、野党議員は「多くの事業者が赤字になる。財務省に押し切られないように、しっかりと現行制度を堅持すべき」と訴えた。』

との報道を見て思うこと。

 

野党議員のいう「多くの事業者が赤字になる。」について???である。

“事業所の赤字”が論点となるのであれば、保険料や税金を上げて、より多くの財源

を確保すればよいだけの話しだろう。そうすることで保険給付の財源が確保され、

多くの事業所が赤字になることを回避できる。

 

論点とすべきところはそこではないだろう。

「財源も人材も限られているが、介護サービスご利用の対象となる人は増え続けて

いる現状を踏まえて、この社会保険制度をどのように運営していくか」だろう。

 

その野党議員が「保険料や税金負担の増額」を口にしないのは、多くの国民から

猛反発を食らうことがわかっているからである。また、介護サービス事業者のこと

を「絶対につぶしてはいけない大切な社会資源」と位置付けてくれているのであれ

ば、何があっても国民に負担増額を理解してもらうべく説明するはずであるが、

そういったことも一切しない。つまり同議員も“限られた財源や人材”の中でやり

くりしなければならない現状にあることがわかっているのである。

にもかかわらず、現実的ではない論調で無理難題を吹っ掛ける行為は、“難癖”以外

の何物でもない。

さらには、この手の難癖をつける輩は決まって、悲劇的と言える“現場の人材不足”

を解消する具体的な対案を示さないし、口にも出さない。仮に示したとしても、

非現実的な夢物語ばかりを語りだす。

この先、廃業する介護事業者が増えるとすると、その原因は“集客不足”ではなく

“人材不足”のほうが圧倒的に多いと予測できる。

 

この議員には是非とも、保険料や税金を上げず、担い手も増やさず、増え続ける

ご利用者を今まで通りに対応して、どの事業者も赤字にならない魔法を伝授して

いただきたいものだ。

こういった類の人にお似合いなのは、国会ではなくレジャーランドの魔法の国では

なかろうか。

 

今回の報道にあるような下らない戯言のやりとりで、国会の議論が空転してしまう

ことによって国民の損害が増えることが一番問題だ。

『介護分野』で同様の状況が起きている

2022.10.27

昨日、当ブログで『厚生労働省が検討している「介護助手」の活用について、良い

方向へ向かっている』と述べたが、「その考え方には賛同しかねる」とのご意見を

いくつか頂戴した。

 

同ブログでも補足したように、“あらぬ方向”へ向かわないように細心の注意を払は

なければならないし、必要なルールの整備しなければならないため、「賛同しかね

る」との意見も理解できないわけではない。

 

しかし、限られた人数で効率よく結果を出すためには、『分業』という考え方は

不可欠であろう。

今でこそ当たり前のことと認識している方々が多くいらっしゃることかと思うが、

事務員や看護補助者が確立されていなかった当時の看護師は、受付から会計処理、

掃除、洗濯、調理等の業務を行いながら看護処置や診療補助業務に従事していた。

そして、こうした状況は規模が小さな組織であるほど顕著にみられた。

 

やがて患者が溢れかえるようになると、数少ない医師や看護師だけでは十分な手当

てが出来なくなってきてしまった。そこで、事務員や看護補助者を加えて『分業』

することによって、多くの患者への対応が可能となった。

 

今、『介護分野』で同様の状況が起きている。

「今までもやってきたことだから」などといって変化を嫌い、現状維持を強く主張

してしまうと、救えるはずの患者やご利用者を救うことができないばかりか、介護

スタッフがバーンアウトしてしまいかねない。

 

『深刻な人材不足の緩和とサービスの質の確保』を維持するためには、よりよい

変化を積極的に受け入れるとともに、“あらぬ方向”へ向かわないように建設的な

意見を出していくべきだろうと思う。

 

人材不足緩和とサービスの質の確保

2022.10.26

『介護施設で掃除や洗濯、配膳など間接的な業務を担って介護職をサポートする「介護助手」について、厚生労働省は各サービスの人員配置基準上の位置付けを検討していく方針。介護現場の生産性向上を重視する厚労省は、これから「介護助手」の活用を更に広げていきたい考え。より専門性の高い業務を担う介護職の負担を軽くし、深刻な人手不足の緩和やサービスの質の向上につなげる狙いがある。』

との報道を見て思うこと。

 

以前、当ブログで

『昔は看護助手と呼ばれていた“看護補助者”は、数少ない看護師が看護業務に集中

できるように医療処置や看護業務以外の業務をサポートする役割として生まれた

職種である。

そしてこれからは、介護従事者が専門性の高い介護業務や直接ご利用者にかかわる

業務に集中してもらうために、そのサポートを行う“介護補助者”が必要になる。

介護補助者であれば、介護に係る専門的な知識や経験がなくても携わることができ

るので、他の業界しか経験がない方にとってもハードルが低い。また、業務内容に

よって若干違いはあるかもしれないが、幅広い年齢層が従事できる。』と申し上げ

たとおり、上記報道にあるような考え方はとても良い方向へ向かっていると思う。

 

気になることといえば、「厚生労働省は各サービスの人員配置基準上の位置付けを

検討していく方針」という部分についてである。

今後の人員配置基準の見直しは、“深刻な人手不足の緩和”が主な目的となっている

が、介護補助者を配置基準に盛り込むことによって新たな規制が生まれるような

状況になってしまっては本末転倒となる。あくまでも「規制を緩和する」方向で

話が進まなければならない。

 

さらに、もう一つの目的である“サービスの質の向上”も担保しなければならない。

看護師はその資格が独占する業務が明確になっているが、介護福祉士については

非常にあいまいになっている。人手が足りないからといって、介護補助者として

雇用された人材に専門性の高い介護業務や直接ご利用者にかかわる業務に従事させ

てしまうことが横行しないようにルールを明確化しなければならない。

 

折角良い方向に向っていても、中途半端な見直しの取組にとどまってしまっては、

現場は混乱するばかりで、ご利用者が多大な被害を受けることになってしまう。

そろそろタイヤ交換の時期か

2022.10.25

今朝、いつものように出勤するために自家用車へ向かったら・・。

 

凍結した車のフロントガラス

「ウォー、凍ってるー」

 

ここのところ、朝晩の冷え込みが厳しくなってきてはいたが、まさか車のフロント

ガラスが凍るほどとは思っていなかったので、「とうとうこの季節が来たか!」と

覚悟する一幕だった。

 

車で道路に出ると、車道は凍結してはいなかったので、いつも通り走りやすい状態

にはあった。ただ、この先の冷え込み具合によっては出退勤時に車道が凍結する

ことも考えられる。

 

当方にはそれなりの台数の社用車がある。

今年は少し早めにタイヤ交換を始めたほうが良いかもしれない。

誰の負担を軽減したいのか

2022.10.24

先日、厚生労働省より『介護現場における文書負担軽減等に向けた取組の周知』の

通知が届いたので、内容を確認したが中身を見て仰天した。

 

その通知内容をみると、これまで印刷して申請書類を提出していたものを電子申請

が可能になるというものだった。しかし、介護サービス事業所としての指定申請を

行う上で事業者側が準備しなければならない書類の数は何一つ変わっていないばか

りか、ウェブサイトに事業所情報などを改めて登録することやデータをウェブ上に

あげる手間などが増えていた。

 

これは、“文書負担軽減”ではなく、単なる“ペーパーレス”の取組でしかない。

つまり、何一つ負担の軽減が図れていないということである。

こんな調子で“文書負担軽減”の名のもと、パフォーマンスありきで他の書類等も

整理されていくのかと思うと本当にうんざりさせられる。

 

折角デジタル化を進めようとしているのであれば、簡略化できる個所はいくらでも

ある。

たとえば、介護サービス事業所としての指定申請書類の中に『登記事項証明書』と

いうものがある。いわゆる登記簿謄本は、法人が予め法務局に登記した内容を証明

する書類のことであるが、登記時に法人番号が与えられるので、行政側はその番号

さえわかっていれば、登記内容を確認することなど簡単なことである。にもかかわ

らず、介護事業者がわざわざ同書類を取り寄せてウェブサイトに添付しなければ

ならないなど、労力の無駄以外の何物でもない。

 

先週、当ブログの『デジタル後進国の今後』で紹介した、世界のデジタル競争力の

評価項目にある「データの活用」が日本はぶっちぎりの最下位だということが

うなずける。

 

ちなみに、介護事業者側は何一つ負担軽減されてはいないが、今回の取組で行政側

は大きく負担が軽減されることになる。なぜなら、今までは自分たちが入力しなけ

ればならなかったデータを介護事業者が代わりに入力するのだから大幅な負担軽減

になったことだろう。厚生労働省が、自分達の負担を軽減することばかりに気を取

られていて、介護事業者の負担軽減は二の次になっていることがよくわかる。

「介護現場における・・・」の見出しは、「行政側における・・・」と変更した方

が良いのではないかと思えるほどだ。

管理者基準の緩和は大歓迎(その2)

2022.10.21

数日前の当ブログで取り上げた『介護サービス事業所の管理者に課している常駐・

専任ルールの緩和』について、

 

特別養護老人ホームの経営者らで組織する全国老人福祉施設協議会は、「管理者の

複数事業所の兼務を今より柔軟に認める方向で人員配置基準を弾力化すべき」、

「管理者が兼務することで経営の合理化が推進され、全体を総合的に管理すること

ができる」、「管理者に求められる機能は、運営管理なのか経営管理なのかによっ

て異なる。小規模事業所の管理者が担っているのは、そのほとんどが運営管理で、

経営的視点を持ち合わせている人材は少なく、人事・会計・契約などは本部が行っ

ている場合が多い」、「管理者が兼務することで事業所の方針などが統一され、

サービス間連携がしやすくなる。運営管理者もサービスに専念でき、サービスの質

の向上が期待できる」と主張したそうである。

 

私が言いたいことをすべて言ってくれた気分である。

当方には6種類の介護サービス事業所があり、各事業所に管理者を配置している。

しかし、その中で経営に直接かかわっている者はいない。つまり、管理者=経営者

ではないということである。

当方の介護サービス事業所の管理者は、運営とサービス提供を一体的に管理する

ことが業務の中心であり、財務や労務にはほとんどかかわっていない。

それとは逆に、各介護サービス事業所間の連携(横のつながり)にかかわる業務を

担っているため、全国老人福祉施設協議会が主張する「管理者が兼務することで

経営の合理化が推進され、全体を総合的に管理することができる」や「管理者が

兼務することで事業所の方針などが統一され、サービス間連携がしやすくなる。

運営管理者もサービスに専念でき、サービスの質の向上が期待できる」は、全く

持ってそのとおりである。

 

現場目線に立って主張してくださった全国老人福祉施設協議会には感謝を申し上げ

たい。

デジタル後進国の今後

2022.10.20

介護業界のICT導入や生産性の向上が話題に上っている昨今であるが、先日スイス

の国際経営開発研究所(IMD)が9月28日に発表した2022年版世界デジタル

競争力ランキングの結果や関連する考察などを見ると、我が国の生産性の向上は

遥か彼方にあるように思える。

 

同結果、日本は評価対象63か国中29位と過去最低順位を更新しており、我が国

より後進国と思われていた国々にバンバン追い抜かれているそうだ。

また、「データ分析の活用」、「脅威に即応できる組織体制」、「俊敏な意思決定

や実行」といった評価項目についてはぶっちぎりの最下位に沈んでいる。

 

新型コロナウイルス感染症の流行から今日に至るまでの国内の動きや「個人情報の

流出が・・」とか言って中々マイナンバーカードが定着しないさまを見ていると

思い当たる節ばかりである。

また、介護業界においても、厚生労働省が「事務処理を簡略化」というたびに書類

や業務量が大幅に増えていく恐怖と闘っている現状にある。

さらに痛いところを突かれた考察には、「日本のビジネスにおいてまだFAXが現役

であることは、海外のビジネスパーソンから見るとかなり奇異に映る。日本はデジ

タルの面は国際競争力で後れをとっていると言われているが、変化に対応する力が

なく、ビジネスの効率性が低下していることが日本の国際競争力を低下させている

大きな要因のひとつ。」という内容があった。

こうした国際競争力の低下が、円安更新を助長しているように思えてならない。

 

新型コロナウイルス感染症の流行当初、保健所がFAXで情報の集約を行っていた

ことなどを見ていて、「何やってんだか」と思っていたが、やはり諸外国からは

同じような目で見られていたようだ。

 

日本の一般企業はデジタル先進国と比較すると大幅に後れを取っていると言われて

いるが、我が国にとって一番悲劇なのは行政がさらに数十年遅れているにもかかわ

らずその自覚がまるでないことである。

デジタルの“デ”の字もわからないような面子がそろって、政治や行政を動かそうと

しても中々好転しないように思えてならない。

インフルエンザ流行の兆し?

2022.10.19

昨日、会社の定期健康診断を受けてきた。また、同時にインフルエンザ予防接種も

合わせて行った。

ここ数年、新型コロナウイルス感染症の影響があるためなのか(因果関係は定かで

はないが)、インフルエンザウイルスは鳴りを潜めているように感じられる。

しかし、今年はインフルエンザウイルス感染症が流行するのではないかと予測する

専門家が数多くいるようだ。

 

日本よりインフルエンザウイルス感染症の流行が半年ほど早い、南半球に位置する

オーストラリアでは、過去2年間は流行していなかった同ウイルス感染症が今年に

入って流行の兆しを見せているとの報告がある。

その報告を素直に受け取ると、過去2年間は流行していなかった日本でも、今年の

冬には流行するということになる。

 

昨年から今年にかけて、予防注射を何度も打っている方々の多くは、「また打たな

きゃダメなのかよ。」といささかうんざりしているかもしれないが、新型コロナ

ウイルスと同等の重症化率や死亡率を持つインフルエンザウイルスに対しても、

同様に警戒して損はないと思う。

 

それにしても、当方全職員の定期健康診断を受けてくださっている池永クリニック

さんには大変感謝している。院長先生の診察はとても丁寧でわかりやすく、職員も

安心して診断を受けることができている様子だ。

池永先生、ありがとうございます。

管理者基準の緩和は大歓迎

2022.10.18

『政府の規制改革推進会議が13日に会合を開き、介護・福祉の分野では、事業所

の人員配置基準の見直しが盛り込まれた。ICTの活用を前提として、事業所の管理

者らに課している常駐・専任ルールを緩和することなどを検討していくとした。』

との報道を見て思うこと。

 

これは、現場の実情に合わせたとても良い方向の見直しだと感じている。

よほど大規模な組織や事業所でもない限り、

介護サービス事業所の管理者の多くは、管理者として常駐していることはほぼなく

現場仕事があるから常駐しており、その合間に管理者としての業務に従事している

のである。言い換えれば、介護サービス事業所の管理者業務は、常勤専従するほど

の仕事量など無いのである。

また、比較的人件費の高い介護サービス事業所の管理者を常駐させて、管理者業務

のみに専念させられるほど介護報酬は高く設定されていない。

 

さらに昨今の介護現場の実情は、深刻な人材不足に加えて、新型コロナウイルス

感染症対策による濃厚接触者の(無駄としか思えない)待機期間の影響で、現場の

人手が足りずに、本来は配置されていない人員が“応援”という形で現場に入ること

も珍しくなくなってきている。

 

こうした介護現場の実情を考えてみると、今回の規制緩和は大いに歓迎したい。

そんな中で心配なことは、介護現場の実情を知りもしないで“とにかく何でも反対”

する訳の分からない輩が足を引っ張るような真似をしないかどうかである。

 

そんな訳の分からない輩には、「1か月くらい介護現場に入って現実を直視しろ」

といってやりたい。