北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

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マサノリさんおめでとう!

2021.12.20

昨日、お笑い漫才日本一を決める『M-1グランプリ2021』が開催され、漫才コンビ

「錦鯉」が見事に優勝した。

このコンビの「ボケ」の長谷川さんは北海道出身で、最近は道内のテレビ番組でも

よく目にするおなじみの方である。また、同氏はこの大会の最年長(50歳)優勝

者ということでも話題になった。

「アラフィフ」の同世代としては、大変喜ばしいことである。

 

同世代と言えば、50歳前後の仲間と話をすると「俺たちは、江戸時代だったら

もう死んでいる年齢だ」という話題になることがしばしばある。

所説はあるようだが、「人間五十年」とは、人の一生は50年ほどだという意味

で、平家の時代から江戸時代には、平均寿命は50年と考えられていたらしい。

 

現代は、社会背景や公衆衛生、医学の発展などによって平均寿命はグングン延びて

「人間百年」の時代が到来しようとしている。

それでも、50歳になると前述の仲間との会話で、「痛風が悪化して定期処方を

受けるようになった」とか「肩を痛めて手術してきた」とか「血圧が高くて通院

するようになった」とか「老眼が酷くて何度も眼鏡を作り替えた」などなど

老化に伴って出現する諸問題に悩まされるようになってくる。

かくいう私も、腰を痛めてしまい病院を受診した結果、『椎間板症』の診断を受け

担当医からは「一言でいえば老化だね」と言われてしまった。

 

ここのところの自分自身の心身の変化を鑑みると「そういう年齢になってきたんだ

なぁ~」などとしみじみ思うことはある。

ただし、特に悲観的になっているわけではない。

年齢を重ねることによって、今まででは気が付かなかったことに気が付くことが

できるようになったり、経験による人脈の広がりによって思考や視野が大きく開け

たと感じることも多くある。

つまりは、それなりに充実した「アラフィフ」を楽しむことができている。

 

そうした中で、同世代の方が最年長という形で日本一を決める大会で優勝したこと

は誇らしい。

マサノリさん最高!

その視線はいずれ自分に向けられる

2021.12.10

長年、介護サービス事業に従事していると、ご利用者やご家族は様々な要望を

持っていること知る。

そんな中で、稀にではあるが聞く要望の中に「社名の入った車で自宅に来ないで

ほしい」というものがある。その理由は「近所の人に介護支援を受けていることを

知られたくない」ということのようだ。

 

奇妙に聞こえるかもしれない要望であるが、ご本人やご家族のその気持ちはわかる

ような気がする。

人は、他者が自分よりも身体的・経済的・精神的に劣っていると思うと優越感を

持ったり、劣っている人を蔑んだ目で見ることがある。そしてそれはまれに起こる

ことではなく、日常的に誰にでも起こることと思う。

 

しかし、優越感に浸っている本人はわかっていない。

明日、自分自身の身に何が起きるのかを。

誰でも明日、蔑んだ目で見ていた人と同様の状況にならない保証はどこにもない。

そして、いざ自分の身に起きた時に思うのである。「あんな態度を取らなければ

よかった」と。

 

誰にだって起こりえることで、自力ではどうすることもできないことに社会全体で

対応しようとして生まれたのが社会保障制度である。

制度に則った支援は、権利が発生した段階で誰でも当然のこととして受けることが

できる。そのことに対して差別や偏見を持つことほど稚拙な振る舞いはない。

 

蔑んだ目で見ていたその視線は、いつの日か自分に向けられるかもしれないことを

忘れてはいけない。

新築工事が順調に進んでおります2

2021.12.9

来春開設予定の看護小規模多機能型居宅介護(ナーシングホームみのりの丘)の

上物の建設工事が着々と進んでいる。

 

 

 

つい先日まで骨組みしかなかったものが、あっという間にドアや壁が取り付けられ

ている。

 

 

 

 

今週中には窓が入って、来週から外壁が貼られる予定となっている。

 

いよいよ始まる!気が引き締まる思いである。

祝?投稿500回目

2021.12.6

2018年(平成30年)7月にホームページを開設して、同時期から当ブログを

書き始めることとなった。

時に厳しい“ツッコミ”を受けることもあるが、「ブログ読んでるよ」などと声を

かけていただくことを良いこととして、ここまで私見を織り交ぜて好き勝手に投稿

してきた。

そして今回が500回目の投稿となる。

 

特に「めでたい」と祝うことではない。

ただ私事ではあるが、言葉を覚える大切な時期である幼少期の数年間、外国で生活

していたことがあり、帰国後も母国語の読み書きがとにかく苦手だった。

実のところ、今でも文字を読むことが人の数倍かかるという自覚がある。

また、文章を書くこともあまり得意ではなかったので、日記を書くといった習慣は

全くなく、“国語”は最も苦手な教科だった。

 

法人のホームページを開設した際に、数名のスタッフから「代表者の考えなどを

情報発信することはとても重要なことだ」とか「頻繁に更新して内容量を増やすと

検索の際の上位に来る」などと言われたことがきっかけとなってブログを投稿する

ことになった。

たかがブログかもしれないが、私にとっては日々文章を書いて投稿することは、

トレーニングを受けているような感覚に近い。

それでも何とかここまで書き続けることができたので、1000回、2000回を

目指して書き続けようと思う。

 

当ブログに関して一言だけ申し添えておくと「不快に思う方は読まないで!」と

申し上げたい。購読料を頂いているわけでもなく、読むことを強制しているもの

でもないので、もう少し気楽な気持ちでお付き合いいただければ幸いである。

ケアマネの世代交代

2021.12.3

『今年度のケアマネ試験、1万2662人が合格 合格率は過去10年で最高の23.3%

受験者数は2年連続、合格者数は3年連続で増加した。前年度からの伸び幅は受験者数が7875人、合格者数が4462人。合格者数は4年ぶりに1万人超へ回復した。

合格率は前年度から5.6ポイント上昇。過去10年で最高の成績となった。23%台は2009年度以来12年ぶり。合格率が上がったため、合格者数は過去最少を記録した2018年度の2.5倍に増えている。』

との報道があった。

 

5年前までは受験者数が10万人、合格者も2~3万人はいたものが、ここ数年は

その数が激減していたため、業界内では担い手不足の深刻化が叫ばれていたが、

今回のこの数字を見て少し胸をなでおろしている業界人も多くいることだろう。

 

2000年に施行された介護保険制度は、21年が経過した。

それは、同制度施行当初からケアマネ業務に従事している者も21歳年を取って

いることを意味する。

ケアマネ業務従事者の平均年齢は、(確か?)40代半ばだったと記憶している。

ということは、施行当初からケアマネ業務に従事している者が徐々に65歳以上の

高齢者となってきているといえる。

 

ケアマネは、歴史の深い他の専門職と違って世代交代を十分には経験できていない

ため、新たな人材が増えてきてくれないと介護保険制度の運用に大きな影響を与え

るように思う。事実、世代交代がうまくいかずに、衰退していった業種や業界が

いくつもあった。

そういった点からも、合格者が急増したことは大変喜ばしいことである。

 

未来のケアマネに幸あれ!

おじさんは、もう少しだけ頑張ります!!

 

バランスをとることが重要

2021.12.2

当ブログでは、度々「北欧の福祉先進国」を比較対象として取り上げて話題にする

ことがある。そのためか、「あなたは北欧の社会民主主義の信奉者ですか」と

問われることがしばしばある。

 

その問いに対する私の答えは「Noだ」。

そもそも、その時代のその国に完全にマッチする主義など存在しない。なのに一つ

のカラーリングで全てを語ろうとすることには無理がある。

どのような主義主張であっても、良い点・悪い点がある。真似るべき良い点につい

ては積極的に取り入れたほうが良いだろう。また、悪い点についても真似てはいけ

ない一つの教訓として覚えておくことは良いことだろう。

 

しかし、「良い点だから全て真似る」とする考えはあまりにも短絡的であろう。

北欧のそれには、感銘を受ける素晴らしい取り組みや考え方がいくつもあるが、

我が国とではこれまで歩んできた歴史も違えば、地政学的な問題もある。また、

国民の志向や生活習慣も違えば、天然資源など国家が保持している財産の内訳も

大きく違う。

条件が同じではない以上、無条件で真似ることが得策とはいいがたい。

 

さらに言えば、世界を見渡した時の成功例として多くの方から羨望のまなざしを

受けてきた『北欧型社会民主主義』であるが、現状では「限界点」に達してきて

おり路線変更を余儀なくされつつある。

民主主義を「アメリカ型」、「北欧型」で分類した場合によく用いられる「大きな

政府」と「小さな政府」についても一長一短がある。

「経済至上主義」も「政治による過度な市場経済への介入」も度が過ぎると多くの

国民の不利益となる。

 

要は、その時代その場面に合わせて、「どのようにバランスを取っていくのか」が

重要なことであって、どちらかに偏ることではない。

感染症予防はここからが本番

2021.12.1

毎年、10月~11月にスタッフの法定検診を実施している。

そして、この時期に行っていることもあって、同時に希望するスタッフには

インフルエンザ予防接種を受けてもらっている。

 

今年も全スタッフの法定検診が無事終了したところであるが、同予防接種の方は

半数以上のスタッフが終えていない。これは、何処かで不手際があったということ

ではなく、そもそも同ワクチンが不足していることに起因する。

 

このことは、我々の周辺にのみ起きている出来事ではないようだ。

新型コロナウイルス流行に伴いワクチン製造用資材が世界的に不足している影響で

国内で季節性インフルエンザワクチンの供給が遅れており、国内では新型コロナ

ウイルス感染との同時流行を懸念して接種を希望する人が増えて、一部の医療機関

で予約が取りづらい状況が見られているそうだ。

 

そんな矢先、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が国内で初めて

確認されたとの報道があった。この新株は、これまでの変異株より感染力が高い

のではないかと言われている。

 

これからの季節が、ウイルスとの戦い本番となりそうだ。

手洗い、うがい、消毒、マスク着用などの基本を怠らず、感染症予防に努めたい。

新築工事が順調に進んでおります

2021.11.30

来春開設予定の看護小規模多機能型居宅介護(ナーシングホームみのりの丘)の

上物の建設工事が着々と進んでいる。

 

 

 

 

主要な柱はほぼ全て立ち上がっており、三重構造となる外壁の一番内側を貼る作業

への移ってきた。

現在運営している事業所の隣が建築現場ということもあり、ちょくちょく見学して

いたところ、工事業者さんは私のためにヘルメットを準備してくれた。

 

安全第一!

手当と加算はまやかし

2021.11.29

給与所得者である労働者にとって馴染み深い『手当』といえば、

基本給に付加される給与所得で、役職に係る手当や資格に係る手当、家族手当、

住宅手当、通勤手当、時間外労働に係る手当など所属する法人によって様々な名称

の手当がある。

 

他の法人に所属している方や採用面接などで、「今の会社ではこんなに沢山の手当

がある」と、心成しか誇らしげに語っている場面に遭遇することがある。

 

各種手当にはそれぞれの意味合いはあるが、時間外労働に係る手当以外のものは

総じて述べると所属する職員の「区別化」によるところが大きい。

扶養する家族を要している方には家族手当を、マイホームを所有している方には

多くの住宅手当を、遠方から通勤している方には多くの通勤手当といった具合に。

 

しかし、前述の「こんなに沢山の手当がある」ことって、本当に労働者にとって

喜ばしいことなのだろうか。

例外はあるものの、多くの手当は退職金や賞与計算時には加味されない。つまり、

言葉を変えると「手当を多くすることで退職金や賞与を安く抑える」ことができる

ということになる。沢山手当てがあると言って喜んでいる方は、人件費を安く

済ませようとしている法人側の術中にまんまとはまっている。

 

さらに言えば、昭和の時代と違って「家族を持ち、マイホームを建てることが夢」

ではなくなってきており、LGBT等の兼ね合いから考えても家族手当や住宅手当に

対する合理性が薄くなってきている。

そもそも、手当を沢山もらっている方がもらっていない方の2倍3倍働くわけでは

あるまい。

『基本給が高く、手当が少ない法人』が優良な組織となってくるように感じる。

 

このことは、介護サービス費に係る介護報酬にも同じようなことが言える。

加算、加算、加算と何かにつけて加算が新設される。そして、その加算の多くは

膨大な事務量をこなさないと得られないものや合理性の薄い人員配置が求められる

もの、いつの間にやら本体報酬に吸収されてしまうものばかりである。

 

現政権下では、「看護・介護・保育などの職員を対象に公的価格のあり方を抜本的

に見直す」とのことで、同職種の地位向上を目指すと同時に所得の改善を行う計画

が実行されようとしている。

まだその全容は明らかにされていないが、加算、加算で急場しのぎをしようと

しているきらいがある。

抜本的な地位向上を目指すのであれば、「基本給が高く、手当が少ない」と同様に

『基本単価が高く、加算が少ない』ことを強く求めたい。

 

「加算が増えた」といって喜んでいる介護事業者は、「沢山手当がある」といって

喜んでいる方と同様に・・・である。

介護保険は応益負担か?(その2)

2021.11.26

前回の続き

 

「介護保険制度の実情と照らし合わせると消費税のそれとはかけ離れた状況にある

ように思え、ほとんど『応能負担化』してきているように感じる。」

 

介護保険制度を利用する前提として支払う保険料は、「累進方式」を採用している

ため、所得が高ければ支払う保険料も高く設定される。また、介護保険サービス費

の自己負担割合も所得によって1割~3割と段階的な設定となっている。さらには

高額介護サービス費、負担限度額など所得によって負担額が変わる制度がいくつも

あり、制度が改定されるたびにこのような色合いが濃くなっており、このままの

状況を放置しておくと、将来的に自己負担割合が4割5割となることも不思議では

なくなる。

介護保険制度は、施行当初とは大きく変わり、応益負担から旧来の応能負担へ戻り

つつあるように感じる。

 

「応益・応能」いずれにもメリット・デメリットがあり、不平等は存在する。

そもそも万人にとって平等な制度などこの世には存在しない。

しかし、このまま介護保険制度が『応能負担化』していくことは、制度崩壊の

カウントダウンを意味しているように思う。

 

では、どうすることで世界に誇れる日本の介護保険制度を無理なく継続することが

できるのだろうか。

それは、当ブログで何度も主張している「何でもかんでも公的社会保険で賄おうと

する考え方を捨てるべきである」ということに尽きる。

 

予防給付による通所サービスや訪問サービスが無駄だとは思わない。

ただし、それらのサービスも公的社会保険で賄った結果、支援を受けなければ生活

を維持することが難しい方が高い保険料を支払った上に4割5割自己負担しなけれ

ばサービスを利用できないという事態は防ぐべきである。また、財源を確保する

ためだけの目的で介護サービスを利用する可能性が著しく低い20代、30代の

若者からも保険料を徴収することも避けるべきであろう。

 

また、当ブログで何度も訴えている「医学的モデルの要素が強い、運動・栄養・

口腔ケアを呪文のように唱える短期集中改善プログラムである介護予防はこれまで

に優位性のある成果を全く出していない」こともついても考えるべきだ。

一人で運動や体操を黙々とやっている人よりも運動なんか一切しないけど町内会の

行事には必ず参加している人の方が健康でいられるという研究結果がいくつも出て

いる。要するに、「人は人とふれあってこそ、衰えを予防することができる。」

また、「役割がある。居場所がある。人の役に立つ。」といった精神活動が重要

であるということだろう。

 

地域社会を含めたインフォーマルな社会資源がこうした介護予防の受け皿となれる

ように御膳立てすることが国に求められることであり、軌道に乗って地域社会に

お任せできれば、広げすぎた風呂敷を狭くたたむことができて、本当に困ったとき

誰もが安価に公的な社会保険サービスが利用できるようになると思う。

 

北欧の福祉先進国は、日本とは比べものにならないほど消費税や所得税率が高い。

そのため、「老後の貯え」を考える国民がほとんどいないらしい。それは、生まれ

たばかりの時から高額の納税を積み立てているので、いざ社会的保障が必要と

なってもそれなりに高い福祉サービスを受けることができると考えているからだ。

 

日本のように10%程度の消費税負担で「低負担高福祉」を享受しようと考える

ことは虫が良すぎる。

「低負担には低福祉」、「高福祉を求めるのであれば高負担」が大原則であろう。

しかし、日本の国民もそのことはよくわかっているのではないだろうか。

その証拠に、ほとんどの国民が「老後の貯え」を考えている。