北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

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かわいそうな人たちの戯言

2020.10.8

ここのところ、芸能人が自ら命を絶つ報道が続いている。

日本では、毎年2万人以上もの自殺者が出ている。

そういった行為に至った経緯はそれぞれ違うであろうが、これだけの人が自ら命を

絶つことを選択したのかと思うとやり切れない。

その中には、イジメや誹謗中傷が引き金になった人が多くいると聞く。

 

今年の5月にテレビ番組の出演者だった女子プロレスラーが、SNS上での度重なる

誹謗中傷を受け、自ら命を絶った。「死ね、気持ち悪い、消えろ」など聞くに堪え

ない言葉を日常的に受けていたとのことである。

 

残念ながら世の中からイジメや誹謗中傷が消えてなくなることはないだろう。

ただ、『誹謗中傷する人の特徴』を理解することで上手に対応するきっかけを作る

ことはできると思う。

 

誹謗中傷する人には、こんな特徴があると言われている。

1.コンプレックスを抱えており嫉妬心が強い。

2.常に不満を抱えており憂さ晴らしを求めている。

3.歪んだ正義感を正しいと思い込んでいる。

4.自分の優位性を誇示したがっている。

5.相手の反応を見るなど、行為を楽しんでいる。

見ていただいた通り、誹謗中傷する人自身の問題であって、中傷される人に起因

するものは何もない。

 

また、「忠告であって中傷ではない」という人がいる。

忠告とは、当事者本人を思いやり、その人にのみ直接伝える行為である。

忠告と言いながらも、当事者以外が見聞きできる場で伝える行為は、自分に同調し

てくれる人を集めることにしか過ぎず、当事者のためと言いながらも自分のために

行っているに他ならない。

 

誹謗中傷とは、問題やストレスを抱えている人が、自らを慰めるために他人を攻撃

している行為に過ぎないし、その行為への罪悪感は極めて薄い。

そのため、中傷を受けた当事者は、その中身を気にする必要など全くない。

『何やら問題を抱えているかわいそうな人』がギャーギャーと騒ぎ立てていると

思って無視しておけばいい。

どうか、そんな人たちの戯言を真に受けて、尊い命に自ら終止符を打つような

ことはしないでほしい。

 

当ブログにもたびたび批判的なコメントを送信してくる人が何人かいる。

そういった人たちも「かわいそうな人」なのかもしれない。

 

頭数合わせ程度の仕事ではない

2020.10.7

前回の当ブログ『文化的思想の発展が必要』に対して幾つかのご意見を頂戴した。

 

時々、当ブログをお読みの方から「介護に従事する者への手厳しい意見が多過ぎ

る」と言った趣旨のご批判を受けることがある。

私から言わせて貰えば「そんなの当たり前だ!」である。

 

我々の仕事は、簡単に修理や修正が可能ではない、生身の人を扱っている。

頭数が揃っていれば良いというものではなく、質が求められるのである。

勿論、他の業種と同様に経験が浅いうちから質の高い仕事を求められることはなく

経験を積み重ね、知識や技術を高めることで質を求められることになる。

我々はそのようにプライドを持って仕事に従事している。

 

しかし残念ながら、どれだけ経験を重ねても、人の命の尊さや儚さを学びとること

が出来ない者がいる。

そのことを象徴する事件として『ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患う女性から

頼まれ、薬物を投与して殺害し嘱託殺人の疑いで、2名の医者が逮捕された』こと

が思い起こされる。

例え、医師免許を取得することができる学力があっても、経験を積み重ねて診断や

治療に関わる技術を習得しても、人の命の尊さを理解できない者はこの仕事に従事

するべきではない。

 

高齢者介護の仕事も同様である。

経験や知識、技術の如何を問わず、明らかにこの仕事に不向きな者であっても関係

なく頭数を揃えるためにお金をチラつかせるなど言語道断であろう。

「人手が足りないからと言って、誰でもいいから人集めをしよう」などという考え

には到底賛同できない。

 

それにしても、文脈を理解しようともせずに言葉尻を捕らえてわけのわからない

批判をしてくる人が多くいる。とにかく批判したいのだろうが無駄な労力だ。

文化的思想の発展が必要

2020.10.5

先日、介護職員の人材不足解消の政策として

厚生労働省は来年度から、介護の専門職を目指す若者を後押しする新たな施策を

開始する。福祉系高校に通って介護福祉士を目指す学生に対し、必要な学費を貸し

出す仕組みを新設する。卒業後、3年間にわたり介護の現場で働けば返済を全額

免除する。

との報道を見た。

 

元より介護福祉士を目指していた者にとっては朗報といえるが、人材不足を解消

する手立てとして適切なのだろうかと思う。

多くの人がやりたがらない仕事に対して、お金をちらつかせて誘い込もうとして

いる狙いが見え見えの政策である。

戦時中の「産めや増やせや」と発想は全く変わっていない。そこには、『質』など

問われていない。ただ『頭数』を増やすことのみが主眼となっている。

 

日本人の多くは、『ハンディキャップ』を「かわいそうなもの。直視してはいけ

ないもの。汚いもの。」と捉えているのではなかろうか。

その根拠に、当ブログ『悪気のない偏見』でも書いた通り、ハンディキャップを

支援する我々に対し、「大変だね~」と声をかけることが当たり前となっている。

この仕事に少しでも従事したことがある人から言われるのであればまだわかるが

従事したこともない人に『レッテル』を貼られるのは苦痛でしかない。

 

数十年前になるが、研修で伺った北欧のいくつかの国では、高齢者や障がい者に

かかわる仕事に就くことができるのは、小中学生の時に適正があるか否かの振るい

にかけられ残った者のみであるため、所謂『エリート』の扱いを受けると聞いた。

当然、所得も高額であり、人から尊敬のまなざしをうけるため、「大変だね~」

などと声をかけられることはない。

 

日本は、『高度経済成長』で劇的に経済や技術は発展したが、人間としての文化的

思想はいまだに発展途上なのであろう。

人を人として見ることができるか、人を頭数としてしか見ることができないかが

発展したか否かの違いではなかろうかと思う。

大麻地域創造会議(大根づくり編その4)

2020.10.2

今年のテーマ『食を通じて活動の輪を広げよう!』の企画の最終確認を行った。

 

 

当日の段取りや事前準備について、委員の皆さんと綿密な打ち合わせを行った。

あとは当日の晴天を祈るのみ。

 

 

今年度上半期が終わる

2020.9.30

今日で令和2年度(2020年度)上半期が終わる。

言うまでもなく、この半年間は『新型コロナウイルス感染症』一色だった。

残念ながらこの感染症は、過去のものではなく現在進行形でこれからの季節に

さらに感染拡大することが懸念されている。

 

そんな中で、

厚生労働省より、昨年度の介護保険事務調査の集計結果が25日に公表され、介護

保険料を滞納したことで保険者に資産を差し押さえられた人が、2018年度の1

年間で1万9221人にのぼったと報告されている。1万5998人だった前年度

より3223人多い。データがある2013年度以降で最多となっている。

との報道を見た。

 

公的保険料や各種の税金の納付は国民の義務であることは言うまでもないことで

あるが、介護保険料を滞納した者のうち資産を差し押さえられた者が約2万人いる

とすると滞納している者の総数はいったい何人になるのだろうかとゾッとする。

 

介護保険料は40歳から納付が義務づけられており、その年から介護保険サービス

を利用することが可能となる。

ただし、無条件で要介護認定申請を行うことができるのは65歳からで、40歳

から64歳まではあらかじめ定められた老年に伴う疾患がなければ同申請すら行う

ことができない。

 

自動車保険や生命保険のように加入したその日から保険サービスを利用する可能性

があるものと比較すると介護保険料の納付には動機づけが薄くなってしまうように

感じる。

 

さらに新型コロナウイルス感染症による経済的大打撃で、今年度の滞納者はさらに

増えることが容易に予想される。

 

保険サービスを利用する可能性が極めて低いにもかかわらず25年間支払い続ける

というこの制度設計は大幅な見直しが必要と考えられる。

 

それでも滞納を肯定するものは何もないが・・。

大根観察日記(その9)

2020.9.28

いよいよ2週間を切った大根ぬきのイベントを控えて、大根の発育状況を見に

行ってきた。

 

地面が見えないほどの葉っぱが生茂っている!

 

前回見た時より倍ぐらい地面から大根が出ている。

太さも二回りぐらい大きくなっていた。

 

あとは当日の晴天を祈るばかり。

悪気のない偏見

2020.9.25

長年、高齢者介護にかかわる仕事をしていると、「大変な仕事だね~」と声をかけ

られることが多い。

 

この「大変」という言葉には、『単純にねぎらい』の気持ちが込められていること

もあるが、嫌みではなく『人が進んでやりたがらないことをやってくれている』と

いう気持ちも込められているように思う。

事実、高齢者介護事業は『3K(きつい、きけん、きたない)』と呼ばれる仕事に

分類されていたこともあり、一般的にもそういったイメージが浸透している。

 

しかし、同業の人たちと話をしていると大体「この仕事って3Kかなぁ?」とか

「もっときついと思われる仕事はほかにいくらでもあるのに」とか「あえて言えば

1K(給料が安い)かなぁ」といった話題になる。

前述の1Kも国の政策によって大幅に改善されており、他業種と比較して見劣り

しないどころか、平均を上回る勢いを示し始めている。

 

ところで最近、盲導犬のテレビCMが話題になっているらしい。

映像では、盲導犬ユーザーが交差点で信号待ちをしていると、周囲からささやきが

聞こえてくる。「盲導犬ってたいへんそうだよね」「ストレス多そう」「かわいそ

う」。すると、盲導犬がそちらを向いて、「うんっ? 世間の誤解にほえさせても

らいますわ」「うちら、いつも一緒におんのが幸せ思てんのに、そんなん言われた

ら相方(ユーザー)も悲しむわ。どうか、そんな目で見んといてや。ほんま、お願

いしますわ」と犬がしゃべるという。

「盲導犬に対する何気ないひとことで、盲導犬ユーザーがつらく悲しい思いをして

いる」。その実情を知っていただきたいと、この企画が立ち上がったそうだ。

 

私は、高齢者介護の仕事はとても奥深くやりがいがあり、人生の大先輩との関わり

を通じて自分の将来を考え学ぶ機会がもらえて、給与所得が年々大幅に増える、

こんな素晴らしい仕事は他にないと思っている。

悪気のない偏見で業界で働く人たちが傷ついていることを知ってもらいたい。

インフォーマルな社会資源も重要

2020.9.24

3年に1度見直しが行われる『介護報酬改定』の施行が来年4月に迫っていること

は当ブログで何度も取り上げているところであるが、そうした中で

 

厚生労働省が進めている介護保険の総合事業の見直しをめぐり、認知症の人と家族

の会が猜疑心を募らせている。

18日、公式サイトで「緊急声明」を発表。市町村の判断で要介護の高齢者も対象に

含めることを認める中身について、「要介護者の保険給付外しに道を拓く突破口。

極めて危険」と強く反発した。そのうえで、「介護保険の受給権の侵害につなが

る。絶対に認めるわけにはいかない」と撤回を求めている。~中略~  家族の会は

こうした見直しと、政府内で継続的に取り上げられている改革案とを結びつけてい

る。要介護1、2の訪問介護や通所介護などを給付から外して総合事業へ移す、とい

う改革案だ。 緊急声明では、「制度の持続可能性の確保を名目に進められている

給付費削減の流れに沿った見直し」と厚労省を批判。

との報道を目にした。

 

この緊急声明は特に的外れなものではなく、その通りであろうと思う。

せっかく制度化されたフォーマルな社会資源である『介護保険サービス』であるし

多額の税金や保険料が投入されているので、多くの国民に広く活用してもらうべき

であろう。

要介護状態が重度化して多くの支援を必要としている方々はもちろんの事、要介護

状態にならないための予防支援にも活用されるべきであり、それは介護保険制度の

理念でもある。

 

しかし一方で、以前に当ブログでも取り上げたとおり、介護保険サービスにおける

介護予防は、医学的モデルの要素が強すぎる。

「運動・栄養・口腔ケア」が呪文のように唱えられ、短期集中でこれらの改善プロ

グラムを受けることで、多くの高齢者が健康的な生活を営むことができると信じら

れてきたが、全くと言っていいほど優位性のある効果は得られていない。

 

「フレイル予防を通じた健康長寿のまちづくり」を提唱し、全国各地へ出向き、

取り組みの促しを行っている飯島勝矢東京大学教授らの研究によると、運動習慣が

なくても文化的活動や地域活動の習慣がある人は、運動習慣しかない人と比べると

フレイル(虚弱)状態に陥るリスクが1/3に減るそうである。

同研究では、フレイル予防への優位性は

『 地域活動 > 文化的活動 > 運動習慣 』となっており、運動習慣の貢献

度が一番低いことになる。

 

利用できるはずの介護保険サービスの権利がはく奪されることは由々しき問題では

あるが、「国の制度を利用していれば誰でも健康的な生活を過ごすことができる」

といった偏った発想は、人が生きていくうえで欠かすことができない人と人との

情緒的な結びつきを軽視することに向かっていくのではないかと思える。

 

多額の国費を使わなければ実現しない介護予防よりも、住み慣れた地域で気軽に

参加できるインフォーマルな社会資源の方が実利に適っているのではなかろうか。

 

当方が運営しているインフォーマルな活動(当方では自主事業と呼んでいる)には

要支援や要介護の認定を受けている方々も多数参加してくださっている。

気の合う仲間と談笑したり食事を一緒に摂ることで介護予防にとどまらず、新たな

生きがいが生まれることもある。

介護保険サービスを充実させることも重要であるが、インフォーマルな活動の輪を

広げることもまた重要である。

ミスリードには乗らないで

2020.9.22

3年に1度見直しが行われる『介護報酬改定』の施行が来年4月に迫っている。

 

そうした中で、

介護報酬改定に向けた議論を進めている審議会の14日の会合で、家族の会の鎌田

松代理事は、「例えば(収入が)国民年金のみで預貯金も少ない人などにとって、

介護保険サービスは経済的なハードルが高いもの」と指摘。「介護報酬の引き上げ

は経済的な支援とあわせて考えて欲しい。特にギリギリの家計でサービスを利用し

ている方々に対しては、新たな支援を検討して頂きたい」と要請した。

との報道を目にした。

 

同理事の要請は至極まっとうなものであり、異論は全くない。

ただし、こうした要請に端を発して、「介護報酬や自己負担割合の引き上げは、

高齢者いじめだ」と話題をすり替えるマスコミが数多くいることが気に入らない。

 

前年度の金融庁の報告によると

あえて個人差を無視して大きな枠組みで比較した場合、20代の金融資産額の平均

が165万円に対して、70代以上の平均は1314万円と8倍近い差がある。

30代の平均が529万円、40代の平均が694万円であり、単純に比較すると

高齢者の圧勝である。

 

「あえて」と但し書きしたように『高齢者=貧困』ではない。高齢者であっても、

相当額の金融資産を持つ者からはそれ相応の負担を求めるべきである。

また、若者の多くは、生活に必要なものが足りておらず、買い揃えなければなら

ない物が多数あり、高額なものは分割支払いをするなどの工夫をしていても貯蓄に

回せる金額はわずかである。生活を維持することで精一杯という若者は決して

少なくはない。

年数を経て、物が揃い、分割返済が完了して初めて貯蓄に回す余裕が生まれる。

その結果が前述の70代以上の金融資産額に示される。

 

社会保障費も家計と同様に収入と支出がある。

収入の大部分は、貯蓄に回す余裕がない若者たちが担っている。そして、社会保障

サービスの自己負担割合が低額であればあるほど、こうした若者たちの負担額が

増額されていく。

社会保障サービスの利用にかかる自己負担額の増額は、こうした若者たちに明るい

未来を示すことにもなる。

 

社会保障の制度設計においては、同サービス費の収入と支出のバランスを考える

ことと低所得者層の救済とは分けて考えなければならない。そしてその救済対象者

は、高齢者だけではないことも念頭に置かなければならない。そのように分けて

考えなければ、ごく一部の人たちが必要以上に苦しむだけの制度となってしまい、

永続性が担保されないものとなってしまう。

「とにかく高齢者を守る」か「若者の未来を守る」かのどちらを選ぶのかといった

思考は間違っている。「余裕のある人」が「余裕のない人」を手助けすることが

社会保障の本質であろう。

 

にもかかわらず、『世代を問わず支援が必要な低所得者』と『全ての高齢者』を

一緒くたにし、顧客である視聴者の多数を占める高齢者に迎合する記事を並べ立て

ミスリードし続けるマスコミには「正義」など語る資格はない。

 

ご年配の皆さんには、ご自分たちよりも苦境に立たされている若者を更に苦しめる

ようなミスリードには安易に乗っからないでもらいたい。

大根観察日記(その8)

2020.9.21

雨続きで中々畑へ出向くことができなかったが、1週間ぶりに見に行ったところ

恵みの雨のおかげか、「お~!しっかり成長している~!!」

 

 

残念ながら、地面の下がどうなっているのかまでは確認していないが、見た目には

売り物にできるほどの状態になっている。

3週間後に予定している収穫が今から楽しみだ。