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2025.12.25
前回、
私は『ケアマネジメント業務を専任する職種は、20年後には存在しなくなる』と
予想していると申し上げ、そう思う理由を一つ上げた。
もう一つは、AIの進歩と普及に関係する。
100年前、「ロボットが人の仕事を奪う」と言われていた。そのため、肉体労働
系の仕事(ブルーカラー)よりも頭脳労働系の仕事(ホワイトカラー)を目指す人
が増えた。
実際にロボットが導入されることで、これまでは困難だった危険な作業や精密な
作業そして大量生産が可能となり、多くのブルーカラーが職を失い、ブルーカラー
よりもホワイトカラーの方が平均賃金が圧倒的に高くなった。
ところが、どれだけロボット技術が発展しても、人間にしかできない機微な動きを
全て網羅するロボットは実用化されていない。つまり、人間にしかできない仕事が
あるということである。
一方で、困難と言われてきた頭脳労働にかかるAI技術は革新的に発展してきており
実用化もされ始めている。
つまり、「ロボットが人の仕事を奪う」対象はブルーカラーではなくホワイトカラー
になるということである。
今はまだ一部の分野に限られているが、欧米ではホワイトカラーよりブルーカラー
の賃金が圧倒的に高くなってきているそうだ。近い将来多くの分野で、それに日本
でもこうした逆転現象が起きると予想される。
そして、ホワイトカラーに属するケアマネジメント業務を専任するケアマネジャー
も同様の扱いとなることだろうと思う。
ただでさえ、ケアマネジャーの受験資格要件は医療や介護の現場経験を前提として
いて、資格を所得した時点で医療や介護にかかる経験や知識を持っているのだから
専任の資格というよりは、付属的な資格という扱いになっても何もおかしくない。
さらに言えば、資格を所得した時点でケアマネジメント業務に必要な対人援助技術
や組織管理、課題分析にかかる知識を持っている人は皆無と言っていいし、経験値
をあげてもこの手の知識や技術を習得できていない人が圧倒的に多いので、組織内
で資格を持つ人と役割を担う人が必ずしも合致していない。
そういった背景から「ケアマネジメント業務を専任する職種は、存在しなくなる」
と予想される。
ではなぜ20年後なのかというと、その頃には生産年齢人口が減少し続けた中で
高齢者人口がピークを迎える。こんな時に悠長に”専任”などと言っていられない。
当然、”兼務”という流れができている頃だろうと思う。
2025.12.24
ここのところ業界内で大きな話題となっている居宅支援事業所のケアマネジャーの
賃金改善については、”新たな処遇改善加算”の創出によって一旦決着となりそうだが
ケアマネジャーの賃金を介護職の賃金が逆転する日はそう遠くないことから、まだ
納得できていないケアマネジャー及び関係者も多くいることだろう。
ただ個人的には、この話題はそう長くは続かないだろうと考えている。なぜなら、
私は『ケアマネジメント業務を専任する職種は、20年後には存在しなくなる』と
予想しているからである。
ケアマネジャーという資格そのものはなくなることはないのかもしれないが、現在
のように”ケアマネジメント業務を専任する”状況ではなくなると考えている。
こんなことを言うと「こいつ何言ってんだ」と思う方も大勢いらっしゃるかもしれ
ないが、私なりのそれなりの根拠はある。
まず一つは、ケアマネジャーの受験資格要件に関係する。
本当はもっと複雑なのだが敢えてわかりやすく例えると、新しく家を建てる時には
建築士等の国家資格を持った人に図面を作ってもらう。当然その際には、依頼者の
要望を伺いながら、建築にかかわる法律や予算と照らし合わせて図面を作る。
そして、その出来上がった図面に沿って大工等が建物を造っていく。
ここで言う建築士等の役割はケアマネジャーの業務に似ており、大工等の役割が
介護保険サービス事業者の業務に似ている。
特異な状況を除いて一般的には、建築士等が現場で金槌や鋸をもって作業しない
ように、ケアマネジャーも現場でご利用者を直接介助をするわけではない。
つまり完全分業制となっているわけだ。
分業制について触れてしまうと話が長くなってしまうので、その部分は省略する
として、建築士の国家資格取得を目指す人の多くは、大工仕事を経験したことが
ない。つまり、現場経験の延長線上にその資格取得があるわけではなく、初めから
その資格そしてその仕事をめざして受験するのである。
ところが、ケアマネジャーの受験資格要件は医療や介護の現場経験が前提として
あるため、初めからその資格そしてその仕事をめざす職種ではない。また同時に
ケアマネジャーの資格を所得した時点で、医療や介護にかかる経験や知識を持って
いるということである。
そこにきて昨今の人手不足である。
人手が潤沢にあるときであれば、分業制も良かったのかもしれないが、人手が足り
なくなると多くの人が考えることは、”専任ではなく兼務”である。
ただでさえ医療や介護にかかる経験や知識を持っているのだから、ケアマネジャー
は兼務にしやすい性質がある。
そう考えると近い将来、ケアマネジメント業務を専任する人がいなくなることは
十分にあり得る。
ちょっと話が長くなってきたので、続きは次回に持ち越すことにする。
2025.12.23
国は、”何かしら新たな重し”を乗せないと介護保険事業者の報酬アップを図っては
いけないという見えない呪縛にとらわれているのではないだろうか。
先日も話題として取り上げた『新たな処遇改善加算』について、国はその算定要件
として「ケアプランデータ連携システム」の導入を事業者へ求めるらしい。
「ケアプランデータ連携システム」は、居宅介護支援事業所とその他介護サービス
事業所との間で、ケアプラン等の書面のやり取りをオンラインで効率化することが
主な目的となる。
「ケアプランデータ連携システム」は、介護業界の生産性の向上が目下のテーマと
なっているところで、この取り組みは一つのきっかけになると期待されている。
居宅介護支援事業所のケアマネジャーや介護保険サービス事業者は、月末月始に
行う書類業務に膨大な時間と労力を費やしていることから、オンラインで効率化
する取り組みは非常に効率的で現場も大変助かるので、このシステム導入は歓迎
されていいと思う。
ただし、このシステムは「使用料が有料」である。
「国の取組なのだから何でも無料にしろよ!」などと言う気はない。ただ、年間
2万1千円という料金設定は何を根拠に導き出されたのだろうかと不思議に思う。
全国には、約40000の居宅介護支援事業所がある。各事業所からその利用料金
を徴収すると年間約8億4千万円となる。
「毎年8億円以上ないと維持できないデータ連携システムって、どんだけ壮大な
システムなんだよ!」と思わず突っ込みを入れたくなる。
そもそも、PC端末も必要書類を作成するソフトも各居宅介護支援事業所が自前で
用意するものであり、データの入力や出力も自分達で行うものである。
穿った見方をすると国は、このシステムを半ば強制的に使用するルールを作って
利用料で儲けを出そうとしているのではないかと勘ぐってしまう。
有効なシステムを正当な価格で使用することには何の異論もない。むしろ大変あり
がたいことである。
ただし今回のやり口が、「給料上げてやるから手間賃よこせ」と言われているようで
不快以外の何物でもない。
2025.12.19
”大雪が降って、気温がぐんと下がって、晴れ間が見える”とあっという間に凍結
路面の出来上がりとなる。
今がまさにそういった状態にあり、歩道も車道も至る所がツルツルと滑りやすく
なっている。
以前、テレビ番組内で「北海道の人はツルツル路面に慣れているから転ばない」と
コメントしている人がいたが、そんなことはない。道民だって、よく転ぶ。北国の
凍結路面を侮ってはいけない。
それでもあえて「慣れている」ということに着目すると、ツルツル路面でよく転ぶ
ことが身に沁みついているので、「転んでも大怪我に至らないように」と厚手の手袋
や帽子を着用して外出するなど、対策を講じている人が多くいるように思う。
そういう見方から「北海道の人はツルツル路面に慣れているから転ばない」のでは
なく、「北海道の人は転ぶことに慣れているから大怪我しない術を知っている」と
いうことなのだろうと思う。
これは”何かに失敗する”ことへの対処方法とよく似ているように思う。
失敗することそのものに強い執着を持つ人は、得てして失敗することを恐れるあま
りに「何もしない」か「失敗したことを隠す」傾向にあるように思う。
仕舞には、「自分は悪くない」と責任転嫁して失敗など存在していなかったかのよう
に振舞う人がいたりする。
その場はそういった方法で”やり過ごす”ことができたとしても、何の解決にもなら
ないし、失敗したことから学びを得ることはほぼないだろう。
私は、残念ながら「よく失敗する人」である。今年も様々な場面で失敗している。
無論何事においても、失敗しないように用意周到の構えで臨むし、自分や他人の
生活や生命に大きな影響を与える危険性が高い事柄であればなおさらだ。
しかし同時に、失敗しても「大きな損害が及ばないように」ということも考える
ようにしている。
私たちは人間である以上は、失敗から完全に解き放たれることはない。
大切なことは、『失敗から何を学ぶか』ではないのだろうか。
2025.12.18
今週初めに開催された『社会保障審議会介護保険部会』において、次期介護保険
制度改定では「ケアマネジャーの資格更新制廃止」が決まるそうだ。
ただし、提案内容を見るとよくわかるが、”更新制廃止”とは名ばかりで”一定期間で
研修の受講を義務化する”ことが示されている。
つまり、実質的には何も変わらないということである。
それにしても、ケアマネジャーの資格更新制には予てから大いに疑問を持っては
いたのだが、更新に必須とされる研修の内容の方がより疑問を感じている。
今回の部会では、研修の内容についても触れられているのだが、改善策がまた頓珍
漢でかなわない。
その改善策とは、研修内容に地域格差が生じているので全国一律の内容とした方が
良いというものだった。これでは完全に”運転免許の更新”状態だ。はっきり言って
自動車運転免許の更新時に行われる研修に意義を感じている国民など皆無だろう。
その研修を受けることで、自動車の運転にかかる知識とスキルを習得できたという
人がいたらぜひお会いしてみたい。
研修とは、従業員が業務に必要な知識やスキルを習得するために、講師の指導や
勉強会に参加して学習する組織的な教育プログラムを指し、 新入社員から管理職
まで、様々な階層の従業員を対象に実施され、職務遂行能力の向上や人材育成を
目的としている。
そもそも、国(国から委託された訳の分からん利権団体)がまともな研修を作れる
はずがなかろう。
昨年受講した『主任介護支援専門員更新研修』は本当にひどかった。この研修の
内容を持って、業務に必要な知識やスキルを習得することができるとすると、この
資格の意義はまるで見い出せないことになってしまう。
特に主任介護支援専門員は、居宅介護支援事業所又は地域のケアマネジャーの活動
に対する援助及び協力を行うとともに、居宅介護支援事業所の管理者として労務・
財務管理の業務という役割がある。昨年受講した研修にそういった内容がほとんど
触れられていなかったことからも、研修を作った人が資格の内容や役割を理解でき
ていないことがわかる。
世の中には非常に有意義な研修がたくさんある。地域における実践事例をベースと
した内容や制度・ルールができた背景と経緯を踏まえた意義を詳しく解説してくれ
る内容など興味をひく、そして明日からの業務に役立つ研修はいくらでもある。
そういった研修を職場や従業者個人が主体的に選択して受講することこそが、本来
の研修の在り方だろう。当方もそういった研修には率先してスタッフに受講してい
ただくように計画している。
もう、『研修=アリバイ』にはウンザリしている。
百万歩譲って、”恒例行事”として資格更新にかかる研修の受講を必須とするのであれ
ば、その研修時間は10分程度で十分だろう。ただし、当然のことながら受講者は
研修の意義など微塵も感じず、無駄な時間と金を浪費したと思いながらルールだか
ら仕方がないとして従うことだろう。
そして、こんな〇〇〇な提案しかできない官僚にも更新制を導入してもらいたい。
2025.12.17
今週初めに開催された『社会保障審議会介護保険部会』の資料見る限り、次期介護
保険制度改定において議題の一つとなる「居宅介護支援費への自己負担金導入」に
決着がつきそうだ。
その部会では「サービスの利用控えが生じる、 ケアマネジメントに求められる客観
性や公平性・中立性の確保が難しくなる、 ケアマネジメントを経ずに介護サービス
を利用する動きが過度なサービス利用につながる」等の理由で自己負担導入見送り
がほぼ結論付けられてた。
ここ最近の動向を見ているとそうなるだろうなと思っていたので、特に驚きはない
のだが、「居宅介護支援費への自己負担金導入」に関連して、かなり強引で無理筋の
提案が示されていたことには驚きと呆れの気持ちを持った。
それは、「住宅型有料老人ホームの入居者に係るケアマネジメントに対して、利用者
負担を求める」といった内容だった。
その部会では、「住宅型有料老人ホームでは”囲い込み”や”過剰な介護保険サービス
利用”を含めた不適切な事業運営が多くみられる」等の理由で利用者負担を求める
ターゲットにされたようだ。
そして、その場合にケアマネジメントを担当する事業者は、一般の居宅介護支援事
業者とは区分けして新たな区分を作るということらしい。そして新たな区分の指定
を受けるためにはケアマネジャーの他に生活相談員の配置を求めるとのことだ。
この提案は、どこをどう切り取っても「意味不明」としか言いようがない。
まず、『住宅型有料老人ホーム+ケアマネジャー、生活相談員』となれば、それは
もはや介護付き有料老人ホームに他ならない。これでは、わざわざ別の種類の有料
老人ホームを作った意味が全くない。
それから、ケアマネジャーと生活相談員を配置基準とする新たな区分の居宅介護支
援事業者を作る意味が分からないし、事業者側にとって指定を受けるメリットが
全く見えない。ただでさえ、「ケアマネジャーの賃金が上がらない」ことが話題と
なっているのに、事業所に(あえて余分と言わせていただく)生活相談員を配置し
てしまえば、より一層賃金は低下してしまうではないか。
先日も申し上げたが、「霞が関の官僚は”仕事を複雑にそして増やす」名人だ。
もっと簡素にそして明快にできる方法などいくらでもあるのに、「わざとか」と思う
ほど、時間と労力を必要とするやり方を強要する。
ただでさえ人手が足りていないのに、さらに非効率で人手を必要とする無駄な仕事
増やそうとしている。
こいつら、ほんとマジで〇〇なんじゃないだろうか。
2025.12.16
昨日は、当方の『冬季賞与支給日』だった。
今年も無事に満額支給することができて、経営者として安堵している。
ちなみに、今月末で独立開業して丸15年が経過するのだが、賞与を支給すること
ができなかったのは、コロナ禍の1回だけ(夏季賞与)となっている。
その賞与の支給を見送る判断を下した日は、悔しくて夜寝ることができなかった
ことを今でも覚えている。
多少の波風はあったとしても、順調に事業を運営することができているのも、支え
てくださっている地域の皆さんや関係機関の皆さん、そして何より日々業務に従事
してくれているスタッフのおかげである。
そんなスタッフの尽力に報いることにつながる今年度の補正予算案が先月末に閣議
決定された。今後より一層、介護や福祉に携わる人たちの賃金が向上することを
強く願っている。
そして私たちは、『介護や福祉=ボランティア』という固定概念を払拭するために、
プロフェッショナルを極めていく必要がある。
そのために、今年度は内部研修を主催し、様々な外部研修に参加してきた。次年度
以降もさらに精度を高める取り組みを積極的に行いたい。
2025.12.15
いい加減、この場で申し上げるのも嫌になる「人手不足」についてであるが、本当
に人手が足りていないのだろうかと思うことがある。
私は、バブル崩壊後に多くの企業が新卒採用を抑制した所謂『就職氷河期世代』に
あたる年代なのだが、その時は不景気という理由はあるもの、多くの企業は人員を
増やさずに事業を行っていた。
つまり、限られた人員で仕事を回すことができていたということになる。
それはひょっとすると、今までは非効率的だった仕事のやり方をより効率的に行う
ことによって実現できたことなのかもしれない。
しかし時と共に、不景気を完全には脱していないものの、少し落ち着いてきたとの
判断で、また元の非効率的なやり方に戻ってしまったのではないだろうか。
それは、相変わらず下位にいる『一人当たり名目GDP』を見てもよくわかる。
そこへ人口減少が相まって、昨今の『深刻な人材不足』が生まれたように思う。
一方で、正規社員として採用されなかった多くの新卒者だって生活費を稼ぐ必要が
あるため、不本意ながらも非正規社員として働いていた人も多くいたことだろう。
こうした背景から、生産性はさほど高くはない、これまでにはなかった類の仕事が
多く生まれたと思うし、中には”ブルシットジョブ”と呼ばれるものも多くある。
毎日引っ切り無しに、当方にかかってくる『人材派遣・紹介会社』からの電話を
受けていると特にそのように思う。
また、高市首相が発言した「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」に端を
発して、霞が関の官僚が長時間労働を強いられている”ブラック霞が関”がちょっと
した話題になっているが、私から言わせてもらえれば「自業自得」だろう。
それは、霞が関の官僚は「仕事を複雑にそして増やす」名人だからだ。
強すぎる承認欲求から来るものなのか、何らかの利権のために行っているのかは
わからないが、もっと簡素にそして明快にできる方法などいくらでもあることで
あっても、「わざとか」と思うほど、時間と労力を必要とするやり方を強要する。
その結果、自分達が長時間労働になることは自業自得だが、我々を巻き込まないで
もらいたい。
そのように考えると昨今の深刻な人材不足は、人口減少によるものというよりは、
非効率で無駄な仕事が多いことが原因のように思えてならない。
2025.12.9
さて寝ようかと布団に入ったその時に、携帯電話の警報アラートが鳴り響いた。
そして、数十秒後に自宅が大きく揺れた。
テレビをつけると『青森県東方沖で、マグニチュード7・6と推定される地震が発生
したとのことだった。私が住んでいる地域は震度4が観測されたそうだ。
感覚的に大きな揺れが長く続いていたように思うが、以外にも冷静に対処できてい
る自分がいた。それも、東日本大震災や胆振地方中東部地震を経験していることが
大きく影響しているように思う。
避難経路を確保し、必要最低限の水と食料をいつでも持ち出せるようにしていた。
皆さんも、またいつやってくるかわからない震災の備えは十分に行ってほしい。
昨晩から今朝にかけて、多くの知人や友人から安否確認の連絡を頂いた。
ありがたいという気持ちと共に人と繋がっているという安心感を与えてくれる。
それにしても、携帯電話の警報アラートは何とも心拍数を上げる音色と音量だな。
2025.12.8
先週の5日に開催された『経済財政諮問会議』で示された社会保障改革が介護業界
で注目を集めている。
中でも、社会保障関係費の経済や物価動向等を踏まえた対応に相当する介護報酬の
増加分を加算することと、現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくこと
を目指し、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しや金融所得の反映などの応能
負担の徹底等に係る高額療養費制度の見直し、介護の利用者負担の見直しについて
特に注目されている。
医療や介護報酬は、他の業種と違って自分達で価格を決めることができないので
国で決めた金額しか請求することができない。そのため、物価や賃金が上昇して
支出が増えても価格に転嫁することはできない仕組みとなっている。
介護保険事業者にとっては、ここ数年急激に支出が増えている状況に報酬改定時期
を待たずに早めの対応を考えてくれていることは大変ありがたい。
また、OTC類似薬とは、医師が処方する医療用医薬品のうち、ドラッグストア
などで購入可能な一般用医薬品と成分や効能が類似している薬剤のことを指す。
この場でも何度か取り上げた、”箪笥の肥やしになっている湿布の山”がご利用者宅
で発見されるたびに「いい加減、この手の医薬品は保険外にすべきであろう」と
思っていた。
さらには、社会保険料等の増え続ける現役世代への負担に歯止めをかけるために、
資産や預貯金に応じて社会保険サービスの利用負担を増やすことの実現を目指して
いることについても、この場でよく取り上げたことだが、”負担増=高齢者切り捨て”
と訴えることはお門違いであることを言い続けてきた。
同じ社会保障制度の中でも、社会保険サービスの利用負担増と貧困救済は別物とし
て扱われるべきものである。高齢者であろうと若者であろうと貧困に陥っている人
は社会的な救済を受ける権利がある。ただし、預貯金額等で圧倒的弱者である若者
に多くの負担を強いて、圧倒的強者である高齢者を優遇することはどう考えても
バランスが悪すぎる。
高市政権は本気でこの改革を実現しようとしているように感じる。
恐らくは、数多くの自己中で短絡的なアンポンタンから反対を受けるであろうが
何とか実現してほしいものだ。そうしなければ、社会保険制度が崩壊してしまう。