北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問介護施設を運営するみのりの丘グループ

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資格確認証があれば大丈夫ですよ

2025.12.2

早いものでもう師走!

文字通り、忙しく走り回る日々が続いており、このブログを更新することもまま

ならない状況にある。

 

当方の規定では29日から年末年始のお休みに入ることになっているため、今回の

年末年始は最大で9連休となる。ただし、当方には年末年始も稼働している事業も

あるため、実質的には年中無休となる。

 

ところで、多くの方が忙しくしている最中の今日から”マイナ保険証”へ移行する

ことが決まっている。

従来の健康保険証は昨日で期限切れとなり、今日からは病院等を受診する際には

マイナンバーカードと一体化した”マイナ保険証”もしくは、マイナカードを持た

ない人に発行された”資格確認証”を使う仕組みへ移行する。

 

仕事柄、「マイナンバーカードの手続きしてないんだけどどうしよう」といった相談

を受けることが多くある。

予てからマイナンバーカードへの過剰なアレルギー反応を引き起こす「不安を煽る

だけのマスコミ」を批判してきた。比較的デジタルに馴染みの少ない高齢者の多く

は、その情報をTVなどのメディアに依存している。

そしてそのTVを中心としたメディアは、マイナンバーカードやマイナ保険証の導入

にかかわる議論が開始されると、国民にとってのメリットには一切触れずに、デメ

リットをやたらと大げさに取り上げて国民の不安を必要以上に煽ってきた。

不安に苛まれている最中に政府がいくら説明を繰り返しても聞く耳を持つことは

難しく、結果として説明不足に陥ってしまう。

 

ただし、この場を借りて申し上げると”マイナ保険証”については、”資格確認証”が

あれば今まで通り通院することもできるので特に心配することはない。

やるべきことがあって忙しくなることは有意義と言えるが、マスゴミに踊らされて

無駄に忙しくなることはごめん被りたいところだ。

 

人口減少は本当に悪か

2025.11.28

この場で繰り返し申し上げていることではあるが、「今は人もお金も足りていない」

のである。特に高齢者介護の業界においては、近年顕著にそういった状況を見て

とることができる。

それじゃ~、ということで持ち上がっている対策は、”機械化”と”外国人労働者”の

推進である。でもこれ本当に正解なのだろうか。

 

人材不足とは関係なく機械化することは大いに結構なことだとは思う。機械化が進

むことによって、これまでより危険性や心身にかかる負担が軽減されるのだとする

と現場としては大変ありがたいことである。ただ、前提に人材不足を補うことが謡

われてしまうと、人が直接行った方が良いことや人でなければできないことまで

機械化する無理強いが始まるようで怖い。

 

また、現場の労働者不足を補う目的で外国人労働者の雇用が盛んに行われている

ところであるが、高齢者介護という現場は外国人の労働にかかるニーズにマッチ

しているのだろうか。

業務内容の大部分がある程度マニュアル化される業種であれば、日本の言語や文化

に対する理解が十分には無くても労働者として機能するだろうとは思うが、そうし

た理解が十分ではない場合には、例え労働意欲や能力が高い外国人であっても、

高齢者介護という現場で労働者として機能するにはそれなりの時間を要することに

なるのではないだろうか。

 

恐らく多くの外国人労働者は、いづれ母国に帰ることを想定しているであろうから

短期間で習得出来て効率よく高収入が得られる業種を好むのではないだろうか。

こうしたミスマッチの中で外国人労働者が、高い労働意欲や能力を発揮することは

非常に難しいと考えられるし、理不尽な差別や非難を受ける原因にもなる。

 

そもそも、”機械化”も”外国人労働者”も、「人口減少=悪」ということを前提として

話が進んでいるように思えてならない。だから、帳尻合わせに合理性のないこと

まで機械化しようとしたり、頭数合わせで外国人労働者の雇用を推進したりして

いるが、介護現場のスタッフも外国人労働者もこの”無理強い”の犠牲になっている

ように思えてならない。

もういい加減、人口の減少は必然であって、そのことを前提として対策を講じると

いう考え方に切り替えたほうが良いのではないだろうか。

 

そのためには、”低負担高福祉”の思考を一旦リセットして、”負担なりの福祉”に思考

を切り替えていく必要がある。

具体的には、軽度要援護者への支援に多額の公金と専門職を使うことはやめた方が

いいと考える。そして、このことを実現するために面倒であっても受け皿となる

地域の社会資源を育成・支援していくべきであろう。

ご都合主義の二枚舌

2025.11.27

今月21日に高市新総理大臣が打ち出した21兆円を超える「強い経済を実現する

総合経済対策」を受けて、令和9年度に予定されている次回の介護報酬改定時期を

前倒しして来年度にその一部を施行することになることが概ね決定したとして話題

になっている。

 

その背景には、物価や賃金の急激な高騰に現状の介護報酬が見合っていないことか

ら、運営の継続が困難な介護保険サービス事業者が続発しているうえに、必要な人

材を獲得する財源に乏しく人材不足に拍車がかかっていることが挙げられる。

そのため、近く国から介護報酬の引き上げや介護スタッフ等の更なる処遇改善を

図る方針が示されることになっている。

 

こうした状況の中で一つの話題にあがっていることは、これまで除外されてきた

「居宅介護支援事業者のケアマネジャーにも処遇改善加算の対象とすべきである」

という内容である。

当方も居宅介護支援事業を運営しており、そこに複数名のケアマネジャーが所属し

ている。国がケアマネジャーの処遇改善を図ってくれるのだとするとそれは大変あ

りがたいことだ。

 

ところが一部の識者には、「ケアマネジャーの処遇改善と居宅介護支援費の自己負担

導入をセットで実施することはまかりならん」と訴えている方が相当数いる。

でも、この人達の主張を聞いているとはっきり言って「ご都合主義の二枚舌」と言

わざるを得ないと感じている。

 

なぜなら、本来は介護職員が従事する介護保険サービスのみに設定されている処遇

改善にかかる加算なのだから、介護職員が従事していない居宅介護支援事業者に

それが設定されていないことは不自然でも何でもない。

事実、訪問看護や訪問リハビリ、福祉用具事業者にこの加算は設定されていない。

 

それなのに、「他の介護保険サービス事業者には加算があるのに居宅介護支援事業者

にその加算が無いのは不公平だ」とか「ケアマネジャーの賃金向上のためにはその

加算が必要だ」とか言っている。

つまり、他の介護保険サービス事業者と同等の扱いを求めているのである。

 

一方で、居宅介護支援費の自己負担導入については、「居宅介護支援事業は、他の

介護保険サービス事業とは性質が異なるから同じように自己負担を導入するべき

ではない」と最もらしい屁理屈を並べて反対しているのである。

つまり、他の介護保険サービス事業者と異なる扱いを求めているのである。

 

公的な制度の設計において、自分達の都合に合わせて他の介護保険サービスと同様

に扱うとか性質が異なるものとして扱うというようにコロコロと扱いを変えるべき

ではないし、そんな制度は信用されない。

 

そもそも、この手の人たちの主張には大きな誤りがある。

”加算”というものは、給与所得でいうところの”手当”と同様の存在である。つまり

抜き差しが簡単にできてしまう性質のものだ。実際にこれまでにも多くの”加算”が

生まれては消えていった。

 

こんな不確実なものを持って、生活の基盤となる賃金の安定化を図るなど、正気の

沙汰とは思えない。賃金改善を本気で訴えるのであれば、基本報酬の引き上げ以外

にはないはずだ。でもそのことを主張すると多くの反対にあってしまい、その反対

を押し切るだけの根拠を見出せないので、加算という誤魔化しで自分の主張を正当

化しているにすぎない。

 

さらに言えば、居宅介護支援事業を他の介護保険サービス事業とは性質が異なると

して自己負担の導入に反対している人たちは、ケアマネジメント業務のことを行政

サービスと勘違いしている(幻想を抱いている)。介護保険サービスは、言わば民営

に実施主体の機能を移行した社会保険サービスであり、マネジメント機能も行政が

直接手掛けるものではなくなっている。

建築する際に事前に設計する。そしてそれぞれに料金が発生する。自分で設計する

人も稀にいる。ただそれだけのことだ。

 

この手の人たちの浅知恵で急場しのぎのその場の思いつきに付き合っていたら、

制度そのものが崩壊してしまうと心の底から心配している。

法定健康診断の日

2025.11.25

今日は、当方職員を対象とした法定健診の日。

昨年と同様に『札幌健診センター』さんに依頼して、当事業所へお越しいただいて

の実施となった。

スタッフの健康あっての事業継続である。

また、オプションで追加の血液検査も希望があれば実施してくださるので、それも

大変ありがたい。私もいくつかのオプションを申し込みさせていただいた。

 

 

それにしても、慣れていらっしゃるとは言え、何と手際のいいこと。

60名の職員をあっという間にさばいてしまっていた。

来年もよろしくお願いいたします。

 

それにしても、「バリウム検査」に慣れる日は来ない・・

人口減少は善か悪か

2025.11.19

最近、国内の至る所で「人口減少と外国人移民」が大きな話題となっている。

がしかし、「人口減少」と「外国人移民」をセットで一緒くたにして語ってよいもの

なのかという疑問がある。

 

また、「人口減少対策」について多くの議論が「人口減少=悪」という前提で行われ

ていることにも大いに疑問がある。

たしかに、人口が減るとGDPが減って国力が落ちる大きな要因となるし、国内の

インフラを維持することも難しくなるので、歓迎されることではないとは思う。

 

しかし、人間も生物の一つと考えた場合には、”子孫を残す”という観点から現代社会

における特に先進国では、個体総数が減少していくことはある意味必然であるよう

にも思える。

ほぼ全ての生物は、生まれながら自分の遺伝子を後世に残すことがインプットされ

ていると言われていて、その生存率が低ければ多くの子を産むことになる。

しかし、現代社会の特に先進国においては、その生存率は極めて高い。

 

とすると、必然的に生まれる子の数は減ってくる。

そうなった場合に、「いつか日本人が一人もいなくなる」という極論を主張する人も

いるが、そういうことではないだろう。一昔前の多産であった世代から少子の世代

に移り変わってきている状況だから大幅に人口が減少しているだけであって、もう

少し時がたてば一定量に収まることだろうと思う。

 

人間である私が言うのもどうかとは思うが、そもそも地球上の人間が増えすぎたの

ではないだろうか。

古代から緩やかに増えてきた世界の人口が、直近のわずか100年程度で4倍にも

膨れ上がっているらしい。

 

これだけ、地球上に人間が溢れかえっている状況を考えると、小競り合いや戦争が

起きることも温暖化などの気候変動が起きることも熊が人里に現れることも納得で

きてしまったりする。

国家や地域の単位ではなく、地球規模で考えた場合には、人口減少はそれほど悪い

ことではないように思えたりする。

なので、「人口減少対策」は、減少することが必然であることを前提として、議論を

進めていく方が良いのではないだろうか。

 

また昨今語られている「外国人移民」の議論についても、少し申し上げたいことは

あるのだが、今回はやめておくことにする。

 

ビビるほど降ってるな

2025.11.18

予報通りとは言え、こんな量が一気に降るとは流石にビビった。

 

 

小一時間除雪しただけで、こんもり!

 

 

さすがにまだ根雪になるには早いと思うけど、外出される際には十分にお気を付け

ください。

現状維持バイアスへの理解

2025.11.12

人は、様々な生活場面で好む好まざるにかかわらず、”変化”を求められることが度々

ある。その変化は、些細な事柄から生活環境を一変するほど大きな事柄まである。

例えば、何らかの理由で他の地域へ転居して生活環境が大きく変わることや卒業、

就職、転職などによって所属環境が変わることもある。

 

しかし人は得てして、その”変化”を好まない傾向にある。

では、「人はなぜ変化を嫌うのだろうか?」

 

そこには、未知の状況や変化に伴う不確実性を嫌い、現状を維持しようとする傾向

を持つ、”現状維持バイアス”と呼ばれる心理的なメカニズムが大きく影響していると

言われている。

その場合に働く思考として、「今のやり方で問題はないから、このままでいい」とか

「変えることで得られるメリットよりも、失うものが大きい気がする」とか「よく

分からないものに手を出すよりは、慣れている方が安心」などがあげられ、

”変化=ストレス”へと変換されてしまう。

 

人は無意識の中で、「得られるメリットと失うデメリットを比較した場合には、デメ

リットをより高く評価する」傾向にあると言われている。

そのため、「現状維持」という判断を下すことが多くある。

 

しかし、この”現状維持バイアス”が強すぎてしまうと、より良い選択や成長の機会

を自ら放棄することになったり、いつかは避けて通ることができない変化が起きた

時に適応できなくなる危険性を孕んでいる。

 

高齢者介護の現場における相談援助職は、専門職として見立てる”よりよい選択”と

ご利用者(ご家族)の意向による”現状維持バイアス”との間で悩むことがある。

それは、ご利用者のより豊かな生活を勘案して新たな介護サービス等の利用を提案

した時に、先ほど述べた「今のやり方で問題はないから、このままでいい」とか

「よく分からないものに手を出すよりは、慣れている方が安心」と切り返されて

しまうことである。

 

しかし往々にして、ご利用者(ご家族)の”現状維持バイアス”意向のとおりに支援

を継続してしまうと、ご利用者もしくはご家族が「いつかは避けて通ることができ

ない変化が起きた時に適応できなくなる」状況に陥ってしまっていることがある。

 

例えば、ご利用者のより豊かな生活やご家族の介護負担を勘案して、介護サービス

の利用や施設入所を提案した際に、「住み慣れた自宅で穏やかに過ごせているので

今のままでいい」とか「もっと認知症が進んでからの方が本人に負担がない」と

いった理由で、提案が却下されてしまうことがある。

 

ところがある日突然、ご利用者やご家族に避けられない大きな変化が訪れると状況

は一変してしまう。それは、ご利用者の病状や体調が悪化した場合やご家族の介護

に対する体力や気力が著しく減退した時などである。

そのような状況になると”現状維持バイアス意向”は、どこかへ吹っ飛んでしまって

誰もが望まない大きな変化を決断しなければならなくなることがある。

 

しかしその時にはすでに、ご利用者(場合によってはご家族も)その大きな変化に

適応することが難しい状態になっていて、必要以上に在宅生活の継続や健康寿命を

縮めてしまうという状況に追い込まれてしまうことがしばしばある。

そのため多くの相談援助の専門職は、そういった状況を見越して”よりよい選択”を

提案するのである。

なので相談援助の専門職は、”現状維持バイアス”を理解しつつ、ご利用者やご家族に

対して、「変化することで得られるメリットと変化しないことで受けるデメリット」

を丁寧に説明していく必要がある。

有料老人ホームの在り方(その2)

2025.11.5

前回の続き

先月末に厚生労働省から示された『有料老人ホームにおける望ましいサービス提供

のあり方に関する検討会』の提言の中で問題視されている”囲い込み”と、”やりすぎ

居宅サービス計画の横行”について取り上げ、問題視されている”囲い込み”について

も思うところがあると申し上げた。

 

前回も申し上げた通り、介護保険制度はご利用者自身が利用したいと思う介護保険

サービスを自ら選択することができることにあるため、入居と同時に利用する介護

保険サービス事業者が限定されてしまうことは制度の理念に反することになる。

 

有料老人ホームへの入居に至る経緯は人それぞれ違うとは思うが、入居以前にも

介護保険サービスを利用している方が多く、そしてその多くには馴染みのケアマネ

ジャーや介護保険サービスが存在している。それが入居と同時にケアマネジャーも

利用していた介護保険サービスも変更しなければならないとすると「それは横暴だ」

と考える方がいたとしても不思議ではない。

 

ただこの”囲い込み”の考え方については、厚生労働省は二枚舌を使っているとしか

思えない節がある。

それは、独居高齢者世帯や老々介護世帯への対応の”切り札”として、介護保険制度

に新たに設けられた多機能系サービスの存在についてである。

 

従来、在宅で生活する要援護者は、必要に応じて通所系サービスや訪問系サービス

短期入所サービスを個別に利用することが一般的である。その際に、どの介護保険

サービス事業者を利用するのかはご利用者が選択することになっている。

 

しかし、多機能系サービスの利用を選択すると今まで利用していた通所系サービス

や訪問介護、短期入所サービスは利用できず、担当のケアマネジャーも多機能系

サービス事業所所属のケアマネジャーへ変更することになっている。

そして、厚生労働省はこのことを様々な利便性があるとして推奨している。

 

つまり、厚生労働省は”囲い込み”について、ある時は「良くない」といい、ある時

は「良いこと」と言っていることになる。

 

個人的には、一般的に言われている”囲い込み”が悪いこととは思えない。同一の

組織で一体的にサービス提供を行うことへの利便性は、提供者側の利益だけでは

なく、ご利用者の利益にも大きく貢献すると考えている。

 

あえて問題があるとすると、契約の前段階で「馴染みのケアマネジャーや介護保険

サービスが変更になる」ことをご利用者へ知らせていない場合であろう。

もしも、事前にご利用者へ知らせていて、それでも入居やサービス利用を希望した

とすると、それはご利用者が選択したことになり、そのご意向は尊重されべきでは

なかろうか。

だから、問題視するべきなのは”囲い込み”そのものではなく、”説明と同意”の手順が

適切に行われているかどうかだろう。

有料老人ホームの在り方(その1)

2025.11.4

先月末に厚生労働省から示された『有料老人ホームにおける望ましいサービス提供

のあり方に関する検討会』の内容を見て思ったことをつぶやきたい。

 

この提言の中で問題視されていることは、有料老人ホームの中でも住居型有料老人

ホームやサービス付き高齢者住宅のような外部の介護サービスを利用することが

可能なタイプのホームにおいて、入居時契約で同ホームと同一または関連する法人

の介護サービス提供を前提とする”囲い込み”と、介護保険が適応される支給限度額

を目一杯利用した”やりすぎ居宅サービス計画”が横行していることである。

 

確かに介護保険制度の大きな特徴は、ご利用者自身が利用したいと思う介護保険

サービスを自ら選択することができることにあるため、入居と同時に利用する介護

保険サービスが限定されてしまうことは制度の理念に反することになる。

また、必要性が十分に検証されずに「保険が効くからお得」という理由で介護保険

サービスを限度額まで目一杯利用することも不適切である。

 

とすると、問題視されている状況を正すことは良いということになる。

でも個人的には”この流れ”がどうにもしっくりこない。

 

介護保険制度に位置付けられている『施設』には様々なタイプのものがある。

大別すると、「特別養護老人ホームや介護老人保健施設のように内部でほぼすべての

介護サービスを完結するタイプ」と「食事提供や安否確認など最低限の生活支援

以外は外部の介護サービスを利用するタイプ」がある。

 

前者は、より介護を必要としている方が入居することを想定していることもあって

介護報酬が高く設定されている。そのため、この手の施設が増え利用者が増えると

国の負担が大きくなってしまう。そこで国は、自己負担額を増やして介護報酬を抑

えることができる後者タイプの施設を増産することにした。しかし、このタイプの

施設の入居者は、それほど介護を必要としていない方が入居することを想定して

いるため、ミスマッチが起きてしまっている。

 

つまり、重度要介護者を受け入れるはずの特別養護老人ホーム等に空きがないため

本来は軽度要援護者を受け入れるはずの有料老人ホームが重度要介護者を受け入れ

ざるを得ない状況となっている。

 

ただでさえ十分な介護スタッフを配置していない同タイプの施設で重度要介護者の

対応をするとなると自ずと外部の介護保険サービスに頼ざるを得ない。その結果、

介護保険が適応される支給限度額を目一杯利用した居宅サービス計画になることは

必然といえるし、施設によっては多くの無償のサービス提供を余儀なくされている

ところもあると聞く。

 

もしも、冒頭の検討会で「介護保険が適応される支給限度額を目一杯利用した居宅

サービス計画は不適切」と短絡的に結論付けているのであれば、その見方こそ不適

切といえる。

 

それから、問題視されているもう一つの話題である”囲い込み”についても思うとこ

ろがある。

少し長くなったので、続きは次回に持ち越すことにする。

対人援助とは何かを学んで来い

2025.10.27

厚生労働省は、本日に開催予定の「社会保障審議会介護保険部会」において、次期

介護保険制度改定(2027年度)に向けた論点として、介護保険制度の持続可能

性をどう確保していくべきかについて、”ケアマネジャーの資格取得要件の見直し”

と”ケアマネジャーの更新制・法定研修の見直し”を俎上に載せるようだ。

 

この資格更新研修については、「膨大な時間と決して安くはない受講料を浪費する

だけの中身のない研修で、高齢者介護にかかわる資格の中で唯一更新制が義務付け

られている理由が全く見当たらない。この研修は、官僚や一部の人の利権利得の

ためだけに存在していると言わざるを得ない。」と繰り返し訴えてきた。

 

昨年、この研修を受講したのだが、お世辞にも素晴らしいとはいいがたかった。

その内容は、講師がテキストを読み上げるだけのe-ラーニングを計24時間聞き、

Zoomによる受講者任せの事例検討が計21時間といったものだった。

膨大な時間と決して安くはない受講料を浪費するだけの中身のない研修が延々と

垂れ流されており、特段真新しい情報も学びもなく、ちょっと馬鹿にされている

感覚を持った。この程度の内容なら、自前で十分に実践できている。

 

私としては、今回の提案について「厚労省もやっと重い腰を上げたか」と安堵して

いるところであるが、最終的に中身が決まるまではまだ油断はできない。

それは、提案内容を見るとよくわかる。示された内容によると「更新制は廃止する」

と言いつつも「定期的な研修の受講を行うことを求める」とあるからだ。

この「求める」がどの程度の強制力を持つのかはこれから議論されていくことだろ

うと思うが、”ほぼ強制”ということであれば今と何一つ変わらないことになる。

見出しを変えて中身を変えない官僚がよく使う手だ。

 

ただでさえケアマネジャー不足がささやかれている状況の中で、官僚が今まで以上

にケアマネジャーを馬鹿にするような態度を示せば、本当にこの職種は消えてなく

なることになるだろうと予測する。

 

また、ケアマネジャー不足を解消する手段の一つとして同時に提案された”ケアマネ

ジャーの資格取得要件の見直し”についても大いに疑問が残る。示された内容による

と「ケアマネジャーの役割との整合性を考慮し、業務として直接的な対人援助を

行うなど、~中略~、ケアマネジャーとして従事する上で必要となる知識を学んで

いるかといった点に着目し、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士・・・

について、新たに受験資格として認めることとしてはどうか」とある。

 

診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士は文字通り、”技術屋”である。私は、

30年以上医療や介護業界に身を置いているが、これらの職種が業として対人援助

を行っている姿を一度も見たことがない。

別段、この職種に非があるわけではない。そもそも、対人援助の役割を求められて

いないだけのことだ。

 

もしも、こんな無茶苦茶な提案を通して、「ケアマネジャーの対人援助技術が未熟」

などと突っ込みを入れようものなら、「自分で蒔いた種だろ」と突っ込み返しをして

やりたくなる。

こんな提案をしてくるボンクラには、「今一度、対人援助とは何かを学んで来い」と

言ってやりたくなる。

 

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