北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

月別: 2019年5月

忖度は美徳か?

2019.5.30

数年前に『忖度』という言葉が流行った。

 

国会の場で、官僚が国会議員の意向を忖度して取った行動が不適切であるとのこと

で大いに話題になったと記憶している。

 

この忖度という言葉の意味は、『他人の気持ちや考えを推し量ること。』ととある

辞書には書いてある。

つまりは、相手を思いやるやさしさと言えるだろう。

 

しかし、現状において、この忖度が『利害』を前提として使用される場合が

ほとんどではないかと思う。

 

「もう少し空気を読めよ。」とか「いちいち言わなくても察すれよ。」という

ように忖度してもらいたい側からの忖度の強要。

 

「こうしておいたら、喜んで自分を出世させてくれるだろう。」とか「自分の言う

ことを聞いてくれるだろう。」というように忖度する側の思惑。

 

常人には、相手の心の内を読み取る超能力のようなものはない。

 

私は、身近な人に「言わなくてもわかるでしょ。」と言われれば、

迷わず「わからない。わかるように言葉で伝えてほしい。」というだろう。

 

数年前に流行ったころには、『忖度は日本人の美徳』などと言っている人がいたが

私は、『単にコミュニケーションスキルが低いだけ』だと思っている。

 

 

本当の思いやりややさしさを持って、他人に相対するのであれば、

『相手が誤解したり、困らないように正しく伝える』ことであり、どのような手段

を講じて伝えるのかがコミュニケーションスキルであろう。

人に寛容な社会と自己防衛

2019.5.28

まさか、二日続けて『幼い子の殺害』などと言う話題をこのブログへ書くことに

なるとは思わなかった。

 

今朝、神奈川県川崎市で通学途中の子ども達を含めた十数人が刃物を持った加害

男性に切りつけられ死傷する事件が起きた。

 

加害男性も自ら命を絶ったため、動機などの背景は未だわかっていない。

 

「なんで、こんな無残なことが起きるのか。」、「どうすれば、このような事件を

防ぐことができるのか。」

 

 

非常に残念なことではあるが、このような加害者を生み出さないことも、事件を

未然に防ぐこともできないだろう。

 

今後は、この加害男性の精神状況などが注目されることだろうと思う。

精神疾患や発達障害といった病気を患っていたのかどうかなど。

 

大昔であれば、他者に危害を加える危険性を持っている者を隔離したり、処刑した

りした時代があった。

現代社会において、一時的な保護入院などを行うことはあっても、同様のことは

あり得ない。

つまり、他者に危害を加える危険性を持っている者も一般社会で私たちと一緒に

生活している。

 

ただし、加害に至った原因として病気をあげられることは多いが、昨日のブログで

も書いた通り、些細なきっかけや積み重ねによって誰でも加害者になりえる。

 

 

じゃあ、どう対処すればよいのだろうか。

『人に寛容な社会を作りつつ、いざという時の自己防衛手段を講じる』

一見矛盾しているようだが、これしかないと思う。

些細なことがきっかけとなる

2019.5.27

先月から『育児ノイローゼで幼いわが子を殺害してしまう』という題材のテレビ

ドラマを見ている。

 

回を追うごとに見ているこちらの気持ちも沈んでくるので、途中で視聴を止めよう

かとも思ったが、何となく結末が気になり、結局見てしまっている。

 

ドラマの中では、『育児に非協力的な夫』、『悪意のない一言を投げかけて本人を

追い込む実母と姑』、『他者の意見に翻弄される意志の弱い本人』、『本件は特殊

な状況によって生じた事件で一般人には関係ない』などの切り口で裁判が進行して

いく。

 

このドラマを見ていて思うことは、『高齢者虐待』と非常に似た状況が描かれて

いることだった。

 

援護を必要としている人を援護者の勝手な言い分で傷つけたり、殺害するなどと

言うことは到底受け入れられない。

 

ただし、そのような状況に至った背景に目を向けずして、臭いものにふたでもする

かのように、加害者を一方的に断罪することもまた、受け入れがたい。

 

高齢者介護に携わる我々は、虐待に関わるニュースを見て、「ひどいことをする人

もいるもんだ。」とか「私たちのところでは起こりえない。」などと傍観するので

はなく、些細なきっかけでニュースと同様のことが身近でも起こりえるという自覚

をもって職務に臨むべきだと考える。

 

 

今週中に最終話が放映されるが、楽しみではない最終話を待つのは初めてである。

江別市の介護保険担当部署はズレている

2019.5.23

要介護認定の申請をする場合には、『要介護認定申請書』に必要事項を記載して

市の担当窓口へ提出することとなる。

 

ご本人やご家族が申請書を提出すこともできるし、ケアマネージャーが代行して

提出することもできる。

 

 

下が、申請書の表面でどこの保険者も書式はほぼ一緒である。

 

下が、申請書の裏面になるが、各保険者が独自の書式を作成している場合が多く

ここにあげた物は江別市の裏面になる。

江別市では、ケアマネージャーが代行申請する場合には、赤枠で囲ってある部分を

出来るだけ記載するようにケアマネージャーへ求めている。

 

江別市の調査員が、ご本人とお会いして調査する場合には、初対面ということが

ほとんどであるため、ご本人の状況をある程度把握しているケアマネージャーへ

情報を求めることが赤枠部分の趣旨である。

 

うん、なるほど、その通りだ!

と思って、ケアマネージャーは出来るだけ丁寧に赤枠部分を記載している。

 

ところが、

赤枠のすぐ下、緑の下線部分を見て、「うん?」と一瞬固まってしまう。

 

書き方こそ丁寧であるが、要は「ケアマネージャーがどれだけ丁寧に記載しようと

その情報にあまり影響を受けず、調査員自らの目を重要視しなさい。」という意味

である。

 

この一文を真正直にとらえて、赤枠部分を軽視する調査員が江別市内で続発して

いる。極端な調査員は、赤枠部分を全く見ないで調査に臨む。

 

結果として、現状とは大きくかけ離れた調査が行われる。

 

 

やはり、江別市の介護保険担当部署は、ズレている。

 

NTTを名乗る勧誘電話

2019.5.22

最近、やたらと「NTTですが・・・。」という勧誘の電話がくる。

 

しかし、これらの全てはNTT本体からではなく、代理店による勧誘である。

 

これらの勧誘の内容には、有用なものはほとんどなく、詐欺まがいの悪徳なもの

ばかりである。

ノルマを課せられた代理店の営業マンが、電話片手に必死のセールストークで

契約を取る。

まるで、『オレオレ詐欺』と同じ絵柄だ。

 

こういった勧誘電話の特徴は、

①やたら早口

②契約することが当たり前という論調

③代理店とは名乗らず、NTTの人間だと主張

④めちゃくちゃしつこい

⑤断ると不機嫌そうに電話を切る(笑)

 

最近の流行りは、インターネット設備やWifi機器を送り付けて、半ば強制的に契約

させてしまう方法である。

「初回は無料」とか、「毎月定額数千円」とかいうが、知らない間にこの金額が

1万円以上になっている。

慌てて解約しようとすると「解約金10万円」といわれる。

 

こんなやり方をしている代理店に大きな問題はあるが、見て見ぬふりをしている

NTTにも大いに問題がある。

 

 

今更かもしれないが、『NTTは、国営の電電公社ではなく、営利企業である』

ことをお忘れなく。

ルールを守らない江別市行政(その2)

2019.5.21

先日のブログ『ルールを守らない江別市行政』で取り上げた内容に他市の関係者

から一定の反応があったので、再度取り上げたい。

 

要介護認定のランクは二つの手続きを経て決定される。

①訪問調査の内容に基づき、コンピューター処理された一次判定

②一次判定や主治医意見書に基づき、専門家で形成される審査会による二次判定

 

一次判定は、機械的に処理されるものなので、調査員が不適切な処理を行わない

限りおかしな判定結果が出ることはない。

 

問題は、二次判定である。

審査会は、江別市から委託を受けた医療・介護・福祉の専門家数名と行政の担当者

で形成されている。

 

この審査会の委員、顔ぶれを見ても『専門家?』と言わざるを得ない方々の集まり

である。

 

そんな方々が出す結論は、当然のようにルール無用、専門的視点皆無、常識離れと

いった内容のオンパレードである。

 

案の定、他市の関係者から「江別の審査会は大丈夫?ちゃんと機能してる?」と

言われる始末である。

 

今回の不適切と思われる認定の結果について、江別市の担当者へ問い合わせても

「審査会の決定を市が覆すのは難しい。」と責任逃れの言い訳を連発し、無自覚

極まりない。

 

この部署の方々、腐りきっている。

三好市長は、このままでいいと本気で思っているのだろうか?

ルールを守らない江別市行政

2019.5.17

介護保険サービスを利用するためには、『要介護認定』を受けて、

要支援1~要介護5のいずれかの判定結果が必要になる。

 

この要介護認定は、『身体障がい者の障がい等級』と混同されることがある。

 

「あの人は、あんなに体が不自由なのに介護の認定が軽く出た。」といった会話が

よく聞こえてくる。

 

身体障がい者の障がい等級は、体の特定の部位がどの程度障がいされているかに

よって等級が決められる。

要介護認定は、雑駁にいうと生活を営む上でどの程度人の手を借りる必要があるか

によってランク付けされる。

 

ずいぶんと昔の話になるが、幼少期から両足が不自由で『障がい等級1種1級』の

障がい手帳をお持ちの方を担当したことがあった。

その方は、常時車いすを利用していたが、幼少期から同様の状態であったため、

様々な訓練を経て、トイレやお風呂、着替えなどの身の回りのことは支援を受けず

に一人で行うことができていた。

そのため、要介護認定の結果は、比較的軽い「要介護1」という内容だった。

 

また、身体障がい者の障がい等級は、「これ以上状態に変化がない。」という段階

で申請して判定されるため、原則的には有効期限のようなものはない。

しかし、要介護認定は、「その時の状態」によって判定される。

そのため、人の状態は変化するという前提で1~3年の有効期限が付けられる。

 

 

ただし、要介護認定の「その時の状態」については、例外もある。

例えば、

悪性腫瘍の末期の状態など、今は自力で歩くことはできるが、数週間後には

寝たきりの状態になる危険性が高い。

といった場合には、近い将来を見越した判定結果を出すように厚生労働省が指針を

出している。

 

これは国が定めたルールである。

にもかかわらず、江別市においてはこのルールが全く守られていない状況が続いて

いる。

 

専門職として、大いに憤ると共に、こんな行政の下で福祉の支援を受けなければ

ならない江別市民が気の毒でならない。

社会福祉実習

2019.5.13

昨年度に続き、社会福祉士の国家資格取得を目指す大学生の実習を受け入れること

になり、今週から地元『北翔大学』の学生にお越しいただく。

 

この実習の主な目的は、

実習生が事前に準備した『実習の課題』について現場の経験を通じて明確化ある

いは解決していくことにあります。

 

当方の事業所で経験したことが細やかであっても今後の役に立ってほしいと切に

願う。

 

将来、社会福祉に携わるであろう若者との出会いに感謝するとともに、この大学生

の未来に大いに期待したいと思います。

寄り添う支援

2019.5.9

10連休も終わり、町もようやく通常どおりとなってきた。

 

当方は特に連休はなく、この間も通常営業をしていた。

そんな連休中に、自宅で見取り介護をされていた方がお亡くなりになられた。

初七日が終わり、落ち着いたころに再度ご自宅へ手を合わせに伺った。

 

残されたご家族との会話で

「みのりの丘さんや訪問の先生には大変助けられた。最後は自宅でと覚悟を決めて

望んだが、予想外のことばかりでこのまま自宅で看ることに不安を抱えていた。

しかし、皆さんの心のこもった対応と休日や夜間を問わず、嫌な顔一つせずに対応

してくださったことが何より勇気を与えてくれた。

悔いなく最後まで自宅で看ることができて本当に良かった。」

 

ご利用者が亡くなられたことは非常に残念ではあるが、ご家族と最後まで自宅で

過ごし、看ていたご家族も悔いなく満足できたことが何より良かった。

 

ご家族が

「見取りの介護をしている間、中断していたピアノのレッスンを来月あたりから

再開しようと思う。」

と、どこか寂し気な笑顔でおっしゃっていた表情が印象的だった。

 

ご利用者に対してはもちろんのことご家族に対しても『寄り添う支援』を今後も

継続していこうと心に誓った。

 

改元で何を祝う

2019.5.2

毎月のこの時期には、介護報酬に係る請求業務や会計処理を行う。

 

がしかし、

行政機関、銀行、郵便局などが10日間も連休を取っているため、仕事が進まない

ことったらありゃしない。

 

新天皇が即位されて、改元されたことは良いことなのかもしれないが、仕事が

進まないこちらとしては、ちっともめでたくない。

 

愚痴を言っていても仕方がない。

あきらめて、やれることだけやるしかないな。

 

 

しかし、巷の『改元フィーバー』は何なんだろうか。

 

 

盆と正月とサッカーワールドカップが一緒にやってきたようなお祭り騒ぎだ。

この人たちは、自分が何を祝っているのかわかっているのだろうか?