数日前に厚生労働省から発令された通知の内容を見て、あきれた。
新型コロナウイルス感染症の影響で事業収入が大幅に減少している事業者を救済
する主旨である。という点については、「とてもありがたい」と思うが、
その概要をわかりやすく言うと、「ご利用者の同意が得られれば、通所サービスの
利用料金を月に1回分だけ値上げしてもいいよ。」というものである。
提供されるサービスの内容も時間も変わらないのに、理不尽な値上げに同意する
ご利用者やご家族がどこにいるというのだろうか。
良識ある事業者側も「こんなこと、とてもじゃないけどご利用者へ言えない。」と
考えているに違いない。
それならいっそのこと、寄付を募ったほうがよほど健全であろう。
また、つい先日同省から『介護事業実態把握調査』への協力依頼があった。
内容を見ると10ページ以上にも及ぶ調査内容への回答を求めるというもので
あった。
まだまだ新型コロナウイルス感染症への対応で四苦八苦している最中に、この
タイミングでこうした労力を要求するって・・・。
新型コロナウイルス感染症への対策を講じるためのデータ収集が主旨であろうと
想像できるが、今起きていることへの対応だとしたら「遅すぎる」し、今後のため
の集約だとしたら「早すぎる」。
時間をかけて調査書を作成しても、『労働時間調査を巡る不適切なデータ処理』の
ように自分たちにとって都合の良いデータだけを抽出されたらたまったものでは
ない。
人間としての感情や良識が著しくかけている集団、それが厚生労働省である。
1日も早く、この組織が解体され、地方自治に権限や業務が移管されることを切に
願う。