今朝、担当しているご利用者が入居している高齢者住宅の担当者から「5月末を
もって施設を閉鎖する。入居者には札幌市内にある系列の施設へ異動していただく
ことで本人や家族から了承してもらっている。」との連絡が入った。
何の事前連絡もなく、結論ありきの報告に驚かされたが、
市内各地の事業所の閉鎖や規模の縮小が相次いでいる状況下にあるため、「そう
いうこともあるよなぁ~」と思って聞いていた。
でも、「まてよ?」当該ご利用者は成年後見制度をご利用されている方で、身内で
はない保佐人がついている。担当者に確認すると保佐人には一切知らせていないと
のことだった。
また、家族といっても、ほとんどかかわりがなく、積極的なかかわりを拒んでいる
方々であるため、当該ご利用者がどこへ引っ越そうとも関心事ではないだろう。
そんな家族が了承したからと言って、馴染みの土地を離れ、馴染みのない土地へ
移住することをそんな簡単に決めてよいのだろうか。
さらには、判断能力が低下しているご利用者が、移住について思慮深く結論付けた
とも思えず、いささか乱暴な話だと感じた。
こうしたやり取りを全く聞かされていなかった保佐人は、「ご本人にとって有益
とはとても思えない今回の移住への流れは是正する必要がある。」とおっしゃって
おり、詳細を市へ報告し、今後の対応について協議するとのことだった。
施設の方々が、高齢者を『物』扱いしているように思えてならない。